夕方、横浜から戻る途中、会社の同僚からこう質問された。
「何か、月が大きく見えません?」
確かに。みなみとみらいの観覧車越しに見える月が異様に大きく丸い。しかもどこか赤っぽい。
しかし夕方から夜にかけて月の大きさが変わるわけではないし、月が地球の周りを回っている以上、真上に見える月よりも水平線際に見える月の方が遠くに存在するはずだ。むしろ大きく見えなければならないのは真夜中の月ということになる。
何故だろうと思って、ネットで検索してみると、「教えて!goo」にも同じ質問がいくつもある。その中で多かった意見というのが、
「天空では比較対象がないが、地平線では家やビルなど比較するものがあるため大きく見える」というもの。「目の錯覚」だ。
これは「ポンゾ錯視」といわれる現象で、人間は物体の大きさをその背景に依存して判断しているために、地平線上に見える近景の風景によって実際の月以上に大きな物として脳が誤認識してしまうのだという。
それはそうかも知れないけれど、となると、地上近くで見る月は毎回大きく見えることになる。果たして壮だっただろうか。で、もう少し調べてみると、「光の屈折」説があった。
月光の屈折
これは、地表近くの暖かい大気と上空の冷たい大気との間で「光の屈折」が発生し、それがちょうど凸レンズのように働き、実際の「月」よりも大きく映るというもの。月が低い位置にある時は、地平線から月を見るときの角度が少なく屈折率が大きくなり「みかけの月」が大きく見える。真上に来た時は屈折率が少なくなり、「みかけの月」と実際の「月」の差が少なくなる。
また月が「赤く」見えるのは蒸し暑い大気によって、青い短波長の光が大気中で拡散し、波長の長い赤色光の比率が多くなるためとのこと。夕日が赤いのと同じ理由だ。
しかしこれに対しても否定的な意見もある。「五円玉」を通して月を眺めれば、周囲の風景が隠れ、地上近くの月だろうが天空の月だろうが同じ大きさに見えるのだから、あくまでも錯覚だ、と。
聞いてみよう!星空はかせ - 星空をさんぽしよう - キッズgoo
で、いろいろ調べているとこんなにも説が…
屈折説:地平の空気層の屈折により月が大きく見える。
瞳孔散大説:地平では光線が弱められ、瞳孔が散大し大きく見える。
水晶体扁平説:天頂を向くと眼球の水晶体が薄くなるため、小さく見える。
比較説:地平の小さく見える木や家と比較して大きく見える。
対比説:天頂の月は青黒い夜空との対比効果で小さく見える。
視線説:視線を上げて見ると小さく見えるため地平線近くの月が大きく感じる。
地平視角説:地平のものに対する視角が、天頂方向での視角より大きくなるため。
周辺視説:天頂の月は地平より感度の良くない周辺視になりやすい。
介在説、:地平には、月との間に建物などがあると地上の介在物の影響で奥行きが強調され、より大きな物体として誤認される。
遠景説:靄(もや)とか薄明のため地平の月は遠く感じ、大きく見える。
天空説:天空の形を扁平に認識しているため、同じ月でも遠くに投影面がある地平の方が大きく見える。
この問題は「ムーン・イリュージョン」と呼ばれ、アリストテレスらの頃から様々に議論され、未だに結論が出ていない問題らしい。
「地表近くの月が何故大きく見えるのか」
こんな単純な疑問にさえも答えが見つからないとは、宇宙や自然の世界はまだまだ深いようだ。
「何か、月が大きく見えません?」
確かに。みなみとみらいの観覧車越しに見える月が異様に大きく丸い。しかもどこか赤っぽい。
しかし夕方から夜にかけて月の大きさが変わるわけではないし、月が地球の周りを回っている以上、真上に見える月よりも水平線際に見える月の方が遠くに存在するはずだ。むしろ大きく見えなければならないのは真夜中の月ということになる。
何故だろうと思って、ネットで検索してみると、「教えて!goo」にも同じ質問がいくつもある。その中で多かった意見というのが、
「天空では比較対象がないが、地平線では家やビルなど比較するものがあるため大きく見える」というもの。「目の錯覚」だ。
これは「ポンゾ錯視」といわれる現象で、人間は物体の大きさをその背景に依存して判断しているために、地平線上に見える近景の風景によって実際の月以上に大きな物として脳が誤認識してしまうのだという。
それはそうかも知れないけれど、となると、地上近くで見る月は毎回大きく見えることになる。果たして壮だっただろうか。で、もう少し調べてみると、「光の屈折」説があった。
月光の屈折
これは、地表近くの暖かい大気と上空の冷たい大気との間で「光の屈折」が発生し、それがちょうど凸レンズのように働き、実際の「月」よりも大きく映るというもの。月が低い位置にある時は、地平線から月を見るときの角度が少なく屈折率が大きくなり「みかけの月」が大きく見える。真上に来た時は屈折率が少なくなり、「みかけの月」と実際の「月」の差が少なくなる。
また月が「赤く」見えるのは蒸し暑い大気によって、青い短波長の光が大気中で拡散し、波長の長い赤色光の比率が多くなるためとのこと。夕日が赤いのと同じ理由だ。
しかしこれに対しても否定的な意見もある。「五円玉」を通して月を眺めれば、周囲の風景が隠れ、地上近くの月だろうが天空の月だろうが同じ大きさに見えるのだから、あくまでも錯覚だ、と。
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で、いろいろ調べているとこんなにも説が…
屈折説:地平の空気層の屈折により月が大きく見える。
瞳孔散大説:地平では光線が弱められ、瞳孔が散大し大きく見える。
水晶体扁平説:天頂を向くと眼球の水晶体が薄くなるため、小さく見える。
比較説:地平の小さく見える木や家と比較して大きく見える。
対比説:天頂の月は青黒い夜空との対比効果で小さく見える。
視線説:視線を上げて見ると小さく見えるため地平線近くの月が大きく感じる。
地平視角説:地平のものに対する視角が、天頂方向での視角より大きくなるため。
周辺視説:天頂の月は地平より感度の良くない周辺視になりやすい。
介在説、:地平には、月との間に建物などがあると地上の介在物の影響で奥行きが強調され、より大きな物体として誤認される。
遠景説:靄(もや)とか薄明のため地平の月は遠く感じ、大きく見える。
天空説:天空の形を扁平に認識しているため、同じ月でも遠くに投影面がある地平の方が大きく見える。
この問題は「ムーン・イリュージョン」と呼ばれ、アリストテレスらの頃から様々に議論され、未だに結論が出ていない問題らしい。
「地表近くの月が何故大きく見えるのか」
こんな単純な疑問にさえも答えが見つからないとは、宇宙や自然の世界はまだまだ深いようだ。
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