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テツ、ミルキー、虎徹、そしてランとともに

まとめて

2007年11月28日 | 
ブックメモ

「対岸の彼女」  角田 光代

30代女性2人。既婚子供1人の女性と未婚の会社社長。
立場の違う2人の生き方を通して、きっと
「女性」にエールを送っているんだろうなぁ。

…さめた感想だわね。

30代もとっくに過ぎ、40代も1年を切ってる私には
そういう世界もあるのかという感じ。
それに、30代の私は1歳2歳児がいて、すでにここにいて、
働くことや日々の暮らしに変化を求めようなんて余裕なく過ごしていた。
日本にいた頃は、まだ公園デビューなんて言葉もなかったと思うけど、公団に住んでいたので、公園には子連れのママさん達がいっぱいいて、その中からなんとなくグループができあがっていたような気がする。そして、同じような身なりでバギーを押し、3,4人一緒に買い物に行ってるグループもあって、私にゃ、できないと思ったなぁ。常に一緒ってとこが。
でも、引越し、しかもベルギーへ、なんてことになったから、送別会もしてもらって、いい関係のお付き合いができたなと思っている。
話が本からそれちゃったけど、日本を遠く長くはなれたおばさんの現代女性に関する社会勉強本でした。

「あかんべえ」 宮部 みゆき

一気読みしたくなる本です。おばけさんと仲良くなり、お化けさんがちゃんと成仏できるようにがんばる健気なおりんちゃん。おりんちゃん自身も出生の秘密があって…
おりんちゃんのまわりにいるおばけさんはやさしいけど、恨みつらみで、人にのり移って復讐を企てる亡者もいる。

ずっと前、確か平岩弓枝だったと思うけど、亡者にとりつかれた人の話の時代小説を読んだ時、「そっか、人間、気が弱ってると、魂を食われて体をのっとられちゃうんだ。そんな時、フラフラ~と電車が入ってくる線路に飛び込んじゃうんだなぁ」なんてことを思ったことがある。どんなことがあっても、シャンとしてなきゃ、ってね。なんせ、すぐに影響されるタチなもんで。

子供の時から苦労に苦労を重ね、真面目に一生懸命に頑張ってきた七兵衛さんにはおばけさんも亡者も何にも見えなかった。肝心のところで、チンプンカンプンの七兵衛さんには親しみを感じる。心に何かわだかまりを持つ人間には、本当に見えるのかなぁ。なんせ、主人と娘は結構霊感が強いようなので。
私は鈍感なので何も感じないんだけどね。

悪霊を自分の体に閉じ込めて、踏ん張って生きてきた孫兵衛さん。最後には力尽きてしまうのだが、きっと昔は強靭な精神力を持って凛と生きている人がいっぱいいたんだろう。

亡者は滅び、おばけさんは無事に成仏できる。
やはり成仏して、そして輪廻転生、またどこかで生まれ変わることができるほうが、おばけさんのままでいるよりはいいよね。

「ウメ子」 阿川 佐和子

面白かった。今の子供達よりも子供に自由な空間がいっぱいあったころを思い出す。阿川さんの体験談かと思ったけど違いました。でも読んでいたら、阿川さんの顔が思い浮かびました。(幼稚園の頃も今と変わらない?なんて失礼な、ね)

「幸福の船」 平岩 弓枝

婚約解消の傷を癒すために世界一周の豪華客船に船医として勤務する父とともに旅に出る主人公。どうもひがみっぽいタチなもんで、「ゼイタクゥ~」
船内で起こるトラブルをミステリータッチで描き…て書いてあるけど、登場人物が絡みすぎに繋がりすぎ。
ただ、いろいろな人が乗り合わせていて、それぞれの人生があるんだなぁと。
巻末に「豪華客船に乗ろう」という、平岩弓枝さんと阿川弘之さんの特別対談がありました。
へ~と面白い偶然だね。

宮部みゆき、阿川佐和子作品はお借りしました。
ありがとうございました。





コメント
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