2001年に40歳で亡くなったキャスター、
久和ひとみさんのドキュメンタリーを
図書館で借りて読んだ。
久和さんについては、
1995年の阪神淡路大震災のとき、
メインキャスターであるにも関わらず、
しばらくの間、
化粧をせずにニュースを伝える姿に驚き、
なかなかできることではない、
その思い切った被災者への共感の示しかたに
深い人間味を感じた。
一方で、
某公共放送出身のキャスターが、
地震で全壊した家屋の前に、
高級な毛皮のフルレングスのコートとハイヒール姿で立ち、
現場中継している姿には
被災者のひとりとして強い怒りを覚えたものだった。
「ジャーナリズムとは人間の悲しみや痛みに寄り添うこと」
という言葉を読んだことがある。
ニュース番組をショー化せず、
ましてやバラエティ化したりせず、
ジャーナリストと呼べる本当の意味のキャスターに、
じぶんの言葉と姿勢で、
ニュースを伝えてほしいなと思う。
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