父 逝く

父が逝ってしまいました

見送ってから　はや一週間。。。。

日を追うごとに　悲しみは心の奥から　またさらにその奥からと・・湧いてきます

母の時もそうでした。。。。

逝った年齢は関係ないようです



二十歳の時に終戦を迎えた父

すぐ帰れることなく　出征地の旧満州でロシア軍の捕虜となったまま

満州から貨車に乗せられ　２か月かけてシベリアを横断し

タシュケント（現ウズベキスタンの首都）まで送られて強制労働をさせられた

しかも　３年もの間


食べ物も少なく栄養失調になりながらも　重労働を強いられ

冬ともなれば　極寒の地ゆえ凍死する者も多くいたそうです



あまり語らなかった父ですが

今年の正月にたまたま観ていたテレビで　シベリア抑留者が旧ロシアの収容所を訪ねる番組が始まり

辛かろうとチャンネルを変えようとしたら

「そのままでいい。。。」といって食い入るように観ていました

ほとんど何も言わず観ていた父ですが　私の問いに答えて

「ああ　こんな感じだよ・・　そこいらじゅうに飢えと寒さで死んでいった兵士の

　死体がゴロゴロしていた。。。。」

淡々と瞬きもせずに　一言だけ話してくれました



ちょうど青春真っただ中の年齢

青春がなかった。。。などというなまやさしいものではなく

一瞬一瞬が死と隣り合わせという青春を生き抜いてきた父




幸運にも生きて帰る事ができ　私がいます

「私があなたの娘であったことは　あなたの幸せであったでしょうか・・・・？」