今日は久々に模型の話です。
少し前のRMモデルズ誌に「架空鉄道のススメ」という特集が掲載されました。実在に鉄道にとどまらず、自分で全くの架空の鉄道(多くの場合は地方私鉄だったりしますが)で楽しまれているモデラーもいらっしゃいます。私もそういうモデラーの一人です。以前から当ブログでも「緑南交通」という地方私鉄を紹介しています。実はそれ以外にも、場所、さらには国も違う架空の鉄道の架空の車輌を随分手がけました。
緑南交通の車輌を作るきっかけですが、先に作っていた別の地方私鉄も関係があります。私は日本海側のどこか、小さな県の第二の都市から県庁所在地までを結ぶ路線、山の温泉地に向かう路線を持つ地方私鉄を空想し、主にGM・クロスポイントのキットから車輌を作っていきました。はじめは単行か2輌成くらいの運転を意識していましたが、温泉地の手前に軍民共用の空港があって、空港アクセスにも対応した列車を運転するとなると・・・ということで長野電鉄2000系のような特急車まで加わりました。車輌も鉄道の規模も少々所帯が大きくなり、地方私鉄にしては立派なものになっていきました。そこで、本来の小さな地方私鉄の世界を再現しよう、どうせなら非電化路線も欲しいなあ、ということで頭の中で構想をふくらませました。こうして緑南交通が生まれたわけです。
私の場合、初めに「こんな車輌を走らせたい」という思いがあり、それに沿ってその車輌が走る舞台を考えて、となります。幸い、昔と違って鉄道コレクションでこういった車輌を簡単に再現できますから、非電化区間も電化区間も車輌たちは簡単に集まります。
一つの鉄道会社に非電化と電化区間が両方あるというのは珍しいですね。これはおそらく二つの地方私鉄が合併したか、どちらかが吸収したから、という設定にしました。弘南鉄道でも電化と非電化の両方の路線がありましたね。非電化区間の方はもともと鉱山があって、そこから産出されるものを貨車に載せ、ディーゼル機関車で運んでいます。となればディーゼル機関車も必要だなとなり、DD13タイプの機関車もやってきました。
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電化路線の方も意識して小型の車輌ばかりにしました。こちらもトミーテックがまさに架空の鉄道として「富井電鉄」といったシリーズを企画し、さまざまな車輌をリリースしたことが追い風となりました。特に「日車標準車体」の17m級車輌を通常の鋼製車体とステンレス車体の両方で発売しており、まさにこの鉄道の規模にぴったり、ということで、当鉄道にやってきたわけです。
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実は緑南交通の車輌については一番悩んだのが塗装でした。どんな色が似合うかということで、濃いめのクリームとくすんだグリーン、明るいクリームとエメラルドグリーンなど、緑色をどこかで使いたいと思っていたのですが、どのように使おうか悩んでおりました。
そんな中、10年ほど前に家人とイタリアを訪れた際にちょうど「女性の日」として男性が女性にミモザの花を贈るという日にぶつかっておりました。以前ブログでも書きましたが、家人もレストランでミモザの小さな束をいただきました。ここで「そうだ、この色の組み合わせでも面白そう」となりまして、黄色、緑、アイボリーという組み合わせになったわけです。
色に関しては車輌ごとにまちまちになるのは避けたいので、いつでも、どこでも入手がしやすい色をお勧めします。ここでは、アイボリーはGMカラー21番・アイボリーA、黄色はMr.カラー329番イエローFS13538、緑はMr.カラーGXのモウリーグリーンを使用しています。
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鉄道の名前も緑、春→南風といったイメージから考えて「緑南(りょくなん)交通」としました。電化区間を銀陽(ぎんよう)線としました。これはミモザの和名「ギンヨウアカシア」から採っています。非電化区間については鉱山をイメージさせるために山という字は欲しいと思い「南山(なんざん)線」としました。
そんなわけで最初の構想からだいぶ経って、小さな地方私鉄が姿を現しました。日本のどのあたりを走っているのか、はっきりしたことは私もお答えするのが難しいところです。双方の路線はそれぞれ国鉄(JR)と乗り換えは可能ですし、南山線の貨物はかつて国鉄の本線上を運ばれておりました。まったく別々の地域を走っているため、両路線が接続しているわけではありません。
こうして(まだ足りない車輌も、設定もありますが)小さな鉄道が生まれました。これからも設定を補完し、少しずつ車輌も増えていくかもしれませんね。
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以前、別の架空の地方私鉄の話になったことがあり、ある方から「それって何県を走っているのですか?」と真顔で聞かれてしまい、走る場所の設定もしていなくて鉄道だけあるの?という顔をされたことがあります。私のように初めに車輌ありきの設定もあるでしょうし「この地域に鉄道を通したい」というデベロッパー気質の方もいらっしゃるでしょう。あまりに突飛で非現実的な設定は厳しいですし、塗装についても自分の技量に合わせて塗り分けなどを考えた方がいい場合もあります。そんなわけで、架空の鉄道というのはそんな簡単なものではないのです。そこでいろいろなものと折り合いをつけたりして考えたり、作ったりすることもまた、模型作りのだいご味ではあります。
少し前のRMモデルズ誌に「架空鉄道のススメ」という特集が掲載されました。実在に鉄道にとどまらず、自分で全くの架空の鉄道(多くの場合は地方私鉄だったりしますが)で楽しまれているモデラーもいらっしゃいます。私もそういうモデラーの一人です。以前から当ブログでも「緑南交通」という地方私鉄を紹介しています。実はそれ以外にも、場所、さらには国も違う架空の鉄道の架空の車輌を随分手がけました。
緑南交通の車輌を作るきっかけですが、先に作っていた別の地方私鉄も関係があります。私は日本海側のどこか、小さな県の第二の都市から県庁所在地までを結ぶ路線、山の温泉地に向かう路線を持つ地方私鉄を空想し、主にGM・クロスポイントのキットから車輌を作っていきました。はじめは単行か2輌成くらいの運転を意識していましたが、温泉地の手前に軍民共用の空港があって、空港アクセスにも対応した列車を運転するとなると・・・ということで長野電鉄2000系のような特急車まで加わりました。車輌も鉄道の規模も少々所帯が大きくなり、地方私鉄にしては立派なものになっていきました。そこで、本来の小さな地方私鉄の世界を再現しよう、どうせなら非電化路線も欲しいなあ、ということで頭の中で構想をふくらませました。こうして緑南交通が生まれたわけです。
私の場合、初めに「こんな車輌を走らせたい」という思いがあり、それに沿ってその車輌が走る舞台を考えて、となります。幸い、昔と違って鉄道コレクションでこういった車輌を簡単に再現できますから、非電化区間も電化区間も車輌たちは簡単に集まります。
一つの鉄道会社に非電化と電化区間が両方あるというのは珍しいですね。これはおそらく二つの地方私鉄が合併したか、どちらかが吸収したから、という設定にしました。弘南鉄道でも電化と非電化の両方の路線がありましたね。非電化区間の方はもともと鉱山があって、そこから産出されるものを貨車に載せ、ディーゼル機関車で運んでいます。となればディーゼル機関車も必要だなとなり、DD13タイプの機関車もやってきました。
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電化路線の方も意識して小型の車輌ばかりにしました。こちらもトミーテックがまさに架空の鉄道として「富井電鉄」といったシリーズを企画し、さまざまな車輌をリリースしたことが追い風となりました。特に「日車標準車体」の17m級車輌を通常の鋼製車体とステンレス車体の両方で発売しており、まさにこの鉄道の規模にぴったり、ということで、当鉄道にやってきたわけです。
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実は緑南交通の車輌については一番悩んだのが塗装でした。どんな色が似合うかということで、濃いめのクリームとくすんだグリーン、明るいクリームとエメラルドグリーンなど、緑色をどこかで使いたいと思っていたのですが、どのように使おうか悩んでおりました。
そんな中、10年ほど前に家人とイタリアを訪れた際にちょうど「女性の日」として男性が女性にミモザの花を贈るという日にぶつかっておりました。以前ブログでも書きましたが、家人もレストランでミモザの小さな束をいただきました。ここで「そうだ、この色の組み合わせでも面白そう」となりまして、黄色、緑、アイボリーという組み合わせになったわけです。
色に関しては車輌ごとにまちまちになるのは避けたいので、いつでも、どこでも入手がしやすい色をお勧めします。ここでは、アイボリーはGMカラー21番・アイボリーA、黄色はMr.カラー329番イエローFS13538、緑はMr.カラーGXのモウリーグリーンを使用しています。
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鉄道の名前も緑、春→南風といったイメージから考えて「緑南(りょくなん)交通」としました。電化区間を銀陽(ぎんよう)線としました。これはミモザの和名「ギンヨウアカシア」から採っています。非電化区間については鉱山をイメージさせるために山という字は欲しいと思い「南山(なんざん)線」としました。
そんなわけで最初の構想からだいぶ経って、小さな地方私鉄が姿を現しました。日本のどのあたりを走っているのか、はっきりしたことは私もお答えするのが難しいところです。双方の路線はそれぞれ国鉄(JR)と乗り換えは可能ですし、南山線の貨物はかつて国鉄の本線上を運ばれておりました。まったく別々の地域を走っているため、両路線が接続しているわけではありません。
こうして(まだ足りない車輌も、設定もありますが)小さな鉄道が生まれました。これからも設定を補完し、少しずつ車輌も増えていくかもしれませんね。
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以前、別の架空の地方私鉄の話になったことがあり、ある方から「それって何県を走っているのですか?」と真顔で聞かれてしまい、走る場所の設定もしていなくて鉄道だけあるの?という顔をされたことがあります。私のように初めに車輌ありきの設定もあるでしょうし「この地域に鉄道を通したい」というデベロッパー気質の方もいらっしゃるでしょう。あまりに突飛で非現実的な設定は厳しいですし、塗装についても自分の技量に合わせて塗り分けなどを考えた方がいい場合もあります。そんなわけで、架空の鉄道というのはそんな簡単なものではないのです。そこでいろいろなものと折り合いをつけたりして考えたり、作ったりすることもまた、模型作りのだいご味ではあります。