まじくんママのぷち旅ぶろぐ

トミーズツアー旅の編集人がつづる「四季の京都」周辺とたまに帰る「ふるさと富山」のお出かけぶろぐです。

京都:葵祭「上賀茂神社」有料席で見てきました。2014

2014年05月16日 | 京都の祭

昨日、上賀茂神社の観覧席で、路頭の儀を見てきました。前日から雨が・・・順延かな?と思いましたが、朝6時に開催決定となりました。葵祭は毎年5月15日開催、下鴨神社と上賀茂神社の例祭で、祇園祭、時代祭とともに京都三大祭に数えられています。ちなみに五山送り火を加えて、京都四大行事とされています。

今まで、京都御所、下鴨神社で路頭の儀(行列)を見た事はありますが、上賀茂で見た事がないので、今年は上賀茂神社で見ることにしました。有料席は一の鳥居(左下写真)と二ノ鳥居の間の芝生広場で、12時から販売予定です。(1,000円、パンフレット付・自由席・椅子席と立見、予約不可、当日販売)・・・しかし、説明書きを見ると「降雨等により葵祭り行列が途中解散の場合でも払い戻しは御座いません。お供え料としてお納め頂き・・・」って、書いてあります。お供えとしてはともかく、途中解散があるんだって愕然(@Д@;)え?

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葵祭の行列が無事に御所を出発して下鴨神社に順調に到着と、情報が入ってはいたものの、時折雨がポツポツ。「どうか、途中解散しませんように・・・」と、まさに天に祈る気持ちでした。(^人^;)行列が上賀茂神社へ到着するのは15:30、まだまだずいぶん時間があります。その間、あちこちをウロウロ。芝生には、露店数軒と郵便局の記念切手ブース、上賀茂神社のお守り等の授与所が出ています。

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二の鳥居の先の境内には、路頭の儀(行列)の後に行われる「社頭の儀」の準備が進められていました。ここには、関係者や上賀茂神社崇敬会(個人会員:年間5,000円~)の方々のお席があります。一般は2時には立ち入り禁止区域となります。

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賀茂祭(葵祭)の起源は、今から約1400年前の欽明天皇の時代(567)です。風雨が激しく五穀が実らず、原因は占いにより「賀茂の神々の祟り」と出ました。そこで、4月の吉日に祭礼を行い、馬に鈴をかけ、人は猪頭(ししがしら)をかぶって駆競をしたところ、風雨はおさまり五穀が豊かに実り安泰になったのが始まりです。社殿のあちこちには、葵の葉と桂の枝葉を絡ませた「葵桂」が飾られていました。

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桂の葉と葵の葉は形がよく似ています。桂の木は天に向ってそびえ、葵は地表近くに生えています。このことから桂を「陽・天・男」の、葵を「陰・地・女」の象徴としたもののようです。

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「渉渓園」では、お茶席が設けられていました。お菓子は門前名物のやきもちでした。(一席500円)渉渓園は、昭和35年に浩宮様(皇太子)のご誕生の奉祝行事として、復活させた「賀茂曲水宴」のために作庭された庭園です。以前ご紹介しています。【前ぶろぐ

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行列到着まで、まだまだ時間あるなぁ・・・って思っていたら、なにやら賑やかなお囃子が聞こえてきました。上賀茂神社の摂社の「太田神社のお神輿」と「上賀茂やすらい祭」の行列でした。鞍馬の火祭、太秦の牛祭とともに京都の三大奇祭の一つに数えられています。平安時代の後期、疫病や災害を鎮める御霊会がはじまりで、花傘を先頭に太鼓や鉦をならし踊りながら氏子区域を回ります。

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上賀茂のやすらいは、以前、今宮神社のやすらい祭りと同じ4月に行われていたようですが、上賀茂のみ葵祭と同じ日に開催となったそうです。「やすらい祭が雨ならその年の祭事は全部雨、晴れたら全部晴れ・・・」という言い伝えがあるそうですけど、ほんとかな?ちなみに4月のやすらい祭は曇でした。

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やすらいを見た後・・・あちこち見て回りました。その様子は次のぶろぐで報告するとして、続いてようやく到着した葵祭の行列をご紹介します。

行列到着は15:30・・・時折、想像してたのよりキツイ雨・・・椅子に座って傘をさすものの、隣の人の傘の雨だれが直撃。まぁ、お互い様だし、ひたすら我慢。(TmT)周辺が、シーンと静かになって、本殿側(二ノ鳥居)から「勅使」が静々のお越しになり、一の鳥居のそばに着席されました。勅使は行列中最高位で、天皇陛下のお使いです。この方は宮内庁の方で、キリッとした素敵なお姿でした。(^m^)(実際に御所からの行列に参加されている方は代理の方です)

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そして、静かに行列がやってきます。(御所や下鴨の有料席のような詳しいアナウンスはありません)最初は先導役の「乗尻」です。5月5日の賀茂競馬の騎手です。先日賀茂競馬足汰式の様子をお伝えしています。【前ぶろぐ*御所、下鴨神社から上賀茂神社入口までは馬に乗っていますが、一の鳥居の前で下乗されます。同じく牛車なども、一の鳥居の手前で列を外れ、この場所は通りません。

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沢山の方に守られて御祭神に供える「御幣物唐櫃(ごへいもつからびつ)」が通ります。御所から下鴨神社では肩に担いでいますが、ここでは提げています。続いて、ここを通る唯一の馬・・・神馬かな?

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行列に華を添える「風流傘(ふりゅうがさ)」も通ります。大臣クラスの方?は、威厳を示す下襲の「裾(きょ)」を、ひいて歩いています。裾の長さは、身分が高い方が長いようです。ひいて歩くのは上賀茂の参道のみですが、生地が傷まないのか心配(^^;)

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風流傘は、二の鳥居の手前の風流桜の前に一斉に立並べられます。

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華やかな女人列もやってきました。かわいい「童女」、続いて祭のヒロイン、第59代斎王代です。斎王とは、天皇の即位後、天照大神の御杖代として伊勢神宮や賀茂社に奉仕する未婚の内親王や女王の事で、斎王代というのはその代りって事です。現在は在京の未婚女性から選ばれています。今年は老舗和菓子店「老松」さんの娘さんです。老松さんの本店は北野天満宮の門前にあり、天神市の時によく訪ねています。【前ぶろぐ】*斎王代もこの場は、輿を担ぐ形ではなく提げて入場です。

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行列は、御所から下鴨、上賀茂まで約8キロあります。下鴨で昼食・休憩をされますが、この装束、当時の履物、さらにこの雨ですから、さぞかし大変だったことでしょう。お疲れ様でした。

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女人列も、裾をひいて歩く姿があります。先日の上賀茂神社の特別拝観で「平安装束の着付け披露」で見せていただいたものです。【前ぶろぐ

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すべての行列が一の鳥居の中へ入ると、しばらくして「社頭の儀」がはじまります。まず一の鳥居より「勅使舞人陪従(ちょくし・まいびと・べいじゅう)の列」が参進されます。先導の上賀茂神社の神職、勅使、社頭の儀で東游(あずまあそび)を奉じる舞人(橙色の装束)、雅楽を奉じる陪従(紫色の装束)等で構成されます。この頃には、雨も上がり青空も見えはじめました。なにか神秘的な感じ・・・。全員起立でお迎えします。

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雅楽の動画を撮ってきました。最後に雅な音色を聴くことができてよかったです。

勅使、舞人、陪従も裾をひいておられます。男性の後姿がこれほど美しいと思ったのは初めてです。この姿が見れるなら、上賀茂神社での見物もいいなって思いました。(^^)この後、一の鳥居の先で、御祭文(天皇陛下が賀茂の神にお祈りされるもの)や、御幣物等を奉じる儀式、東游(あずまあそび:舞と歌)が行われます。そして、最後に参道を一の鳥居から二ノ鳥居に向かって馬が走る「走馬の儀」が行われ午後6時過ぎにすべてが終了します。

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なお、有料席は右上写真の左側、自由に見れる席(左側)とはかなり間↑があります。*写真クリックで拡大。昨日は雨という事もあり、有料席はガラガラでした。早めに有料席を購入すれば、椅子席を確保できますが、写真を撮りたい方は、有料席で立見がお勧めです。(1,000円、パンフレット付・自由席・椅子席と立見、予約不可、当日販売)

葵祭(京都市観光協会) http://www.kyokanko.or.jp/3dai/aoi.html

葵祭の過去の様子は 【2013】【2012下鴨】【2011御所】【2008御所】

上賀茂神社(賀茂別雷神社) http://www.kamigamojinja.jp/

参拝自由 駐車場有(この日は1日500円*時期によって違います) *交通規制がありますので出入りの時間にご注意ください。

この後は、待ち時間にウロウロ・・・門前の名物と大田神社の杜若をご紹介します。次のぶろぐにて。大田神社の以前の様子は【前ぶろぐ】にて。

 



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