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板垣、武士(もののふ)の誉れー「風林火山」 鑑賞記  28、その4

2007-08-20 01:35:38 | S.Chiba
         第28回 「両雄死す」〈4〉 
         
      ― その4 板垣 最後の笑み ―       

 千葉ちゃん演じる板垣信方の最後の見せ場、クライマックスシーンは、見応え充分!気迫のこもった殺陣とその表情は、何度見ても、胸に迫って来る。

公式HPトピックスと共に、たっぷりラストシーンを味わうことに。
<ahref="http://www3.nhk.or.jp/taiga/topics/33_special/33_backstage.html">http://www3.nhk.or.jp/taiga/topics/33_special/33_backstage.html

 影武者の河原村伝兵衛(有薗芳樹)を、守るようにして戦う千葉ちゃん板垣、襲い掛かってくる敵を切りつけ、槍を掴み奪い取り投げつけ、前方から馬に乗って突っ込んできた敵の刀をなぎ払う。一瞬早く、敵の刀が板垣のに!トンボの飾りが付いた兜が吹っ飛び、落馬する板垣!見事に足から着地、転がりながら刀で敵の足元を払い倒す。地面で素早くころがる千葉ちゃんならではの身のこなし!「キイハンター」からずっと魅せられて来た、全身埃まみれになって戦う姿が蘇る。この年になっても、転がりまわって戦う千葉ちゃんの姿にため息!感激!この落馬シーンは、公式サイト・トピックスにも、紹介されていて、ハイスピードカメラの画像と共にたっぷり鑑賞!是非一度、ご確認を!!

 刀を構え立ち上がった板垣の長い髪、口から流れる血、迫力ある表情に釘付け。(ロン毛がとっても似合う千葉ちゃん!「風雲、ストームライダーズ」の”雄覇”のロン毛に髭をはやした勇ましい風貌を思い出してしまった。)
「板垣~!」 と助けに向かおうとする晴信(市川亀治郎)を制止する勘助(内野聖陽) 「退け~、板垣を救うのだ~!」 叫ぶ晴信に「なりませぬ!板垣様の御命を、無駄になされるおつもりか。」息を呑み言葉を失う晴信、どちらも辛い。そして見ている自分も胸の奥がジーン!

 敵に囲まれた板垣、一太刀二太刀向かってくる敵を切り払い、切り込んで来た刀を受け止め、1、2、3歩押し込み行き切り捨てと、すぐさま後ろから切りつける刀を受け切り捨てる。迫真の表情と共に、林邦史朗氏の指導による殺陣の迫力をまして見せる、腰を低く構え両手を大きく広げた、全身で見せる千葉ちゃんならではの雄大な殺陣に、釘付け!長めの刀を構え、両手につばを吐き、じわりじわりと敵に向かって行く板垣の表情、息使いが、凄みを増していく。正面から突いてきた槍を刀で払って切捨て、かかってきた敵にその槍を刺す。右手に太刀、左手に槍を構えた姿が、めちゃくちゃ決まってカッコイイ!千葉ちゃんの、年を感じさせない、間合い、動きのテンポ・切れは、ますます重厚感を増した感じで、引き込まれる。カットせずにたっぷりと、敵も見方も戦う姿を映しだすカメラに感謝!バックに、足軽の戦いも映し出され、とても贅沢!ディレクターに感謝!エキストラに拍手!

 刀と槍を十文字に構えた板垣が周りの敵を睨み一回転、刀と槍を持った両の手を広げ、槍を振り回し右へ二回転、左へ二回転、まわりの敵をけちらし、槍を放り投げる。そして、立て続けに左右後ろ又後ろと切りかかる4人の敵を倒した直後、額に手を当てる板垣。太吉も悲壮な表情で見つめる。

 振り向き手を離した額から血が滴り、表情がさらに迫力を増し、息も荒く目をむき刀を構える板垣。臨場感いっぱいの息遣いと刀や掛け声のみから、一変、重々しいサントラがバックに流れ、右から槍で襲い掛かる敵を飛ぶようにして縦に切り下ろし次を膝を突いて足を払って倒す(見事一回転して切捨てられるスタントマンに拍手!)すぐさま左から切りかって来た敵の刀を受けとめた板垣の背に、槍がつき刺さる。苦痛にゆがんだ表情が、始めてアップで映し出され、刀ごと左の敵を突き放し、鎧通しを抜き、刺さった槍を持つ後ろの敵を刺す。その様子を、遠方から悲壮な表情で見つめる勘助の目には、涙が。
 
 よろめきながらも敵の槍を掴かみ、鎧通しでやっつける板垣の腹と腰に、三方から槍が突き刺さる。「う~ん」と唸る板垣の声と苦痛にゆがむ表情から、じんじん痛みが伝わってくる。まさに千葉ちゃんの真骨頂!大好きな痛みが伝わるアクション!演技!鎧通しで槍を切り落とした板垣を見て「だんな様~~~!」と影武者伝兵衛が叫ぶ。影武者に気づいた村上(永島敏行)が、遠くから見つめる晴信を見つける。晴信、勘助、の目にも涙。
 
 鎧通しを構えた板垣のアップのスローモーションの表情が、バックに流れるサントラと共に胸に迫る。板垣を囲む円が狭まる、その様子を上空からカメラが捕らえる。板垣が一回転すると、一瞬、広がる輪。しかし敵は槍、短か過ぎる鎧通しを手にした板垣がよろめくと、槍が襲いかかる。槍をもぎ取り、腕を捕まえ自分お背を覆うように足軽を抱えると、容赦なく槍が足軽に突き刺さる。息を荒くし鎧通しを左に持ち替え構えた板垣が、苦痛の表情を笑みに変え、遠い日の歌を詠み上げる。
 納得できず何度も何度も若泉久明チーフプロデューサー、脚本家大森寿美男とミーティングをして、悩みに悩みついに納得が行く出来に仕上がったという、千葉ちゃんの思いがこもったシーン!  

 『飽かなくも なほ 木の元の夕映えに・・・』
   既に背中で息絶えた足軽を放り、鎧通しを右手に持ち替える、その背に、2本の槍がつき刺さる。苦痛を振り払うように目を見開き・・・
           『月影やどせ・・・』
 鎧通しで槍を切り捨て、苦痛と戦う荒い息の中、笑顔の表情に戻り           
           『花も色そう』
 幸せそうに搾り出すように歌った板垣の胸へ、鎧の上から一本の矢が突き刺さる。一瞬にしてこわばる板垣の表情、その胸に続けざまに無数の矢が突き刺さる。目をむいて立った板垣の手から鎧通しが落ち、苦痛にゆがむ表情で空を見た板垣に、雲間から日が差すと、笑顔を浮かべ・・・・『若』と一言。
目を閉じ、そのまま仰向けに倒れる板垣、バックの雲間の青空が悲しい。

 
   「い~た~が~き~~~~~~!!」 晴信の絶叫!サントラが大きく鳴り響く。村上の軍勢が押し寄せても、放心状態の晴信には、「御屋方様お引きくだされ!」勘助の叫びも届かない。

 ついに迎えた、板垣の最後、千葉ちゃんの最後のアクションシーン!(アクションを”演じる事”とするならば、決して”最後”と思ってはいない!)重い鎧を付け、馬から落ち、転がりジャンプしたりしゃがみこんだり激しく動き回る姿に拍手!翌日は二時間のマッサージを受けたというが、4○才の自分の運動後のダメージを考えれば、68歳の千葉ちゃんが酸素ボンベを使う事に何の不思議もない!(「マスター・オブ・サンダー」のメイキングでも、酸素ボンベを使う姿が写っていた。)
 
 それにもまして、 千葉ちゃんの鬼気迫る表情、ぎらつく目が、苦痛、そして、死を目の前に、歓び満足の笑みへと変わっていく、その目、その表情に、魅せられた! 

じっくり千葉ちゃんの殺陣・表情を見せてもらえた事に、感激!!千葉ちゃんに、NHKに、唯ゝ感謝!!

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板垣、武士(もののふ)の誉れー「風林火山」 鑑賞記  28、その3

2007-08-13 17:03:02 | S.Chiba
          第28回 「両雄死す」〈3〉
 
      ― その3 武田家両重臣の願い ―
       

最後の合戦へ、覚悟を決めた伝兵衛(有薗芳樹)と決戦の時を待つ千葉ちゃん・板垣。一方「多くの味方を失わずして勝つ事が出来る、このわしが何としてでも勝ちどきを上げさせて見せる!」と、甘利(竜雷太)は家臣に謀を明かし、成し遂げた後、御屋方様事実を伝えるよう言うと、戻らぬ覚悟で村上の首を取る為単身村上(永島敏行)の陣へ向かう。 「わしにはこれしか思いつかなんだ」とつぶやくように言った甘利の目に光るものが。「しくじった時は、板垣に加勢し、板垣殿をお守りするのじゃ、よいな!」真一文字に歯を食いしばり、肩を力強く握りしめた悲壮感が漂う表情、決して器用とはいえない、気真面目に自分の信じる道を突き進む甘利に、こちらもウルウル。

 甘利が村上に寝返ったと聞き「おのれ、甘利~~~!!!!」と、怒りを爆発させる晴信(市川亀治郎)。緊迫感漂うシーンの筈が、市川亀治郎の歌舞伎役者ならではの目と眉の動きに大爆笑!確かに度を越した怒りの表情は滑稽でもある!?命をかけた甘利の謀に気づいた勘助は、唇を振るわせる。
 村上の陣へ乗り込んだ甘利は、板垣の陣に夜討ちをかけ晴信の本陣をおびき出す作戦を聞き、村上に切りかかる。間一髪、平蔵(佐藤隆太)が射た弓を腕に受け失敗「わしを討て~」と叫ぶも、捕らわれの身となる。

 村上の陣に甘利が居ると報告を受けた板垣は、寝返ったかと言う原(宍戸開)「さような事があるわけがなかろう」と打ち消す。「甘利殿・・・」とつぶやいた板垣も、同じ重臣として、甘利の思いがいたいほど分かっていた。村上勢の夜討ちの知らせに「さすが村上、百戦錬磨じゃ!」とニヤリと笑って気合の篭もった、嬉しそうな笑顔表情で立ち上がった板垣は、宵闇の中、馬に乗って出陣、見事敵を打ち破り敵の陣深くとどまる。

 夜明け、本陣の晴信も家臣も甘利と板垣の行動が理解出来無い。「なにゆえ、甘利も板垣もかようにはやるのじゃ!」といらつく晴信に、勘助は「戦を早くに終わらせる為にござりましょう。その為、甘利様は御屋方様の槍となって、板垣様は盾となったのですと言う。
 自ら板垣を助けに行くと言う晴信には、もはや勘助が止める言葉も耳に入らない。「このわしに、板垣を見殺しにせよと申すか~~~~!!」「総攻めで当たる。櫂を鳴らせ~!」完全に切れた晴信の表情、その演技に息を呑む。見応え十分の晴信と勘助の(顔面)表情対決シーン!

 運命の決戦シーンの始まりは、迫力が伝わって来るロングショット!脱出した甘利が何本もの矢を受け「引け~板垣!!」と叫び原野に馬を走らせる。竜雷太、最後の見せ場を、サントラがさらに盛り上げる。板垣の陣の目の前で落した甘利を抱きかかえる板垣。「板垣殿、引け~引け~」と声を枯らして訴える甘利。
 「分かった、合い分かった!」と抱きかかえた板垣に「謀、やはり不得手。すまぬ!」にすがりつくようにして初めて見せた許しを請うような表情が、たまらなく切ない
 「甘利殿」と、絶命した甘利を抱きかかえ目を閉じた板垣は、はや馬からの総攻めの連絡に「甘利殿、じきに会おう」と微笑むと、その亡骸をそっと大地に下ろす。
 
 最後まで、実直一途な甘利の表情が本当に悲しい、何度見ても泣ける最後の熱演に拍手!!じっと映し出す見開いた甘利の亡骸の無念に瞳に、又、涙。

 ついに、影武者伝兵衛と共に千葉ちゃん板垣が戦う最後の戦が始まる。ロングショットで写しだされる合戦風景の迫力ある映像に感激!合戦を眺め影武者に気づき驚く晴信と勘助が映し出される。馬上で、敵の刀を受け、切りつける、千葉ちゃん・板垣の力強く素早い刀さばきは、他の武将とはテンポ・スピード迫力、どれも一味違う!

 迫力を盛り上げる雄大なサントラと共に、影武者・晴信に向かって出陣していく重臣たちの勇ましい表情が、ハイスピードカメラのスローで映し出されてゆく武田家臣の心が一つになる感動のシーンだ。

 そして、ついに、板垣、落馬!!最後の千葉ちゃんの殺陣は、次回、その4でじっくりと味わう事に・・・

 

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板垣、武士(もののふ)の誉れ ー 「風林火山」鑑賞記 28、その2

2007-08-10 17:25:30 | S.Chiba
         第28回 「両雄死す」〈2〉

 甘利(竜雷太)の捨て身の謀を知ってか知らずか、千葉ちゃん板垣が決死の秘策を決行。重要な任務を託されたのは、板垣に負けずとも劣らない、熱い思いを持った男、伝兵衛(有薗芳樹)。武士の誇りを胸に、いざ決戦の舞台へ。

        ― その2 影武者・伝兵衛、見参! ―

 陣を構えた晴信(市川亀治郎)は、武田の動きを読み切ったような村上(永島敏行)の出陣の素早さに、意外だと話す。村上に内通した甘利の動向を、葉月(真瀬樹里)からの知らせで察知していた真田(佐々木蔵之介)相木(近藤芳正)が、顔を見合わせても、むっつりだんまりの甘利。負けが信濃に知れ渡る引くわけにはいかぬと、言い切る晴信の表情を、じっと見つめる千葉ちゃん・板垣と対照的に、言葉をかみ締めるように、視線を落としたままの甘利。先陣を志願した、真田、馬場(高橋和也)の申し出を退け、甘利と板垣に先陣を任せる晴信は、二人が共に決死の覚悟で望んでいる事を知る由も無い。嬉しそうな笑顔に、悲壮感は微塵も感じられない千葉ちゃん板垣と、慣れぬ謀に緊張の度が高まりこわばった表情が、見ていても痛々しいくらいの甘利が、対照的。
 
 いよいよ出陣!雄大な牧場でのロケによる迫力あるシーンを期待し、ワクワク。
晴信の緊張した表情、続いて出陣する甘利を、疑いの目で見つめる真田と相木。

 そして、千葉ちゃん・板垣の出陣!鐙に足を乗せるところから、トンボが付いた兜をかぶり馬に乗った勇ましい姿までたっぷりを映してくれるカメラに大満足!見送る勘助(内野聖陽)「そちは本陣にて、御屋方様をお守りするのじゃ。万が一御騎陣の時には、軍師山本勘助、そちが促せ」と言う。伝兵衛を従え出発する後姿に「御武運を。」と勘助。その声に答えるように鞭を上げる板垣の後姿に、既に胸がいっぱいになってしまう。まずは、鎧姿の千葉ちゃん板垣をじっくりと鑑賞!

勇壮な音楽と共に、人馬が駆け出して行く合戦シーンは、空撮も使いスケールも大きく、なかなかの迫力!大好きな集団アクションシーンは、周りのエキストラの動きにも目がいってしまう。片手に槍や刀を持って、もう一方の手で手綱を引き馬に乗り戦う姿に拍手!旗と鎧を身につけ果敢に走り回り戦う足軽たちの奮闘も、緊迫感を盛り上げる。エキストラの皆さんの迫力ある戦いっぷりをじっくり見てしまう。  
 そして、待ちに待った千葉ちゃん・板垣の殺陣は、殺陣指導の林邦史朗氏とハイスピードカメラによる見どころたっぷりのシーン。まずは”槍”馬にまたがり”槍”を振り回し、向かってくる敵に投げつけ落馬させる。背中から落ちるスタントマンに拍手!お次は”さすまた”。馬を向き直らせ”さすまた”を敵の喉元へ!吹っ飛ぶスタントマンの落馬シーンにまたまた拍手!!さらに馬上で”さすまた”を振り回し戦う千葉ちゃんの大きな動きにニンマリ!
 「押せ~押せ~!追い討ちをかけ~い!!」と馬に鞭を入れる気合の入った千葉ちゃん・板垣に見とれてしまう。

 本陣で待つ晴信「このわしに自信を持たせるため勝ちを焦ったか・・・」と言う思いも、諏訪で、板垣が晴信に書かせた御神号に「板垣殿は誠によき諏訪の郡代じゃ」と手を合わせる由布姫の思いも、知る由も無い板垣。夕闇迫る上田原で、眼前の村上勢の旗を黙って見つめるその表情をしばしカメラが追う、なんとも板垣ファンには贅沢なシーンの後は、伝兵衛との感動のシーン。

 伝兵衛を呼び秘策を披露する千葉ちゃん・板垣。陣内に置かれた、御屋方様の鎧兜を見て「伝兵衛、万が一に備えそれを付けよ。」と言うと「板垣様、伝米を御屋方様の影武者になさりまするか?」と驚く原虎胤(宍戸開)。不安な表情に変わった伝兵衛の後ろに、みしるしの旗が並ぶ。「一時でも、敵を我が陣に引き寄せるためじゃ。」息を呑む伝兵衛。「よいか、この戦、なんとしてでも我ら先方のみで終わらせねばならぬ。決するのじゃ!敵が本陣に迫るのを、なんとしてでも我らが食い止めねばならぬ。さすれば、多くの見方を失わずにすむ。しかも、我が本陣では、今一度、村上と戦う術(すべ)を慎重に、組み立てる事もできよう。後は、勘助がうまくやってくれる筈じゃ。はははっ」と笑った板垣。じっと見つめる伝兵衛に「恐ろしいか?」と微笑み、御屋方様の鎧に歩み寄り兜を優しくなでながら「わしはもはや生きて甲斐には戻らぬ」と静かに宣言し「何ゆえ何ゆえ板垣様が・・・」と原が言うと「武士(もののふ)の誉れじゃ。」と嬉しそうに笑った。
 伝兵衛の側に膝をつき「伝兵衛、そちの命わしに預けてくれるか?」と、じっと見つめると「それがしには、悲しむような身内も居りませぬ故」と、伝兵衛は、脇差しを取り出し「我が命喜んで板垣様に捧げまする」と板垣にささげた。「これはわしの・・・」と、始めたあった日に授けた脇差しを手にとり言葉を詰まらせ「伝兵衛、そちは、み・ご・と・な、侍じゃ。」と言い切る板垣に「ははっ」と、伝兵衛。互いに、瞳を潤ませる熱~いシーン。アップの千葉ちゃん・板垣の目がたまりません! 

 気持ちは、既に、いざ出陣!の板垣と伝兵衛。一方甘利の謀の行方は・・・・。
二人の思いを知った勘助と晴信がどう動くのか。ついに、その3、決死の大戦が始まる。


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板垣、武士(もののふ)の誉れー「風林火山」 鑑賞記  28、その1

2007-08-04 16:26:26 | S.Chiba
          第28回 「両雄死す」〈1〉

 1月の放送開始から、千葉ちゃん・板垣の討ち死にの回を思い、ついに迎えた放送日。あっと言う間に半月以上経ち、どうにか気持ちの整理もつき、気力も少しずつ戻ってまいりました。(爆)7日スタジオパークでの衝撃も乗り越え、いよいよ、甘利(竜雷太)と共に、甲斐の為に命を賭けた戦いに望む姿を、3部に分けご紹介します。


        ― その1 勘助への遺言 ―

 今回も、嬉しいオープニングからの登場となりました。雪がちらつく廊下を歩く千葉ちゃん・板垣と勘助。後ろから勘助(内野聖陽)「板垣様、先刻、御屋方様に申し上げたお言葉は、板垣様の・・・(遺言?)・・・」と言うのを遮って、『若』を諌める為に歌を習った話をして、舞い散る雪を見ながら回想する千葉ちゃん板垣。
 
 「夕べの花ではどうじゃ、詠んでみよ」と今では懐かしい、爽やかな若き晴信(市川亀治郎)の声が聞こえてくる。
 「飽かなくもなほ木のもとの夕映えに 月影やどせ花も色そふ」
 笑みを浮かべ、読み終わると、恥ずかしげに晴信から目をそらす板垣。柱に寄りかかり腕組みしたまま笑みをうかべ「そなた、歌を誰になろうた」と晴信。若々しく爽やかな声と共に、二人の表情を何度も繰り返し見たくなる、大好きな思い出のシーン!

 降る雪を見ながら「勘助、そちが月影になれ」と言う板垣を、じっと見つめる勘助「そちが月影になって、御屋方様を照らし続けるのじゃ。」と振り向き、勘助に「それでこそ、軍師と言うもの」と、真正面に歩み寄り 「この甲斐の国の真(まこと)の軍師になるのじゃ。」力強く言い黙って見つめ微笑み、小さく数度頷き去る板垣、勘助への遺言を言い切った穏やかな笑みが印象的。その言葉を噛み締めるように、その場に立ち竦む勘助。甘利の叱咤板垣の激励が、勘助を変えてゆく。

 いつものスケールの大きな迫力ある千住明作のメインテーマ曲をバックに、雲が流れ、馬が駆け、勘助の語りが始まる。『風林火山 第二十八回「両雄死す」』の文字が現れると、いつも以上に胸が熱くなる。

 不動明王の前で、心配そうな御北様(風吹ジュン)を、安心させるように笑顔で話す甘利。充分な勝算を立てず、謀も無しに、勝ち目も見えぬ大戦に、初めて挑む現状を話し「なれどご安心くだされ御北様。この甘利めが、御家の為、必ずや、勝ってご覧に入れまする。」と笑顔で話す甘利に、御北様が心配そうに「甘利、なにがあっても、またこの甲斐へ、戻らねばなりませぬぞ。」と話すと、こみ上げる思いをこらえるように、神妙な面持ちで「ありがたきお言葉。この甘利、なにがあっても、甲斐の地と共に居りまする」頭を下げた甘利の目にも、固い決意を感じ取った御北様の目にも、光るものが。見ているだけで、もうウルウル状態!
 
 晴信に諏訪明神の御神号『南無諏方南宮法性上下大明神』を書いてもらい「ありがたき幸せ。これで、この戦、御屋方様の勝ちでござ~あ~る!」と、力強く言った板垣。晴信も、嬉しそうに板垣を見るが、まだこの旗の真の意味も板垣も思いも知る由も無い勘助だけが、神妙な面持ちで二人を見つめていた。

 ついに出陣、馬にまたがった表情が印象的。晴信は緊張した厳しい表情、続く千葉ちゃん・板垣は、気合の入った表情で周りを見る。甘利は物思うように固い表情勘助は、どこか落ち着かない様子で視線を動かす。ついに、引き帰せない、甘利、板垣の命を賭けた運命の戦いが、静かに幕を開けた。

 その2へ、つづく・・・

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