全てを失うか、或いは全てを手に入れるか。
勝負事の世界には幅広く引用される言葉だ。
勝てば得る。
敗ければ失う。
僕は、最後の大会を前に怖れていた通り、0になったのか。
真っ白になって全てを失ったのだろうか。
よく分からないけれど、
間違いなく今、再起を誓う気にはならない。
呆けているのではないみたい。
珍しく客観的に、冷静になって考えている。
「これから」が僕にあるのだとしたら
それは一体どんな道だろう、ドラコン?いいや考えたくない。
あまりに一気に、あまりに短期間に、僕はあまりに多くの人と関わってしまった。
多くの人は僕を愛してくれた。それは堪えられない幸福。
だけど余りにも僕は不器用で、押し寄せる人の波に耐えられなかった。
ある人は言う。
お前がやりたいように、やりたい事をやればいい。と
シンプルに考えろと、今までの人生で一体何度耳にしてきただろう?
自分の人生だから、自分のやりたいように、という理屈は分かる。
分かっていたって、僕には自分のワガママだけを成し遂げようと出来る傲慢さがない。
やりたいようにってなんだよ、やりたい事ってなんだよ。
勝負の世界は 「all or nothing」かも知れない。
だけどそこから一歩足を外せば、「all or anything」なんだ
どっちがいいとか、今は分からない。
ただ自分が今はもう分からない。