世の中にはさまざまな、専門雑誌というものがある。
私が手がける創作人形の世界でも(DFJ)ドール・フォーラム・ジャパンと言う専門誌があり、12年続いたこの季刊誌が、ここで一区切りのようだ。
人形と出会い、何年かした後、地元のギャラリーでの個展や、公共施設などでの仲間展などをこなした。
そんな活動を続けていると、人間欲が出るもので、一度地元を離れ、東京でやりたい・・・と気持ちは強くなる。
しかし、伝を頼るすべも無い。お金も無かった。
そんな時、好きで良く見ていた季刊「銀花」に好きな人形作家さんの展示案内が出ていた。小さくやる気のある方はどなたでも・・・の文字を見つけ連絡したのが、
広尾にある、『ギャラリー旬』であった。
オーナーの目通しをしてもらい、一年後の作品展に向け、一心不乱で作った。
多分、この時が私の人形のテーマを確実な物にしたように思う。
人形は、展示即売だったので、好きな人は目当ての物をめざし、買ってくれた。
そんな展示会に(DFJ)の編集長、小川千恵子さんがやってきてくれた。
専門誌を出すほどの、人形通・・・
沢山の物を見て、想いも深い。
自己流で作り上げている自分にとっては、恐い存在でもある。
そんな小川さんだったが、小さな声でぽつりと言った。
『うぬぼれないで欲しいんだけど・・・・与勇気さんとは言わないけれど・・・』
と続けた後に、何か私に自信と前向きになれる言葉を残した。
それからは、運にも恵まれ仕事となっているが、嬉しくもあり、厳しいその一言があって、今の自分があると思っています。
ずっと、ご無沙汰していますが、田舎に居て (DFJ)は、情報を知る唯一の季刊誌でした。
また新たに次につなげる一歩だと思っています。ありがとう御座いました。