五叉路のグラフィティ

田舎者からの便り...。

いかした愛の放浪者

2006-01-31 19:37:52 | 音楽
前回エルヴィス・コステロを取り上げたので、今回は英国パブ・ロック界の
ゴッドファーザー<ニック・ロウ>に取り組まなくっちゃいけませんね。

今となっては、ちょっぴり照れちゃうこの邦題”いかした愛の放浪者”
アルバム”Labour Of Love”Nick Lowe(1979)は、ポップスの大傑作。
スマッシュ・ヒット”恋するふたり (Cruel To Be Kind)”(全米12位)
は秀逸な出来のPOPSで僕の大好きな曲。
当時チャート・マニアだった僕はこの曲に出会って、
ニック・ロウ周辺(Rockpile),英国パブ・ロックの深みにはまったものでした。

きっとポップスのヒット曲なんか 軽く作ってしまいそうなニック・ロウ。
あえてそれをしないで自分の趣味・自己満足に はしってしまう罪なヤツです。
その あまのじゃくぶりは歌詞にも表われているのかな。

写真(下)のCD”The Convincer”(2001)は20年後のニック・ロウ。
アルバムのほうも粋な大人のポップスに仕上がってますよ。
いかした愛の放浪者は、すっかり渋い英国紳士になったのでした。
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コステロ、大売出し中!

2006-01-29 10:19:07 | 音楽

バディ・ホリー Buddy Hollyのパロディのような風貌。
キング=エルヴィス・プレスリー Elvis Presleyの名前を拝借し、
40年代の凸凹コンビ、アボット&コステロのように笑えるヤツ。

ELVIS COSTELLO
これは、デビュー作”My Aim Is True(1977)”2nd”This Years Model(1978)”
”Armed Forces(1979) ”の3作目にライブ盤”Live at El Mocambo(1978-3-6)”
を加えた2・1/2年間記録の4CD box(1993)です。

機関銃のように繰り出すサウンドの多彩なこと。
「アリスン」「レス・ザン・ゼロ」「ウォッチング・ザ・ディテクティヴズ」
「チェルシー」「レディオ、レディオ」「アクシデンツ・ウィル・ハプン」
「オリヴァーズ・アーミー」etc...

ロック&ロール、pop、R&B、バラード、レゲエなんでもござれ。
もちろんメロディー・メイカーとしての腕はピカイチ。
鼻にかかったようなハスキーな声で歌われると
はまった者には、抜けられないマジックがある。

ポール・マッカートニーがリバプール発”コカ・コーラ”味としたら
エルヴィス・コステロは同じくリバプール発”ドクターペッパー”味だ。

味をしめたら、やめられないって事さ!

<最近のエルヴィス・コステロ>
多数CDの再発売やDVD発売など活気があっていいね。

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黒い真珠

2006-01-26 22:07:06 | 音楽
”ディオンヌ・ワーウィック;バート・バカラックを歌う”(1970) 

バカラック=ハル・デヴィッドのプロデュースのもと
ドン・メイク・ミー・オーヴァーでデビュー。
♪チャッ、チャッっとリズムを刻むギターが印象的な曲=ウォーク・オン・バイ,
恋のおもかげ,小さな願い(あなたに祈りをこめて),ジス・ガール,
サン・ホセへの道,マイケルへのメッセージ,恋よ、さようなら...14songs。

都会的で洗練されたアレンジが素敵なこれらの曲にディオンヌのハスキーで
完璧な音程の歌が加わると、魅惑の世界に誘い込まれる。
ソウル・R&Bと軽いポップスの中間に位置するような愛すべき曲たちは、
エバー・グリーンとして残っていくでしょう。

商店街、デパートなど街角のBGMにB・バカラックの音楽はよく流れるので
誰でも一度は聞いたことがあるでしょう。
でも、D・ワーウィックの歌が入って曲が一気に光り輝く気がします。

Dionne Warwickを知らないって?・・・
従姉妹(笑!)にあたるのがホイットニー・ヒューストン(母 シシー・ヒューストン)。
Dionne & Friends名義で”愛のハーモニー(That's What Friends Are For)”
[’86 全米№1]スティービー・ワンダー、グラディス・ナイト、エルトン・ジョン
との共演で大ヒットを飛ばした、これもグッとくる名曲!

Burt Bachrachを知らないって?・・・
「明日に向って撃て!」(1969・米)の音楽”雨にぬれても”は、どうよ!
映画「オースティン・パワーズ」シリーズにも顔を(カメオ出演で)出してましたね。
オアシスのデビューアルバムのジャケットにもカメオ出演?(笑)
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へそまがり

2006-01-23 23:00:57 | 音楽
キンクスの”ザ・シングルズ1964-1970”という編集盤が好きといったら
変わり者と言われるかな。
これにはデビュー曲”ロング・トール・サリー”から”エイプ・マン”まで
パイ・レーベルに残したシングル曲26曲が編集されている。

もちろん、サムシング・エルス(1967)ヴィレッジ・グリーン(1968)アーサー(1969)
ローラ(1970)などのコンセプト・アルバム群は素晴らしいし、
強力シングル”ユー・リアリー・ガット・ミー”はロックの古典ですっかり有名なんだけど。

でもね僕は、キンキー・サウンド(Kinky Sound)といわれたThe Kinks独特な曲のうち
憂いのある(英国風?)”ウェイティング・フォー・ユー”、”サニー・アフターヌーン”、
”ウォータールー・サンセット”なんかが好き。
まとめて聴けるから、たまに取り出して聴くといい感じ。

寒い日が続きますが、日が射す明るい部屋で、アフタヌーン・ティーでもしながら
これをかけ、英国の のどかな田園風景を想像しましょうか。
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1,2,3 1,2,3 Ow Uh!

2006-01-21 23:00:24 | 音楽

Na na-na-na-na na-na-na-na-na-na-na-na-na-na na-na-na-na

はだか天国・・・No! 学園天国・・・Woow! おさかな天国・・・ちかい?
Uh! Huh!・・・ウィルソン・ピケットの1966年の大ヒット曲
「ダンス天国」”Land of 1000 Dances”なのだ。

シングル曲を集めたこのアルバム(1973)は凄い、熱い。僕の持ってるアナログ(2LP)
『Wilson Pickett's Greatest Hits』と現行CDとでは曲順が違う。現行CDは、
アトランティック発売曲を年代順に並べ初期の3曲を最後へと、整理されている。

ウィルソン・ピケットは、 ジェームズ・ブラウンとオーティス・レディングを
足して2で割ったようなソウル・シンガー。
「イン・ザ・ミッドナイト・アワー」「ムスタング・サリー」「634─5789」など
アグレッシブでダイナミックな歌唱を聴くと元気になれる。

W・ピケットって結構 雑食というか、節操が無いというか、
最新ヒット曲を気に入れば自分流(ソウル、R&B)にカバーしてる。

”ワイは 熱いシャウトで何でも好きな曲を歌うぜ
会社(Atlantic)にゃ文句はいわせね~!”って言ったか言わずか。
「シュガー・シュガー」(アー・チーズ)、「ヘイ・ジュード」(ビートルズ)
「ママ・トールド・ミー」(スリー・ドッグ・ナイト)など。
さすが看板歌手 アッパレ!

...とここまで明るく書いてきたけど、実は先程
米ソウル歌手のウィルソン・ピケット死去 64歳の訃報をきいて
哀悼の気持ちで、久しぶりに聴いています。
今日は、6'23"の力作”Engine №9”と”I'm in Love”が胸に来ちゃった。
おっと、しんみりしちゃいけないね。
本当のダンス天国に逝っちゃったんだから。

"Come on y'all, let's say it one more time !
Na na-na-na-na na-na-na-na-na-na-na-na-na-na na-na-na-na
Wo--ow !"
Wilson Pickett (1941.3.18-2006.1.19)

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米女優シェリー・ウィンタースさん死去 85歳

2006-01-16 23:50:43 | 映画

このニュースをきいてあの映画のおばさんだ!と思い出した。
「ポセイドン・アドべンチャー」The Poseidon Adventure(1972・米)
にでていた135ポンドの肥満体 元水泳選手ベル夫人役を
僕は忘れない。

物語は
12月31日NY港からギリシャに向う超豪華船ポセイドン号は、
海底地震よってひきおこされた32mの大津波にのまれて転覆。
折りしもニュー・イヤー・イブを船内の大食堂で過ごしていた
1400名の乗客の運命は?さて何人脱出できたでしょうか?

パニック映画に先鞭をつけた傑作。
僕にとっては、洋画を映画館で見始めた頃の映画で
大きなスクリーンに広がるスペクタルの迫力と感動は、
後年観た「タイタニック Titanic(1997)」を上回る。
船底に向って脱出するという発想・アイディアも秀逸で、
ハラハラ・どきどきししながらとても感動したな。

モーリン・マクガバンの主題歌
”THE MORNING AFTER”(全米№1)も好きだった。

劇中 水没したエンジン・ルームで脱出を誘導していたスコット牧師
(ジーン・ハックマン)が水中で扉にはさまり身動きできなくなった時
肥満体の元水泳選手ベル夫人(シェリー・ウィンタース)が
水中に潜水し牧師を助け出した後、力尽きてしまう場面は
涙があふれるほど感動的でした。
その時、スコット牧師はいいましたね。

”神よ あなたはなぜこのご婦人の命を召されたのか!”
Shelley Winters (1920.8.18-2006.1.14)

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「僕のコダクローム」は何処へ~ひとりごと

2006-01-14 11:00:01 | 音楽
ニコン、フィルムカメラから撤退へ デジカメに押され (朝日新聞) - goo ニュース

銀塩カメラにも ”いつか別れが”くるのですね。
”時の流れに”は 逆らえないもの。
この画像だって 僕のデジタルカメラで撮ったもの。
ニコンじゃありません 松下電器産業 なのだ。←おお新規参入っ!

という訳で
”僕のコダクローム KODACHROME ” 全米第2位 を収録している
ポール・サイモンの傑作アルバム
『ひとりごと There Goes Rhymin' Simon 』(1973)なんてのを、
引き合いに出しちゃうのだ。レゲエ、ブルース、ゴスペル、バラッドなどを
万華鏡のように明るくきらきら料理していて大好き。
S&GもいいけどPaul Simonソロのアルバムもいいんだな、これが。

             ・・・  以上  ひとりごと でした。

『・・・僕はニコンのカメラをもっていて 写真を写すのが大好きだ
だから ママ 僕のコダクロームをもってかないで』("KODACHROME"より)
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至上の愛

2006-01-12 23:26:54 | 音楽
Amaging Grace / Aretha Franklin (1972)

今から34年前の1972年1月13日及び14日の2夜にかけて
ニュー・テンプル・ミッショナリー・バプティスト教会(L.A.)で収録された
(現在は完全版がCD化されています)
2枚組みのゴスペル・アルバムは、普段なかなか
お仏壇にも神棚にも手を合わせない僕を叱ってくれる。

ポピュラー音楽ファンにはまんず、脅威的なゴスペル版(C・キングの)
”You've Got a Friend”や(M・ゲイの)”Wholy Holy”を聴いてけろ。
勿論”Amaging Grace”もね。どれも、すんごいことになってるのだ。
教会音楽なのに全米7位まで売れ GRAMMY・Gospel部門も受賞!

『アレサ・フランクリン及びジェームズ・クリーヴランド牧師さま
哀れな罪深き私をおゆるし下され。
サザン・カリフォルニア・コミュニティ・クワイア聖歌隊の皆様
僕にも神の”あふれんばかりの恵み”が届くよう暖かい歌声で
包んでおくれ・・・・。』
ってな気持ちになりませう。

映画「ブルース・ブラザーズ(1980)」や「天使にラブ・ソングを・・・(1992)」
なんかで見られるコール・アンド・レスポンス・メソッドの本物の唱法が、
Gospelが、ここで聴けるのだ!
あんまり のめり込むと「ペーパー・ムーン(1973)」のような
いんちき聖書売りになりかねんので、この辺でやめときます。

さあ、清らかな気持ちで 今週末久しぶりに墓参りでもいきまひょか。
(コノばちあたり 神様はどうした!)
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Gloria~カヴァー編~もォええ夜(や)ん

2006-01-09 23:14:43 | 音楽
Patti Smith”牝馬(Horses)”(1975)

アルバム・ジャケットだけで満点です。
元ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのJohn Caleプロデュースのもと
のっけから”Gloria”をぶちかます。
パティ・スミス姉さん かっこいいぜ。NYパンクの女王ここに誕生!
パンクときくとワン・パターンで楽曲的にも貧弱なイメージをもってる
そこのあなた、こいつは違うぜ!。そんなことよりもコレには、
今にも壊れそうなピュアな精神とNYの喧騒を生き抜くパワーがある。

****** ****** ****** ****** ******
お次は、ヴァン・モリソンのカヴァーじゃないけど(同名異曲)
グロリア”Gloria” Laura Branigan

’82年全米№2の大ヒット曲が記憶にのこる。
伸びのある歌声のローラ・ブラニガン・・・懐かしいね。
先ほど彼女のことチェックしたら
2004年8月26日47歳で脳動脈瘤のため亡くなっていた。
吃驚!

****** ****** ****** ****** ******
グロリア”Gloria”(1999・米)
監督シドニー・ルメット 主演シャロン・ストーン

J・カサヴェテスの「グロリア」('80)のリメイク版らしい。
未見です。どうなのこれ?
映画のリメイクって僕はあまり好きでないし
オリジナルのものを観てると、どうもね・・・。

****** ****** ****** ****** ******
C・ゴーンさんとこの~車編~は、もォええやろ。

G・L・O・R・I・A・グロ~リア!
feels so good, alright yeah !
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Gloria~映画編~第二夜

2006-01-08 11:17:25 | 映画
”グロリア あんたは、すごい。タフで、クールで・・・やさしいよ。”

グロリア”Gloria”(1980・米)
監督ジョン・カサヴェテス 主演ジーナ・ローランズ
音楽ビル・コンティ

この映画のキャッチ・コピーとても好きです。物語は、
『N.Y.ブロンクス。マフィアの金を横領したため惨殺された一家から
6歳の男の子フィルを助けたマフィアの娼婦グロリア(G・ローランズ)。
しかし極秘メモをフィルが持ち出していたことを知ったマフィアは
フィルをかくまったグロリアの命をも狙い始める。
子供嫌いのグロリアは生意気なフィルを見捨てようとするが、
結局子連れになってニューヨークを逃げまわる・・・。』

”あたしゃガキは嫌いだよ!”といいながら
母性本能がなせるのか、
義理と仁義に生きた暗い過去がそうさせるのか、
可愛げのない6歳の子供を救出する孤独な中年女性の活躍を描く。
Gena Rowlandsが、粋で おしゃれで 颯爽とした活躍が胸を透く。
ハード・ボイルドな傑作映画、お気に入りの一本。

サム・スペード?なんかのハード・ボイルド探偵小説の言葉
”強くなくては生きられない。優しくなければ生きている資格がない。”
は、グロリアのためにあるのだ。


G・L・O・R・I・A・グロ~リア!
I'm gonna shout it every day Gloria !
コメント (6)
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