以心伝心

書・旅・本などのメモ。

百人一首を書く10

2009年11月27日 | 
蝉 丸

これやこの行くも帰るも別れては

知るも知らぬも逢坂の関

蝉丸は盲目の琵琶法師であったそうです。
萩原朔太郎は、「和歌の韻律について」という文章の中でこの歌をよむと逢坂の関所のあたりを東西に右往左往していた旅人の姿が慌ただしげに浮かんでくる。
「これやこの」というせきこんだ調子に始まり「行くも」「帰るも」「知るも」
「知らぬも」と各節ごとにmo音を重ねて脚韻していると評している。
白洲さんは、「慌ただしげ」に聞えるにも関わらず流麗で静逸なものを感じると仰っていますが私もこの歌の響きが好きです。

はち丸君

2009年11月26日 | Weblog
少し前ですけど地下で「はち丸君」を撮影しました。
携帯です。
ゆるキャラですかね?。
「ひこにゃん」の方がカワイイように思います。
市長さんの名古屋弁は、今時誰も使っていないのでわざとらしくて嫌いです。

名古屋弁と三河弁は大きく違います。
よく東京の人が「~じゃん」と使いますが岡崎の人など「~じゃん」を連発し
「~だら」「~みりん」と言ったりします。
家康は、岡崎の出身だからかなー?。
瀬戸の人は「そうね」を「ほやがんや」というのでびっくり!
東濃方面だと「ほや」になりますね。^^

余談ですけど円高ですね。昔1ドル=360円だったのは何だろう~。

百人一首を書く9

2009年11月26日 | 
小野小町

花のいろはうつりにけりないたづらに

我身よにふるながめせしまに

実在したが架空の人物でもあったという説がもっともよく当てはまる人。
たぐい稀なる美女であり歌の上手として知られている。
生没年・実名も不明。
「世に経る」という詞に古びていくと雨が降る意味を重ね、ながめを長雨にかけて
複雑な表現を行っている。

百人一首を書く8

2009年11月26日 | 
喜撰法師

わが庵は都のたつみしかぞ住む

世をうぢ山と人はいふなり


辰巳は東南、「しかぞ住む」は、このように心を澄ましているのにと
鹿が住むにかけてあり、宇治を憂しに通わしている。

喜撰法師は六歌仙の一人に選ばれ知らぬ人はいないが伝記は全く不明で歌も一つしか残っていないのが不思議。謎の人・・。

百人一首を書く7

2009年11月25日 | 
安倍仲麿

天の原ふりさけ見れば春日なる

三笠の山にいでし月かも


正しくは安倍仲麻呂と書くそうです。
十六歳の時に留学生として唐に渡り、李白・王維など多くの詩人と親交があった。

三笠山ではなく三蓋山と書くべきで春日神社の神体山を指すらしい。
春日曼陀羅には、その三蓋山から月がのぼる風景が描かれており阿弥陀の来迎を想わせる崇高な自然描写を表現しているそうです。

百人一首を書く6

2009年11月25日 | 
中納言家持

かささぎの渡せる橋におく霜の

白きを見れば夜ぞふけにける


万葉集には家持の歌が四百数十首も入っている。
大和の豪族大伴氏の首長であり、古い家柄であった為に
都が長岡京に移った後は、不遇の中に生涯を終えたそうです。