蝉 丸
これやこの行くも帰るも別れては
知るも知らぬも逢坂の関
蝉丸は盲目の琵琶法師であったそうです。
萩原朔太郎は、「和歌の韻律について」という文章の中でこの歌をよむと逢坂の関所のあたりを東西に右往左往していた旅人の姿が慌ただしげに浮かんでくる。
「これやこの」というせきこんだ調子に始まり「行くも」「帰るも」「知るも」
「知らぬも」と各節ごとにmo音を重ねて脚韻していると評している。
白洲さんは、「慌ただしげ」に聞えるにも関わらず流麗で静逸なものを感じると仰っていますが私もこの歌の響きが好きです。
これやこの行くも帰るも別れては
知るも知らぬも逢坂の関
蝉丸は盲目の琵琶法師であったそうです。
萩原朔太郎は、「和歌の韻律について」という文章の中でこの歌をよむと逢坂の関所のあたりを東西に右往左往していた旅人の姿が慌ただしげに浮かんでくる。
「これやこの」というせきこんだ調子に始まり「行くも」「帰るも」「知るも」
「知らぬも」と各節ごとにmo音を重ねて脚韻していると評している。
白洲さんは、「慌ただしげ」に聞えるにも関わらず流麗で静逸なものを感じると仰っていますが私もこの歌の響きが好きです。