日々逍遥

時のはざまで
ゆれる想いを記しています・・・

桜のなみだ

2019-10-20 13:56:06 | 日記

 

昨日、駅から自宅に続く道を歩いていると、

え、いつもと何か違う・・・

 

道に迷ったような感覚があり、

うろたえながら左右を見てみると、

 

道沿いにあった、それは大きな桜の木が二本、

あとかたもなく姿を消している。

 

その二本の桜の巨木は

道路に面した古い屋敷の庭にあり、

 

道路におおいかぶさるように大きく枝を広げ、

 

花の季節になると、

そのあたりは、あでやかな桜の花のトンネル。

桜吹雪が、見惚れるほどに美しかった。

 

それが・・・

 

敷地のなかを見てみると、

ブルドーザーが大きな音をたて走りまわり、

容赦なく地面を掘り返している。

 

そうか、家の主がいなくなって売りに出されたのだ。

 

敷地の大きさからして

マンションを建てるつもりなのだろう。

 

でも、だからって、

地域の財産だった桜の木を、

ここまで無惨に伐り倒してしまうなんて・・・

 

法律的には、

その土地を買った人(会社)の自由なのだろうけれど、

知恵を絞れば

設計に生かすこともできたはず・・・

 

ばっさりと斜めに伐られたあとの、

直径60センチはあろうかという切り株の断面が、

痛々しいまでに白く、

 

桜が涙を流しているようで・・・

 

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