見守りをしていた教会の高齢信徒の方「Sさん」が帰天された。90歳。
一昨年の奥様(88歳)の帰天から1年半、長年の持病のせいもあってか、やっとの思いで体調を崩しながらも奥様を支えて天国へ送り出し、納骨も済ませたその後。
「私のやるべきことは全て終わりました。 何も目的がなくなりましたから、早くお迎えが来て欲しい。」
ただ、それだけを願って、1年半の間【引きこもり状態】になり、サービス付き高齢者住宅の自立棟から、奥様が最後の数か月いた介護棟に移り、3食を自室に運んでもらい、入浴介助をしてもらい、訪問医療(内科、歯科)を受けて、訪れる数人の親族と懇意にしていた知人、教会からは私とたまにつれていった別の知人信徒に会うだけ。
見守りをしながら、色々なことを考えさせられた。
半年くらい前から発症した「認知症」。その進み方の早いこと!! あれだけしっかりとされていた方なのに、此処までおかしくなってしまうのか!!
5年半前に、自宅を処分して、教会にほど近いところに出来た「サ高住有料老人ホーム」に転居。
完璧な「終活スケジュールを立ててすべて実行」。
そして、すべてが多少のずれはあるものの「計画通りに」進んで終わりました。
自宅処分を決め ⇒ 自立型有料老人ホーム(介護棟付き)を探し ⇒ 転居
同時に、
遺言書を公証役場で作成*後見人事前契約を司法書士と結び ⇒ ご夫婦どちらが先に逝ってもいいようにされる。 ⇒ ご自身たちの体調の低下に伴って、財産管理契約、後見人契約 等をすすめる。
それには、それを見守る人は不可欠。
実は、10年以上前から、このご主人と一緒に教会の家族のいらっしゃらない高齢者を見守る役目をしていました。 それも、偶然のことから一緒にするように。
ある一人暮らしの高齢婦人「Uさん」が自宅団地の階段から転倒し、教会に自力で来られなくなりました。 彼は、福祉部という奉仕グループに属していたので、お宅に訪問してご希望に沿って「ご聖体奉仕」をしていました。 私は、この婦人と地元のママさんコーラスに一緒に入っていて、自力では練習に来れないことから、車で送迎をするようになっていました。 もともと、同じ聖歌隊のメンバーでもあったので、私がママさんコーラスに誘ったのです。 次第に杖での歩行も困難を極め、車椅子で送迎していたものの、とうとう、部屋から階段5段くらいを降りさせて車椅子に移動させることが難しくなりました。 本当に申し訳なかったのですが、コーラスの練習には、責任をもって送迎できないと伝えて諦めて頂きました。 それで、月1回程度様子を見に行くことにしました。
そこで、先のご主人と何回も出会うことになりました。
(つづきは次回)