実は幻のプロジェクト『ライフハウス』(ピート・タウンゼントにより
’70年代の初めに構想された『SFロック・オペラ,ライブ&映画』)
が頓挫したため、Who's Next(1971)として発表されたのだ。
そんな情報なんて知らなくても、演奏・楽曲とも充実している時期の
ザ・フーは無敵だ。全9曲、この自信に溢れたロックに批判される
いわれは何処にも無い。でかい音で聴くほど気持ちは高揚してくる。
小便をひっかけているアルバム・ジャケットで発表するくらい
怖いものなしの勢いは、ロジャー・ダルトリーの素晴らしい歌声にも
表れている。最後の曲”無法の世界(Won't Get Fooled Again)”
ラストの雄たけびは、ザ・フーの、ロックの勝利宣言のようだ。
Who's Next
そう、予備知識がなくても、コンセプト・アルバム、ロック・オペラなどと
いう小賢しいことはなしでも、レコードに針を下ろせば(CDでは、PLAY
ボタンを押せば)ここには魂のロックがあるんだ。誰だ?ザ・フーには
シンセサイザーがどうもねと、云々(うんぬん)・・・オシッコかけちゃうぞ!
There Once Was a Note,Listen.
(かつてある音があった、聴け。)