ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

Felicaをめぐる兄弟喧嘩?!「suica」と「Edy」

2004年08月24日 | 貨幣、ポイント
てっきりSONYがうまく仲介するものだと思っていたけれど、「Edy」と「suica」とは全く独自の道を歩くようですね。ITmediaの「電子マネー戦争『SuicaとEdyは競合する』」を読むとこのあたり、競合するサービスだということが分かります。「Edy」と「suica」と「cmode」-財布の中には「円」と「ドル」と「元」というところでしょうか。

ITmediaモバイル:電子マネー戦争「SuicaとEdyは競合する」~JR東


すっかり誤解していたのですが、この記事を読む限り、「suica」は「Edy」とは全く別の電子マネーサービスを目指すようです。しかも山田氏の話では「私はSuicaのほうが、使い勝手がいいと思う。そもそも、Edyでは電車に乗れないが、Suicaなら乗れる。あまりビットワレットさんを刺激するつもりもないのだが……(笑)。」とまで。

では電子マネーの普及のポイントはどこにあるのか?

単純に言えば、結局「どちらが利用されるのか」でしょう。こういうプラットフォーム系の事業の場合、PCのOSがいい例ですが「収穫逓増」の法則が働きます。となると、店舗側も<勝ち馬>に乗りたがるでしょう。ではどのような要素によって決まるのか。

1つ目がICカードなど利用者のデバイスの普及具合。2つ目は実際に利用できる店舗数・商品数といった面的な広がり、利用できるインフラの大きさというのがあるでしょう。そして3っ目は流通額の大きさでしょうか。

デバイスの普及具合については、現時点ではどちらも決め手を欠いているという所でしょうか。SUICAはJRの定期と結びついているので潜在的なユーザーの数としては大きいものがあります。Edyは携帯電話と結びついたこと、また宣伝に力をいれているのて知名度という点ではこれから伸びていく期待があります。

店舗数・商品数では、基本的にJRの駅構内が中心となる「suica」よりもam/pmやサンクスといったコンビニを抑えている「Edy」の方が有利でしょう。

では流通額の大きさはどうか。これは正式な金額が見えないのでなんともいえませんが、ともにまだ決め手を欠いているのではないでしょうか。例え町中のコンビニでEdyが使えたとしても、財布から小銭をだすよりもEdyで支払う方がいいというメリットはあまり感じません。以前として「円」で支払わなければならない状況の方が圧倒的に多い以上、コンビニ用にEdyを用意するというのは、ニーズとしてはまだまだ弱いでしょう。


「電子マネー」を使うことのメリットとしては、小額決済の手間を省くというのが一番のポイントになると思いますが、そういう意味では、利用場所が限られているとはいえ、駅構内の売店などの方が使うメリットがあるような気がします。となると流通額自体も、流通場所の多さの割りに意外と差が出ていないと思います。

ただEdyに期待できるとしたら、1つは「商品券」としてのサービスを進めていること、2つ目は、インターネットサイトでの小額決済への利用を展開していることがあるでしょうか。

インターネットサイトでの小額決済の多くはクレジットカードが使われているのが現状です。しかしクレジットカードを多くのサイトに登録することへの心理的障壁はまだまだ多いようで、利用するサイトが限定されています。また事前に利用できる金額が制限できない、というのも小額決済を阻んでいる一因となっています。

これまでの電子マネーの場合、多くがICカードとの連動が前提となっていて、利用者側にカードリーダーを設置する必要がありました。しかしEdyの場合、携帯電話を財布がわりに使うことで、一気に身近になりました。

Edyが電子マネーの本命になるとしたら、インターネットサイトとの連動がキーになるのではないでしょうか。




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