今日は、京都の紅葉の名所、三尾(さんび)へ行きました。三尾とは、嵐山から北に向い、清滝川に沿って南から、高雄(たかお)、槇尾(まきのお)、栂尾(とがのを)と連なる3つの小峰の総称です。平安時代から仏教の修行場とされるこの場所は、それぞれの山腹に、神護寺(じんごじ)、西明寺(さいみょうじ)、高山寺(こうさんじ)があります。先に、高雄の神護寺をご紹介しました。続いて、西明寺です。朱塗りの指月橋を渡ると参道があります。
表門は、元禄13年(1700)の造営で、一間薬医門です。↑ なお、薬医門のいわれは、一説には矢の攻撃を食い止める「矢食い」からきたと言われています。周辺には苔むした灯籠が並んでいます。屋根の部分が創建当時の古いものですが、土台は新しいようです。表門をくぐったところにある「真っ赤なもみじ」ほんのちょっと残っていました。滋賀の金剛輪寺【前ぶろぐ】の血染めの紅葉もこんな感じなんでしょうか・・・。
西明寺は、天長年間(824~834)に空海(弘法大師)の高弟 智泉大徳が神護寺の別院として創建したと伝えられています。正応3年(1290)には、神護寺より独立しましたが荒廃、再興を繰り返し、現在の本堂と表門は、元禄13年(1700)に5代将軍綱吉の母、桂昌院の寄進により再建されたものです。本堂正面の須弥壇上の厨子には、鎌倉時代の仏師、運慶によって彫られたご本尊の釈迦如来立像が祀られています。
西明寺は、完璧に見頃を過ぎてますね・・・。見頃の様子は【09/11/10 西明寺参道 境内】にて。手が届くような場所に細かいもみじの紅葉が広がっています。
西明寺 http://www.kyo-takao.com/spot/index.html (参考サイト)
拝観料:500円 拝観所要時間約20分
その後、歩いて、栂ノ尾の高山寺(こうさんじ)へ行きました。途中の清滝川の紅葉も、今年は、終了?それとも色づかずにくすんでる?来年はきれいな紅葉が見れるといいですね。
残念ながらこちらの紅葉も、見頃を過ぎていました。栂尾山高山寺(とがのをさん こうざんじ)は、774年、光仁天皇の勅願によって開創、その後、鎌倉時代に明恵上人(みょうえしょうにん)によって再興され、後鳥羽上皇より「日出先照高山之寺」を賜りました。明恵上人は、日本にお茶を伝えた方でもあり、日本最古の茶園があります。真言宗のお寺で、平成6年には、世界文化遺産に登録されています。
別料金(秋期拝観料:600円)で、国宝の石水院(せきすいいん)の拝観もあります。石水院は、鎌倉時代にこのお寺を中興した明恵上人(みょうえしょうにん)が後鳥羽院より学問所として賜った建物で、上人時代の唯一の遺構です。書院からの眺めは一見の価値がありますが、こちらも周辺の山の紅葉の見ごろが終了しているのと、ちょうど団体さんが入って、書院は人だらけのようだったので、また次の機会に訪ねたいと思います。以前の様子は【09/11/10 高山寺参道 境内】にて。
栂ノ尾山 高山寺 http://www.kosanji.com/ 拝観料:500円 石水院:600円 拝観所要時間:約60分