販売や修理で納車した車両のオーナーの走る姿や、どういう風に扱っているかを見ることは、たいてい出来ません。でも、車両を渡して、走り去っていく姿で、オートバイに対する経験やスタンスが分かります。
この630のオーナーさん、エンジンをかけて暖気。軽く回転をあげて調子を見て走り出していきます。もちろんゆっくりとした走りだしです。シートが高いので、片側のステップに乗って走り出してから、またいでいました。バランスが取れていて、乗りなれているなぁと、思いました。走り去っていくわずかな時間で、経験豊富なベテランだというのが分かりました。
以前、販売した中古車でのこと、前オーナーは、メンテもよくやっていて、きれいな車両でした。ニューオーナーは、エンジンをかけたら、大きく空ぶかし、すぐチェンジを入れて、猛烈なスピードで走り去っていっていました。エンジンがかかってから走り出すまで、3秒くらい、暖気もしないで大丈夫かな、と思っていました。そのうち、ガラガラという音。ミッションのギアが欠けてしまいました。