器を作る作業

即物的で表面的な成果物、または刹那的な快楽。
そういったものが世に溢れ返ってる昨今。

怪しげなダイエットサプリやら、
クソ以下のゴミEAやサインツールやら、
果ては脳ミソを破壊し尽くす薬やら。

そういうモノに手を出す時点で、その人はそこから抜け出せないと気付くべきです。
いやあるいは、そこから抜け出す気などさらさらないのかも知れませんが。

最近、肌で感じる事があります。

人が思考錯誤し、悩み、工夫し、模索する意味。
それは、理想とする未来の己に相応しい「器」を形成し、
磨き上げる作業工程なのだろう、と。

貧しさに置かれながらも必死で働き、八方手を尽くしている人。
目標に向かって技術を身に付けようと努力している人。

そこには一朝一夕で得られるものなどはありません。
何故なら、その作業こそが己を鍛え上げる為に不可欠な工程だからです。

もしもそれが容易いものだったなら、
きっと得られるものもたかが知れているでしょう。
あるいは、壊れ失う日も遠からず訪れてしまう脆いものなのかも知れません。

付け焼刃では、戦場を潜り抜ける事は適わないのだから。

資産家の家庭に生まれた人間を羨む人がいます。
確かにある意味「ツイてる」と言えますが、
しかしそれは資産家という器を、親が持っていたに過ぎないのです。

例えばその「器」を親から子へ継承させる時、
その子息に相応の力量が備わっていなければ、目減りさせ衰退していくでしょう。

「宝くじが当たれば良いのになぁ」という気持ちは分かります。
「FXでハイレバやってさっさと稼ぎたい」という欲求も理解できます。

しかし、それで仮に望む大金を手にしたとしても、
資産運用のスキルどころか今まで見た事もないお金に舞い上がり、
容易く騙されるかも知れないし、散財するかも知れません。

今もしもお金に困っているのだとしたら、
それは「お金の使い方」を学んでいる途上であると心得るべきです。

来るべき、貴方が資産家になる日に向けて、
それに相応しい修行を積んでいるのだと知るべきです。

そしていつか「器」が完成した頃、あとから結果は付いてきます。

その時、きっと思うでしょう。
「器を作るのが楽しくて忘れてた」ってね。