新しいカテゴリー、「性愛の倫理学」 です。
恋愛の問題、セックスの問題、セクシャリティの問題、ジェンダーの問題などは、
倫理学的にたいへん興味深いし、
しかもほとんどの大学生にとってとても切実な問題でもあるので、
話が通じやすいということもあり、倫理学の例題としてうってつけです。
ですから、いずれこういうカテゴリーを立ち上げようと思っていたのですが、
言いたいことがありすぎて、いろいろと失言をしてしまうんじゃないかと恐れて、
これまで先送りにしていました。
しかし、とうとうネタに困ってきたので満を持してのスタートです。
栄えある第1回めは、昔つきあっていたある女性の名言を紹介させていただきます。
彼女がある日こんなことを言ったのです。
「恋は勝ち負け、惚れたほうの負け、惚れさせたほうの勝ち」
この言葉は衝撃的でした。
それまで恋愛をそういうふうに捉えたことはありませんでした。
もうちょっと美しいイメージというか、
お互いに好き合って、愛し合って、という感じのものと思っていたので、
恋愛をゲームごとというか、勝負ごとのように言われてとまどったのです。
しかし、落ち着いて考えてみると、
この言葉は恋愛の本質を突いているようにも思えてきます。
互いに対等に好き合い、愛し合うという関係はそうめったに構築されるものではありません。
たいていは片思いであったり、
カップルが成立したとしても、どちらかの思いのほうが強かったりなど。
そういう場合は、惚れてしまったほうが負けで立場が弱く、
惚れさせたほうは勝ちで、わがままを通すこともできてしまう、
というようなことがしばしば生じているように見受けられるのです。
もちろん、自分の数少ない経験を振り返ってみても、
たしかにそうだったような気がします。
負けてるときは本当に負けっぱなしだったなあと思いますし、
勝っているときは相当ひどいこともしていたような気がします。
私より年下の女性に言われた言葉でしたが、
この恋愛観には脱帽で、相当影響を受けてしまいました。
一時期は、もしも勝ち負けだとするならば勝つに越したことはないので、
いかにして負けの関係を避けるか、なんとか勝ちにもっていく方法はないか、
などと思案をめぐらせたものでした。
今でも、学生たちのなかには負け試合でボロボロになっている子もたまにいるので、
そういう子にはこの言葉を教えてあげて、
勝てとは言わないけれど、なんとか引き分けに持ち込めるようにがんばるか、
さもなければニューゲームに挑戦したほうがいいんじゃない、
とアドバイスしたりしています。
しかし、目下の私の課題は、なんとかこの恋愛観から脱却できないか、
別の恋愛観を打ち立てることはできないか、ということです。
この新カテゴリーを書き進めていくうちに、
勝ち負けとは異なる恋愛観を形成することができたらいいなと思っております。
恋愛の問題、セックスの問題、セクシャリティの問題、ジェンダーの問題などは、
倫理学的にたいへん興味深いし、
しかもほとんどの大学生にとってとても切実な問題でもあるので、
話が通じやすいということもあり、倫理学の例題としてうってつけです。
ですから、いずれこういうカテゴリーを立ち上げようと思っていたのですが、
言いたいことがありすぎて、いろいろと失言をしてしまうんじゃないかと恐れて、
これまで先送りにしていました。
しかし、とうとうネタに困ってきたので満を持してのスタートです。
栄えある第1回めは、昔つきあっていたある女性の名言を紹介させていただきます。
彼女がある日こんなことを言ったのです。
「恋は勝ち負け、惚れたほうの負け、惚れさせたほうの勝ち」
この言葉は衝撃的でした。
それまで恋愛をそういうふうに捉えたことはありませんでした。
もうちょっと美しいイメージというか、
お互いに好き合って、愛し合って、という感じのものと思っていたので、
恋愛をゲームごとというか、勝負ごとのように言われてとまどったのです。
しかし、落ち着いて考えてみると、
この言葉は恋愛の本質を突いているようにも思えてきます。
互いに対等に好き合い、愛し合うという関係はそうめったに構築されるものではありません。
たいていは片思いであったり、
カップルが成立したとしても、どちらかの思いのほうが強かったりなど。
そういう場合は、惚れてしまったほうが負けで立場が弱く、
惚れさせたほうは勝ちで、わがままを通すこともできてしまう、
というようなことがしばしば生じているように見受けられるのです。
もちろん、自分の数少ない経験を振り返ってみても、
たしかにそうだったような気がします。
負けてるときは本当に負けっぱなしだったなあと思いますし、
勝っているときは相当ひどいこともしていたような気がします。
私より年下の女性に言われた言葉でしたが、
この恋愛観には脱帽で、相当影響を受けてしまいました。
一時期は、もしも勝ち負けだとするならば勝つに越したことはないので、
いかにして負けの関係を避けるか、なんとか勝ちにもっていく方法はないか、
などと思案をめぐらせたものでした。
今でも、学生たちのなかには負け試合でボロボロになっている子もたまにいるので、
そういう子にはこの言葉を教えてあげて、
勝てとは言わないけれど、なんとか引き分けに持ち込めるようにがんばるか、
さもなければニューゲームに挑戦したほうがいいんじゃない、
とアドバイスしたりしています。
しかし、目下の私の課題は、なんとかこの恋愛観から脱却できないか、
別の恋愛観を打ち立てることはできないか、ということです。
この新カテゴリーを書き進めていくうちに、
勝ち負けとは異なる恋愛観を形成することができたらいいなと思っております。