ホールでギフトをせっせと作っていたら
店主が厨房から呼びます。
「筋トレしたい人~!」
思わず大きく“ハイ!ハイ!!”って手を上げて
ギフトを放り投げて厨房へ。
むむ・・なにやら大きなしゃもじで大きな銅鍋の中身をまぜているらしい。。
「これは求肥よ。」
なるほど。いちご大福やどら焼きに入っている
あのほよほよな食感のお餅ね♪
指示されるがままに踏み台に登り、軍手をして、底からえぐるように・・・
ぅ、お、重い。。。。
まぜること数分。手を休めたらすぐに底が焦げ付くということで必死に!!
張り切った手前、弱音は吐けない。。。
しばらく別の作業をしていた店主が戻ってきて材料を足します。
あ゛!どうしようもなく重い!!なんたる仕打ち?!!
「辛くなったら言ってね♪」
去って行った店主を見る余裕もなくまぜる。
あぁ、重い。食べるとあんなにホヨホヨ柔らかくって
半年前に生まれた甥のほっぺのようにかわいい求肥なのに!
かわいい子ほど毒があるってこういうことなのか・・?
左右、まぜる手を替え替え とにかくまぜる。
そのうち立ち昇る湯気と共に 私の魂も天に向かって上がり気味。
「先生、三途(サンズ)の川が見えるのですが・・!」
ついに弱音を吐いた私に店主の一言。
「たはは~(笑)もうちょい頑張って!!」
ぃゃぃゃ、コラコラひとごとかぃ!
その数十秒後にようやく交代してもらえた時には
店主に“チクショー!
”
と意味のわからない やいばを向いて逃げ去ったのでした。(失笑;)
逃げ帰ったホールにて数分間 息を潜めていました。
その後店主がにこにこしながら現れました。
手には白くて 見るからに柔肌なおもち(求肥)が。
恐る恐るつまんでみると・・
はわゎ
ほよほよしてるねぇ、柔らかいねぇ・・
夢見心地で食べてみる。
そのとろけ具合は、ご想像通におまかせします・・
店主曰く、
「今回は半分量で仕込んだけど、いつもはこの2倍量を仕込むのよ。
こないだこの4倍量を仕込んだ時には流石に機械がないと無理だったけどねぇ~^^
こういう仕込みをする時に、
和菓子職人に男の人が多いってことの理由がよーくわかるよね!」
た、たしかに!!
おせんべい焼きも あんこ炊きも 求肥作りも、
どれも想像を絶するくらいの体力仕事だもんな~!
美味しいものってやっぱり努力なくして出来ないのかもねぇ~~