闘病中だった叔母が、昨日夕方亡くなった。
ようやく社会に飛び出し、これから飛躍していくであろう二人の娘を残し、
どれほど無念だったろう。とうとう逝ってしまった。
ついこの間のように思い出されるのは
叔母が嫁いでいく姿。
まだ幼かった僕は、叔母の花嫁姿を素直に褒める事が出来ず、茶化してしまった。
あの頃、まさかこんな日がこれほどまでに急に訪れるなどとは思いもしなかった。
世話好きで、ユーモアに富んでいて、時折自分の母親の面影を見せていた叔母。
働き者で、苦労の絶えなかった日々を送りながらも戦い抜いた叔母。
病床にあって激痛に耐えて尚、人への気遣いを忘れなかった叔母。
あっけないと言ってしまえば空虚な響きがするけど
こんな時、何と表現すれば良いのか分からない。
ただ遠く離れて久しかった叔母がこの世を去ってしまった今、心が隙間風に晒されている感じがする。
どうか冥福のあらん事を祈る。
そして、どうか残された二人の子供たちに幸多からん事を祈る。
この事実をまだ知らなかった昨夜、就寝時、微睡んでさえいなかった頃合いに
何か脳裏を叩かれたような、目を閉じているのに閃光が視界に広がったような
そんな衝撃が走ったのは、血の繋がりが為したものなのだろうか。
そういったものは信じないタチだけど、どうも偶然に思えない。
人はいつか死ぬ。
人でなくともいつか死んでしまう。
それが覚悟の上であったとしても、心の在り様ばかりは如何ともし難い。
一日一日を、僕も真摯に生き抜こう。
改めてそう決心した。