以心伝心

書・旅・本などのメモ。

百人一首を書く31

2009年12月05日 | 
坂上是則

朝ぼらけ有明の月と見るまでに

吉野の里にふれる白雪

同じ有明の月でも、これは曙光の中で白雪を眺めた歌で、明け方の
清々しい空気が感じられる。
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百人一首を書く30

2009年12月05日 | 
壬生忠峯

有明のつれなくみえし別れより

暁ばかりうきものはなし


身を切られる思いで女と別れた時、空には涙で曇ったような月がかたむいていた。
その時以来、暁というものが無情に感じられるようになったという気持ちが自然にほとばしっている。
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