千代田せんべい

約１，２週間前、お客様が３名元気に来店されました。
ご年配の男性２人に女性が１人。
とっても仲良く楽しそうで、私まで嬉しくなってしまうほど。

その中でも一番ひょうきんなおじさんが代表でおっしゃいました。
「今度同窓会をするんじゃが、お盆にならんと来れん人もおるんで
お盆まで日持ちのするお菓子を同窓会の土産として出したいんじゃが、
なんかえぇのはありますか？」

ならば、千代田の銘菓でもあり、３ヶ月日持ちのする
千代田せんべいがよいのではないかと提案させていただきました。
「じゃぁ千代田せんべいを７月１０日に１５箱ね。」
とおっしゃった後しばし楽しいおしゃべりタイム。

「わしらの組は仲が良くてねぇ、数年前まで毎年同窓会をしよったんよ。」
へぇ～！それは羨ましいことです。
だから今日来られてるお三方も学生時代から変わることのない
生き生きとした素敵な輝きがあるのでしょうね。

「で、いつ学校の同窓会なんですか？」
聞いてみると、
「今から６５年ほど前の、わしらが１６くらいの時のよね。」
どっひゃーそれはすごい！！
では、変わらず元気で仲良しの皆さんのために
人肌脱がなくては！！

今回ご注文いただいたのは1100円のおせんべいギフト。
このギフトには６袋のおせんべいが入っています。
それを１５箱。たかが１５箱。されど１５箱・・

実はこの伝統のある手焼きせんべい、
1100円ギフト１５箱作るには３日間かかるんです。
昔ながらの手法で焼いていくので、気温50℃にもなるせんべい焼き機の前で
1.5kgにもなる鉄の焼型をタイミングよくひっくり返して焼いていく。
タイミングがずれるとすぐに焦げたり引っ付いたり・・・
１日２時間が限度のこの過酷な作業。
この２時間で出来る量もわずかなものです。
今は店主しかできない作業なので、見守るしかない私達までなんだか意識朦朧。。
和菓子作りとは、まさに体力を要する修行だな・・
と思いました。

何はともあれ、この同窓会用おせんべいは
早くにご注文いただいていたので大変助かりました。
とっても美味しく出来ました。
今でも千代田に住まわれている仲間も、今では遠くに越してしまった仲間も
学生時代に戻った気持ちで楽しい同窓会の時間をすごしてくださ～い