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板垣、詠い舞うー『風林火山』鑑賞記 29 

2007-09-16 21:43:58 | S.Chiba
          第29回 「逆襲!武田軍」

 板垣の、そして甘利(竜雷太)の最後から始まる29回、さらに感動的な最後が待ち受けていると知らずに見た自分は、晴信(市川亀治郎)の号泣につられて、ぼろぼろに・・・
 放送から、2ヶ月。何度見ても、胸が熱くなる千葉ちゃん板垣のラスト。脚本、大森氏の話では千葉ちゃんの意見も入れて作られたというその感動的な最後のシーンの感想と共に、千葉ちゃん・板垣の最終回をご紹介。

 千葉ちゃん板垣の登場シーンは、4シーン。冒頭、甘利が、弓を受けながらも板垣のもとへ馬を走らせ、板垣の腕の中で息を引き取るシーン。「すまぬ!」「じきに会おう!」何度見てもこの二人のシーンは、胸が熱くなる。
 そして板垣の絶命シーン。ぐるり周りを囲まれた板垣を上空から映し出すカメラ。敵の槍を払い、敵の身体を掴み盾にする板垣。胸に無数の槍を受け、鎧通しがその手から落ち、地に突き刺さる。豪快に仰向けに倒れる千葉ちゃん・板垣!「板垣~~~」の晴信の絶叫は、聞くたび、ますます強く胸を締め付ける。そして、涙の次に、襲ってくる脱力感。

 空しい負け戦さの思いを拭い去るように、勘助(内野聖陽)が立ち上がり、晴信を力づけるように、駆けつけ先陣を志願する諏訪満隣(みつちか)。諏訪を守るために勘助が板垣の遺志をくんで密かに用意した、板垣が晴信に頼んだ諏訪明神の旗印を見上げる晴信の耳に、板垣の声が聞こえてくる。 「御屋方様の御筆による、諏訪明神の御神号を賜りとうござりまする」千葉ちゃんの重厚な声と共に思い出のシーンがモノクロで写り「これでこの戦さ、御屋方様の勝ちでござあーる!」と板垣が力強く言い晴信を見上げると、晴信が目を潤ませ旗を見上げる表情に戻る。千葉ちゃんの大きく見開いた目が、印象的。力強い言葉が、胸に、目に、沁みます。
 
 そして、いよいよ最後のシーン。自ら記した諏訪の御神号に礼をし「板垣、こたびは大儀であった。わしはそなたに一つ大事なことを約束する。わしは生涯、我が甲斐に城は築かん。そち達、人こそがわしの城じゃ・・・」と語りかける晴信が名文句を言い切った時、鈴の音と共に蜻蛉(とんぼ)が飛んできて、右手に止まる。 「板垣」と語りかけると、蜻蛉が飛んで、見つめる晴信の前に、蝉の鳴き声と共に、板垣が頭を下げ現れる。
 「風林火山」に時折現れるファンタジックなシーン。千葉ちゃん板垣の幽霊のような?! 「若」の声に続けて「よき歌にござりまするのう~」と嬉しそうに言うと、扇を開き詠い舞う。「人は城、人は石垣、人は堀。情けは味方、あだは敵なり~」その身のこなしからは、歌舞伎の動きを教えてもらった(「亀治郎さんは、年下の自分で教えずに、後日、年上の方の動きを〈千葉ちゃんに〉見せた」そうで、千葉ちゃんは”若”の心遣いにも感激した!)亀治郎さんを前にして、緊張が伝わってくる固い表情から一変、笑顔になり「はははっ、よき歌にござる。」ちょっとおどけたような嬉しそうな表情で晴信に語りかける千葉ちゃん板垣。「板垣」呼ばれて、「(んっ!?)」と、大きな瞳で晴信をじっと見つめる板垣に「そちはわしを褒めてくれるか?」涙声で言う晴信。父親のように優しくただ微笑んだ板垣は、すすり泣きながら手をのばす晴信に、そっと蜻蛉の絵柄の扇を渡し消えると、後には一匹の蜻蛉が、そして、何処へともなく飛んでゆく。音楽が一段と大きくなる。握り締めた扇を見つめ「板垣、わしは、わしはそちを褒めぬ。何故死んだ。何故死んだ。」扇がてから落ちる。「何故死んだ板垣!何故死んだ~板垣!何故死んだ~!何故死んだ~!板垣!何故死んだ~!何故死んだ~!何故死んだ~!何故死んだ~!」親方としてこらえてきた感情を一気に爆発させる晴信。頭を抱え、畳にひれ伏し、声を振り絞るように叫び、泣き崩れる姿は、最後の最後に、板垣に甘え駄々をこねるよう。正に、直球勝負の感動シーン。何度も繰り返す声に、気がつくと心の中で一緒に叫んでしまう。 晴信の嘆きを聞く勘助が空を見上げると、一匹の蜻蛉が飛んで行く。「若を任せた」とでも言うように・・・。ファンタジックで、夢のあるシーン。 

 今回、もう一つ涙を誘う感動的なシーンが、雨の中、泥だらけになって泣きじゃくる伝兵衛(有薗芳樹)。「戦に勝ったら御側に行くと決めていた」と刀を抜き首に当てると「最も楽な死に方じゃ。板垣様は楽に死ねたかのう~」と勘助に言われ、「誰のおかげでこの戦さに勝ったんじゃ」と刀を手に飛びかかり「この勝ち戦が悲しくないのか」と勘助に思いをぶつけるが「拾った命は存分に生かさねば、まだまだ板垣様の御側には行けぬぞ伝兵衛」と言われ、返す言葉も無い伝兵衛だが、板垣の遺志を継ぎこれからも活躍していく。そしてその隣には、何時しか気がつくと葉月(真瀬樹里ー千葉ちゃんの愛娘!)が・・・?!

 千葉ちゃん板垣の出番はここまで。晴信の傳役として、幼くして父に疎まれる晴信に優しく、遊びほうける晴信に身をもって進言し戒め、一人決意した晴信の側で支え続けてきた板垣。暴走する晴信に訴え、命を駆けて晴信を守り、身をもって思いを伝え足た死に様は、あっぱれ!そして、幽霊になってもまだ、敗戦を嘆き悲しむ晴信を、歌い舞い満面の笑顔で励ます。
 そんな、千葉ちゃん板垣の見せ場を、たっぷりと作ってくれたNHKさんに、ただ、ただ、感謝!思う存分、力いっぱい、精一杯演じきれた(演じさせてもらえた)千葉ちゃんだからこそ、あのスタジオパークでの表情、言葉、そして、宣言だったのだろう。

 風間洋介、柳生十兵衛、服部半蔵etc...多くの当たり役を持つ千葉ちゃんの「板垣信方」が新らたな当たり役となった事は間違い無い。
 それでも、もっともっと、違う顔の千葉ちゃんが見たいと願うのは、贅沢なのだろうか?
ファンは、これからもドンドン渋くなっていく千葉ちゃんが演じる姿を、期待しているに違いない。アクションスター千葉真一でなくなったとしても。 

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祝!北京オリンピック体操女子団体出場決定!!

2007-09-04 22:29:00 | sport
スポーツの秋がやってきた!?
感激した高校野球(祝優勝!佐賀北高校ナイン)
世界陸上(祝!土佐礼子銅メダル&アジア新記録達成!)
大リーグ、イチロ-7年連続200本安打達成!
そして、全米テニス選手権、サッカーオリンピック最終予選、etc・・・

 嬉しいスポーツのニュースがいっぱいなのに、夏風邪が体内で増殖中だったり、膝の復活がいまいちだったり・・・自分、ガンバレ!!と言ってみても老体は、いたわってやるほうが効果的?!?

 その中でも、昨日のニュースは本当に嬉しくて涙が出た。体操世界選手権女子団体戦、日本女子12位確定!北京オリンピック団体戦出場決定! キャプテンの平均台落下のアクシデント後、痛みをこらえた演技に、思わずガッツポーズ!)何年ぶりの団体戦出場だろうか・・・・男子の華やかな報道に比べ、女子の体操は、日本では可哀想なほど陽が当たっていない。それでも、コツコツ日々トレーニングし挑戦し続ける選手達が勝ち取った喜びの表情に、もらい泣き。来年が楽しみ!
チームワークのよさが伝わってきた。選手達の笑顔に北京オリンピックでの活躍を祈っっている。
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