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集団的自衛権とNATOと国連

2015-06-01 23:29:37 | 政治
フィリピンの南沙諸島で増々埋立工事を進める中国。この状況に
素直な印象として米軍は弱いかもしれない。一抹の不安さえ感じる。

日本は現在、集団的自衛権の行使容認が可能となっておりフィリピンの
アキノ大統領もこれを指示している。恐らくこのままだと日本はフィリピンの
南沙諸島で将来的に中国と何らかの攻防があると思われる。

5月、中谷防衛相は自衛隊と米軍がこの海域で共同訓練を行った事を発表した。
まさかこの段階まで進んで尻込みをする右派はいないであろう。自衛隊員の命の
問題などのリスクを唱える方が野暮になる。その点安倍総理は抜かりが無かった。

もしも自衛隊が米軍と共に南沙諸島で軍事的な介入を行った場合、これは「専守防衛」に
違反する恐れも出てきた。つまりは自民党の憲法改案である9条2項の削除に相当する
行為であって憲法違反であるとの法律論争が起こっても不思議では無い。

この南沙諸島での日米合同訓練やカーター国防長官の中国を批判する
強気な姿勢が効果的であったのか中国は即日に関税を引き下げると発表した。

経済関連のニュースではこれは海外で20兆円もお買いものをする中国人の爆買いを
抑制して内需へ転換させるものだと報道された。

しかし今の戦争というのは伝統的な国家間の衝突以外にも宗教や経済による思惑を含む
利益主義の考え方が大きく反映したものが多い。

最近、日本の対外純資産が4年連続で増加傾向にあることを賛歌するのだが、その内訳で
最も増えたのが証券部門の410兆円という額である。この対外純資産のランキング1位の日本と
2位の中国が衝突するということは、経済的な側面から見ると皮肉にも

米国債の保有国1位と2位同士が衝突しますよということになる。
当然のようにもしも中国と米国が戦争になるならば、それらの米国債権を紙屑にするようなものだ。
南沙諸島の経済的な側面はこれ位にして日本の憲法論


日本国憲法9条

1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、
 武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
 国の交戦権は、これを認めない。


改めまして憲法9条と安全保障法と集団的自衛権について考えてみる為に
基本に戻り憲法9条を記述してみました。

自民党の改憲案ではこの憲法9条の2項が全文削除になるとされています。

現在の憲法解釈において自衛隊は「専守防衛」に徹するという解釈があって交戦権における
武力には相当しないと考えられている。国民の目から判断するとこのような見解になる。



憲法9条の2項を考える為にこの「専守防衛」が一つの線引きになっているのは明らかです。
もしも南沙諸島で自衛隊が活動するのであれば、これが専守防衛から逸脱した行動になるのか是非が
問われる。

「自衛隊」という組織だけでは憲法違反にはならないが、「集団的自衛権」と「安保法」により
海外派兵が事実上可能となれば、憲法解釈の問題で自衛隊は交戦権の為の武力となる可能性がある。

「自衛隊」+「集団的自衛権」+「安保法」≠憲法9条2項違反となる
まるで猪鹿蝶で一つの役が成立した感がする。

今に始まった事では無いが、自民党の憲法改定は非常に予定調和的な成り行きをみせている。
中谷防衛相は29日に米国防長官のカーター氏と足並みを揃えるかのように中国批判を見せたが
平和的な解決を希望するとも付け加えた。

安倍総理は本日の特別委員会で、国連憲章に基づく国連の安全保障措置と米国との集団的自衛権を
具体的に区別した上で自衛隊の行動様式を説明した。

有権者はもう実感しなくてはいけない時期なんでしょうな。この集団的自衛権が多くの人が
国連憲章で認められたNATOの集団的自衛権ではないことを。

これからは「国連の安全保障措置」と「日米同盟の集団的自衛権」と「NATOの集団的自衛権」を区別して
考えるべき。

・日米同盟の集団的自衛権を行使する場合は米国と協議する。

・NATOによる集団的自衛権を行使することはまだ出来ないが万が一の時はNATO事務局を
 担当している国の外相に伝達する。(海賊対策のみ)

・国連憲章による安全保障措置の場合は国連に訴える。

どうしても多くの日本人はイラク戦争でPKO活動をした国連多国籍軍のNATO軍が採用した
白塗りの戦車に「UN」と書かれた軍隊の印象が強いらしい。因みにこれは国連軍であって
NATOの集団的自衛権ではない、国連の安全保障措置となる。

そして南沙諸島への中国の進攻は、フィリピンが3番目の国連憲章に訴えたものである。
日米同盟の集団的自衛権もさることながらもう少し国連にはがんばって欲しいところ。








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