まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

橘高校でセンター試験監督

2015-01-29 23:49:53 | お仕事のオキテ
もう2週間ほど前の話になりますが、橘高校でセンター試験監督をしてきました。
福島大学では耐震工事をしており (というか本当はしていないんですが、それはまた別の話)、
試験室が足りないということで、今年と来年はセンター試験を福島大学だけでなく、
橘高校でも実施することになりました。
過去に福島東高校や相馬高校や原町高校でセンター試験の監督をしたことがありますが、
橘高校でセンター試験監督をするのは初めてです。
初めての会場ということでけっこう緊張しておりました。

事前に開催される説明会もこれまで以上に長時間にわたることになりました。
その中でも一番ビックリしたのは、上履きを持参するようにと言われたことでした。
大学の教室は外履きのまま入れます。
たしかに高校は外履きで上がることはできませんが、
これまであちこち行ってきた高校ではスリッパを履いて監督しました。
もちろんスリッパを持参したりはしませんから、
たぶん高校のものを着用させていただいていたのでしょう。
ところが今回は上履きを持参するように指示されたのです。

たぶん数年前からリスニングの試験が導入されたからでしょうね。
とにかく試験時間中の試験監督の足音に対していろいろとうるさく言われるようになりました。
私だって大学でやるときは、あまり足音のしないような靴を選んだりしていましたが、
この歳になって上履きですよ。
私は思わず質問してしまいました。
「私は高校を卒業して以来、上履きなんて履いたことなく、
高校時代に使っていた上履きもとっくに捨ててしまって今持っていないのですが、
大学入試センターないしは入試課から上履きは支給してもらえるのでしょうか?」
私としてはけっこう真面目に疑問に思っていたのですが、
入試係の人には笑っていなされ御自分でご用意くださいと言われてしまいました。
研究者の大事な時間をごっそりと奪っていくというのに、
その上、無用の支出まで強いるとはあこぎな制度です。
仕方ないのでエスパルで泣く泣く足音のしなさそうな靴を購入しました。



「グローバルワーク」 というお店ですが、この店の靴はサイズがS、M、Lなんですね。
そんな靴の作り方があるなんて知らなかったのでとても驚きました。
Sでも25cm~25.5cmくらいだそうです。
24.5cmしかない間抜けの小足の私には大きく、
いわゆる上履き的なスリッポンのやつはどれもスリッパと同じでパタパタ音がしてしまいます。
購入した紐付きの靴はMサイズだけどちょうどいい感じで、
足音のしない上履きとして使えそうでした。

そんな準備を整えつつ、緊張して当日を迎えました。
橘高校が会場となることが私にとって明らかに良い点は歩いて行けるということでした。
試験監督をする上でなにより大事なのは朝時間どおりに現地に着くということですが、
この時期は風にも雪にも弱いJRを使わなければならないのは心配ですし、
かといって雪の日にクルマを運転したくもありません。
そういう意味では多少時間かかっても歩いて行けるのは安心です。
土曜日は雪の予報でしたが幸い朝は晴れていたので何の問題もなく到着できました。

「何の問題もなく」 と申し上げましたが、試験監督が始まってからも、
今回ほどまったく何にも問題の起こらないセンター試験はかつてありませんでした。
まず、問題訂正が1科目もありませんでした。
例年、必ず何科目か問題訂正があり、試験が開始してから訂正文を板書したりしなきゃならず、
正確に板書できているかとか、後ろの人でもちゃんと見えるかとか、けっこう気を使うものなんですが、
今回はそういう問題訂正がまったくなく、試験監督だけに集中することができました。

そして私の担当した教室では、2日間誰ひとりとして試験時間中にトイレに行く人がいませんでした。
試験時間中のトイレ対応というのもけっこうめんどうくさく、
例年でしたらほぼ毎時間、誰かが手を挙げてトイレに連れて行ってあげていたのですが、
今回は誰も手を挙げる人がいませんでした。
数年前に地歴公民と理科で2科目受験というシステムが始まり、
60分の試験を受けたあと10分間の回収・配付時間をはさんで、
そのまま次の試験をもう60分間受けなければいけないことになりました。
前回、私が試験監督をしたときは、本来教室を離れてはいけないはずのこの中休みの時間に、
トイレに行きたがる受験生が続出してその対応に追われることになりました。
今回も2科目受験が一番最後に控えており相当びびっていたのですが、
まったく何事も起きませんでした。

さらに一番気を使うのが1日目の最後に控えているリスニングテストです。
機器の不具合やら騒音やらトラップの多い時間なのですが、
この時間もまったく何も起こりませんでした。
みんな機器の操作も滞りなくスムースに行っていましたし、
怪しい動きをする人もまったくいませんでした。
試験監督にとってはこの時間は本当にドキドキのひとときなのですが、
こちらの心配をよそにあっさりすんなり終了してくれました。

私の教室ばかりでなく、すべての試験室で2日間何の問題もなかったそうです。
なんでこんなに何事もなかったんでしょうか?
橘高校の会場には近辺の高校の受験生ばかりが集められていて、
みんな試験慣れしているというのがあるかもしれません。
また、この試験場の受験生に限らず、全体に高校生たちがリスニングテストや、
2科目受験のシステムに慣れてきて、十分その対策が取られているのかもしれません。
おかげさまで初めての会場ということで緊張していましたが、
終わってみればいい印象だけで橘高校でのセンター試験監督を完了することができました。
この調子で来年も何事もない2日間であってほしいと思います。
試験が終了した頃には街はこんな感じに雪化粧でした。



受験生たちはこのツルツルに凍った雪道で、
どれだけ滑ることができるか競って大はしゃぎしていました。
その様子を横目で見て、君たち受験生がそんなことしてていいのかと心の中でツッコミながら、
私たち試験監督は夜の街へと散っていったのでした。
試験監督の1日を終えてみて気づいたのですが、橘高校でやるもうひとつのメリットとして、
試験監督が終わってから街に飲みに繰り出すのが楽チンだということも挙げることができるでしょう。
いろんな意味で新鮮な経験をさせていただきました。
また来年もよろしくお願いいたします。