マリアヨハンナさんのブログ

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OUT OF GRACE と IN GRACE

2011年12月21日 | 人生
 
 
なんだかここ一カ月は、OUT OF GRACE(恩寵の外)にいたような気がしていた。
 ”OUT OF GRACE”っていうのは、何をやってもすべて裏目に出て、空回りしているような状態・・・らしい。
 
学生時代に、英文購読の教材に、「翼よあれがパリの灯だ」で有名は、大西洋横断単独飛行をした、リチャード・リンドバーグの夫人のアン・モロウ・リンドバーグの著書『海からの贈り物』というのをじっくりと読んだ。読まされたといったほうがいいかな(・・?
 その本の中に出てきた言葉で、OUT OF GRACEに対してIN GRACE(恩寵の中)と言っている。全てがうまく運んで、豊かな気持ちになれること・・・。
 子育ても終わった中年の女性が、日常から離れて、ひとりで小島で過ごし、貝殻に自分の在り方をたとえて、あれこれと追想していく話。10代の女子学生が読むにはやや実感の湧かない内容だったが、私の中に残ったのは、「人は海(世界・社会)から多くの贈り物をもらって生き・生かされている。それは、得難い大きなものであり、いまではそれにたいして感謝であふれている・・・・・今度は、その海に向かって、その感謝の気持ちを持って、少しずつ返して行こう・・・・。」という部分。 どういうわけかこの本のことが気になって、卒業後も和訳本を探して読み返し、今の自分はOUT OF GRACEだなぁ~とか、今日はIN GRACEだなと思いながら生きてきた。社会は結構荒波があって、精神的にも落ち込んだり、立ち直ったりを繰り返して、だんだんと波もあまり荒いと感じなくなるくらいに慣れてきた。
 荒海から頂いた《贈り物》もたくさんあって、おかげでなんとか多くの方に助けてもらいながらここまで生きてこれたことは、感謝でいっぱい。 そのお返しということで、私なりに出来るボランティア~といえるかどうかわからないけれど~、地域の活動にも積極的に参加して、助けあっている。いまだに海から受け取りながら、やっぱりお返しもして・・・と延々と続いている。
 リンドバーグ夫人は、女性飛行士でもあったらしい。
 3月11日の津波でご主人を亡くした友人は、今、ご主人の会社(航空機コーディネート)を継ぐべく、シアトルで飛行機操縦資格の勉強に励んでいる。もう半世紀以上生きてきたのに、さらに、波に向かっていく彼女に感心するとともに敬服する。なんとなく、リンドバーグ夫人のことを思い出し、この本を思い出しながら、友人が目的に向かって、ただひたすら走り、生きていることが楽しみであるとともに羨ましい。
 最近は、多少のことではめげないようになっていた。自分に忠実に、利益は全く求めず、ただひたすら”仕えること”・・・「こんなことをしたら皆が助かるだろうなぁ」「あんなことをしてもらえたら嬉しいなぁ。じゃ、私がしてあげよう」って、何時もあれこれと考えては、時間も顧みずに役に立ちそうなことをしていたはずだった。・・・で、いままでとっても上手くいっていた。いや、今でもほとんどうまくいっているし、周りととても溶け込めている。と思っていたのだが・・・・・・。意外な(尊敬していた)人から言われた言葉の中に棘を見つけて、とっても落ち込んでしまった。体調も良くないので、なおさらきつかった。大方の方は、気にしない方がいいとか、みんなはそう思ってないわよと慰めてくれたのだが・・・。子どもの頃の本当に純粋な気持ちに戻った感じで、「ああ、私にもまだこんなことで傷つく部分が残っていたのか(T_T)」と我ながら驚いてしまった。友人とは本当に対照的で呆れてしまっている。
 まあ、上手くしたもので、いつの間にかIN GRACEの中に入っていきつつある。取り敢えず、自分の利を求めずで、ひたすら、より良い目的のために祈って進んでいくしかない。誰も傷つけていないし、困った人もいない。だったら悩むことはなかったかな(^_^;) 

 というわけで・・・《待降節》も終わり、回心(心をあれこれまわし)が出来たところで、いよいよ待ちに待ったクリスマスがやってくる。
カトリック関町教会のクリスマスは、11月24日(土)1.午後7時~と2.午後9時半~です。