天草というと長崎と思っていた自分が、初めて福岡からジェットコースターに乗ったような飛行機の旅で降り立った天草の地。感動の初対面&千葉祭から4年、再び本渡第一映劇のスクリーンで千葉ちゃんを見る事が出来ました。
柿久氏が、多くの地元映画ファンに支えられ、今年も映画祭を開く、
本渡第一映劇的映画祭、天草シネマパラダイス 2011
新聞記事でも紹介されたように、一回一回、一年一年が、勝負の映画祭だ。
自分が行った、今月初め第一週のラインナップは、3作品もどれも、今見ても、心に沁みるシーンが沢山。
自分がギリギリで、スクリーンの千葉ちゃんのラストシーンに間に合ったのは「ルバング島の奇蹟 陸軍中野学校」はじめて見たときは、戦争への思いと共に切なく胸が締め付けられた作品。
第二週は、藤純子さんの任侠物、赤木圭一郎と南田洋子共演作品、そして、田宮二郎出演の原爆を扱った社会派サスペンス。
上に、リンクで紹介した新聞記事のように、今後、シネコンでは見る機会がほとんどなくなるような貴重な3作品の上映。古いフィルムの上映は、特に神経を使うという柿久氏が、自らフィルムを確認しながら映写機を回す苦労は、シネコンが諦めやめてしまったものだ。
そして現在上映中の作品は、吉永小百合主演&ケビン・コスナー主演作品と、鮮やかな背景をバックに描かれるアニメ作品。
以下、「キューポラのある町」ご推薦の、千葉ちゃんファンの映画通K氏の解説を!
吉永小百合初主演作品「キューポラのある町」(長い間キューポラ=鉄の溶解炉を知らずにおりました、汗)は、吉永小百合がヒロインを演じた作品だが(日活の宣伝部長の友人が吉永の父親だった事から至上命令だった?!)デビュー作となった浦山桐郎監督が当時を振り返り「(吉永は)どうしたって工員の娘にならない。工員の娘になるわけがないので、別の面を出すしかない」と思ったと語っている。
浦山桐郎は「生涯現役でいたい。映画を1ダース作るまで自分は死ねない」が口癖だったが1985年54歳の若さで急逝、生涯に遺した作品は9本だった。近年、再評価されている川島雄三監督は、浦山の師匠で(今村昌平が兄弟子)、弟子の作品を殆ど観ることがなかった監督が、零号試写(スタッフのみで観る)を見に行って、「新人という条件を抜きにしても、立派なシャシンです」と、心配顔のプロデューサーたち向かって褒めたという逸話も残っている。フランソワ・トリュフォーは「少年の心が原点になっている」と評している。
あらためて再評価を願う孤高の映画作家の記念すべきデビュー作、是非、味わってみて欲しい作品。
この作品に関し監督が語った話では、《石原慎太郎の映画がたくさん出てきて、これはどう見ても違う。おれは違うことを表明しなければならない、という感じを助監督のときから持っていた。助監督時代に何かを感じていたとすれば、それをいちばん感じていたという気がする。あの頃、昭和33、4年頃からヌーベルバーグ映画が出て、現象的な行動主義が、わりあい受けかかっていたが、これに対し意識的か、無意識的かしらないが、かなり反発をしていて「キューポラ」を撮ってるあいだじゅうも反発を感じていた。後に、「キューポラ」の子供が自由にはねまわるのが行動主義のヒナ型ではないか、みたいなことを言われた時、僕は猛烈に反発した》と、語っている。隆盛を極めていたいわゆる太陽族映画に対しての反論、無軌道に暴れまわる「太陽の季節」から連なる石原慎太郎映画への浦山桐郎のアンチテーゼ的作品。 -Special thanks by Y.kanehira. 抜粋 tik -
少々、難解な映画通のお言葉も入っているが、とにかく、そんな魅力的な作品を並べて、見せてくれる本渡第一映劇の、年に一度の、スペシャル映画祭に、是非一度、足を運んで欲しい!!
今年、初めて陸路で、熊本駅からバスで二時間、眠気も吹き飛ばす、美しい海岸線&島々&大小の橋と海の香りをたっぷり堪能し、さらに、さくさくした刺身を、たっぷりご馳走になって帰ってきた自分は、もう、飛行機のチケットを何とかならないか、思案中!!
ラスト、第4週の解説は次回に続く・・・・
柿久氏が、多くの地元映画ファンに支えられ、今年も映画祭を開く、
本渡第一映劇的映画祭、天草シネマパラダイス 2011
新聞記事でも紹介されたように、一回一回、一年一年が、勝負の映画祭だ。
自分が行った、今月初め第一週のラインナップは、3作品もどれも、今見ても、心に沁みるシーンが沢山。
自分がギリギリで、スクリーンの千葉ちゃんのラストシーンに間に合ったのは「ルバング島の奇蹟 陸軍中野学校」はじめて見たときは、戦争への思いと共に切なく胸が締め付けられた作品。
第二週は、藤純子さんの任侠物、赤木圭一郎と南田洋子共演作品、そして、田宮二郎出演の原爆を扱った社会派サスペンス。
上に、リンクで紹介した新聞記事のように、今後、シネコンでは見る機会がほとんどなくなるような貴重な3作品の上映。古いフィルムの上映は、特に神経を使うという柿久氏が、自らフィルムを確認しながら映写機を回す苦労は、シネコンが諦めやめてしまったものだ。
そして現在上映中の作品は、吉永小百合主演&ケビン・コスナー主演作品と、鮮やかな背景をバックに描かれるアニメ作品。
以下、「キューポラのある町」ご推薦の、千葉ちゃんファンの映画通K氏の解説を!
吉永小百合初主演作品「キューポラのある町」(長い間キューポラ=鉄の溶解炉を知らずにおりました、汗)は、吉永小百合がヒロインを演じた作品だが(日活の宣伝部長の友人が吉永の父親だった事から至上命令だった?!)デビュー作となった浦山桐郎監督が当時を振り返り「(吉永は)どうしたって工員の娘にならない。工員の娘になるわけがないので、別の面を出すしかない」と思ったと語っている。
浦山桐郎は「生涯現役でいたい。映画を1ダース作るまで自分は死ねない」が口癖だったが1985年54歳の若さで急逝、生涯に遺した作品は9本だった。近年、再評価されている川島雄三監督は、浦山の師匠で(今村昌平が兄弟子)、弟子の作品を殆ど観ることがなかった監督が、零号試写(スタッフのみで観る)を見に行って、「新人という条件を抜きにしても、立派なシャシンです」と、心配顔のプロデューサーたち向かって褒めたという逸話も残っている。フランソワ・トリュフォーは「少年の心が原点になっている」と評している。
あらためて再評価を願う孤高の映画作家の記念すべきデビュー作、是非、味わってみて欲しい作品。
この作品に関し監督が語った話では、《石原慎太郎の映画がたくさん出てきて、これはどう見ても違う。おれは違うことを表明しなければならない、という感じを助監督のときから持っていた。助監督時代に何かを感じていたとすれば、それをいちばん感じていたという気がする。あの頃、昭和33、4年頃からヌーベルバーグ映画が出て、現象的な行動主義が、わりあい受けかかっていたが、これに対し意識的か、無意識的かしらないが、かなり反発をしていて「キューポラ」を撮ってるあいだじゅうも反発を感じていた。後に、「キューポラ」の子供が自由にはねまわるのが行動主義のヒナ型ではないか、みたいなことを言われた時、僕は猛烈に反発した》と、語っている。隆盛を極めていたいわゆる太陽族映画に対しての反論、無軌道に暴れまわる「太陽の季節」から連なる石原慎太郎映画への浦山桐郎のアンチテーゼ的作品。 -Special thanks by Y.kanehira. 抜粋 tik -
少々、難解な映画通のお言葉も入っているが、とにかく、そんな魅力的な作品を並べて、見せてくれる本渡第一映劇の、年に一度の、スペシャル映画祭に、是非一度、足を運んで欲しい!!
今年、初めて陸路で、熊本駅からバスで二時間、眠気も吹き飛ばす、美しい海岸線&島々&大小の橋と海の香りをたっぷり堪能し、さらに、さくさくした刺身を、たっぷりご馳走になって帰ってきた自分は、もう、飛行機のチケットを何とかならないか、思案中!!
ラスト、第4週の解説は次回に続く・・・・
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