まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

モルモット

2011-06-20 06:27:44 | 教育のエチカ
附属学校園での教育実習を終えて戻ってきた学生たちから聞いた話。

控えめなうちの学生たち、着任の日、生徒さんたちに向かってこんなふうに挨拶したのだそうです。

「うまくいかなくて迷惑かけることもあるかもしれないけれど、よろしくね。」

それに対して、たぶん着任式の場ではなく後で個人的にだったんだろうと思うけど、

ある生徒さんからこんなふうに言われたそうです。

「私たちはあなたがたのモルモットではありません。」

きついですね。

さすがは教育実習慣れしている附属の生徒さんのお言葉です。

本当に厳しいです。

でもまったくその通りです。

教生の先生 (教育実習生) といえども、生徒たちにとっては先生。

教生の先生の授業といえど、生徒たちにとっては年間カリキュラムの中の大事な1コマ。

未熟とか養成期間中ということを言い訳なんかにされてはたまりません。

スーパーやファミレスで 「研修中」 のバッジをつけた人に担当されても、

同じ金額払うんだからミスを多目に見てあげようなんて思わないし、

病院で研修医にあたってしまい誤診なんかされたらゼッタイに訴えます。

顧客の立場から見たならば、「私たちはあなたがたのモルモットではありません」 は真理なのです。

9月に教育実習に行く皆さんはこの言葉を真摯に受け止めて、心して行ってきてください。



しかし、ここにはものすごく難しい問題が含まれていることもたしかです。

これについてはまた別の機会に論じることにいたしましょう。