ジャック・ニッチェという音楽家をご存じだろうか。映画とロック音楽が好きなひとにとっては、時々
映画や楽曲のクレジットで目にする音楽家でした。(Jack Nitzsche 1937.4.22-2000.8.25)
ピンと針 Needles And Pins (サーチャーズ、ジャッキー・デシャノン)や映画主題歌
愛と青春の旅立ち Up Where We Belong (Joe Cocker&Jennifer Warnes)
のヒットでも有名ですね。今日は、彼が音楽を担当した映画をエントリーしてみよう。
カッコーの巣の上で One Flew Over the Cuckoo's Nest (1975・米)
監督 ミロス・フォアマン 原作ケン・キージー 出演 ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、
ウィル・サンプソン、ダニー・デヴィート、クリストファー・ロイド、ウィリアム・レッドフィールド
おはなし:刑務所の強制労働から逃れるため精神異常を偽って精神病院に入ったマクマーフィー
(J・ニコルソン)。そこは絶対的権力を誇るラチェッド看護婦長(L・フレッチャー)の管理体制下で、
規律が厳しい病院だった。彼は患者達を巻き込み病院側に反抗し自由を勝ち取ろうと奮闘する。
人間の尊厳と社会の不条理を問う秀逸な作品で1975年度アカデミー賞主要5部門受賞作。
多感な15歳の春にロードショー公開され観に行った映画。アンチヒーローのマクマーフィーに
大いに感情移入したね。そして、毅然とした態度のラチェッド看護婦長の憎らしさといったら・・・。
隔離されたカッコーの巣の上の出来事は、僕の人間形成にも影響を与えたかも?ってくらいな
衝撃作でした。見事、お二人ともアカデミー賞・主演男優賞、女優賞を取ったのもうなずけます。
胃の奥にズッシリと重い衝撃をうける傑作、未見の方お勧め。インディアン嘘イワナイ!(笑)
J・ニッチェのテルミン(幽霊が出るような音)を使ったテーマ曲も、映画の感動と共に心に残る。
1964年ビートルズが世界を変えてから半世紀!米国上陸50周年を記念しThe U.S. BOXが
発売される。これが気になるビートルマニアもご一緒に、Somethingなんちゃらシリーズ第4弾。
サムシング・ニュー Something New / The Beatles (1964)
'64年ビートルズが熱狂的に迎えられた米国では、この年だけでアルバムが7枚も発売された。
2月には米国CBSの人気TV番組『エド・サリヴァン・ショー』へ出演し視聴率は72%と、いかに
狂騒的人気なのかがわかる。その時の演奏シーンをジャケットに据えたのが本アルバムだ。
『A Hard Day's Night』英国オリジナル盤や米国UAサントラ盤と収録曲が数曲ダブッており
日本で70年代にビートルズのファン(後追いビートルマニア)になった僕らは、アルバム購入に
際して結構混乱したものですよね。そして狂騒的といえば、こんなものまでつかまされる始末。
『ビートルズ物語 / The Beatles' Story』 (1964)
ビートルマニア泣かせのDocumentary Double Album買ったはいいが、滅多に聴かない。
2004年&2006年The Capitol Albums vol.1&vol.2発売、us盤の初CD化が嬉しかった。
それにしても突然のU.S.BOX発売。何故vol.3じゃないんだ!Tell Me Why? と、僕が泣く。
家に帰ってもこれは買いなんだ!と今日の誓いは立てられない(伴侶へも説得が困難?)。
『The U.S. BOX』売るなら、悪乗りで”ブッチャー・カバー”をレコードで再販を希望します。
ちょっと熱くなっちゃった・・・サムシング・ニューから“Any Time at All”でもcoolに聴こう。
Beatlemaniaの新たな楽しみ(悩みの種?)は永遠に続くのだ。・・・Something New!
『ツギハ ジョージノ タメデス、ジョージニ ハクシュヲ!』P・マッカートニー昨年の来日コンサートで
“Something” を演奏前に、こんな日本語MCがありました。・・・という訳で(笑)
Something なんちゃらシリーズ 第3弾 (まだやるのか!)
Something for Everybody (歌の贈りもの) / Elvis Presley (1961)
素敵な邦題のついたエルヴィス・プレスリー除隊(‘60年3月)後オリジナルアルバム第2弾。
サントラ盤(G.I.ブルース)ゴスペル集(心のふるさと)発表後、1961年3月12日~13日の
セッションで12曲を録音した。シングル用に1曲“I Feel So Bad”が採用されたので、映画
「嵐の季節」用の曲”Slipped, I Stumbled, I Fell“をB面ラストに収録し発売された。
バラッド・サイド(A面)リズム・サイド(B面)と曲調によって振り分けヒット曲を含まない作り。
ELVISの自信が伺えるね。それでも人気は衰えず、アルバム・チャートで3位を獲得する。
エルヴィスの女性ファンは、耳ソバで歌われる(囁く)ようなバラッド・サイドにうっとりし、
男性ファンは60年代ポップスの好調さを印象づけるリズム・サイドに嬉しさを隠せない。
ベスト・トラックは “悪いのは僕だ Put The Blame on Me ” ←良いのはコレだ!
『モット キキタイ?』MC By ポール・マッカートニ-・・・というリクエストにこたえて(笑)増量18曲入り!
1997年にアップグレード盤CDが発売された。本アルバム発売前後(’61-’62年)の1年間に
発売されたシングルA面B面を追加。以下の6曲追加はファンを喜ばせる歌の贈りものになった。
故大瀧詠一氏も愛したELVIS’60年代黄金のpopsを聴いてくれSomething for Everybody!
グッド・ラック・チャーム / B面 エニシング・ザッツ・パート・オブ・ユー (62年1位/31位)
マリーは恋人 / B面 リトル・シスター (61年4位/5位)
サレンダー (61年1位) アイ・フィール・ソー・バッド (61年5位)
Somethingなんちゃらシリーズ 第2弾!(例によって思いつきです。 笑)
前回 Something/Anythig? だったので『もう一つ素敵なものを』...ってな訳で。
Something Else By The Kinks / The Kinks (1967)
ザ・キンクスの代表作のひとつ。サイケな時代(1967年)の波を物ともせず
英国式小市民の世界を独自のサウンドで綴った不朽の名盤だ。
日本では、同業のビートルズ、ローリング・ストーンズ、ザ・フーに比べれば、昔も今も
キンクスの知名度や評価は低いけど、いいんだそんなこと。ただ言いたいことは、
小津安二郎が撮る映画のようにキンクスの音楽は何時だって感動的で
英国の市井の人々を描いた穏やかなポップ・ロック音楽は素敵ってことなんです。
小津安二郎は言った-「永遠に通じるものこそ 常に新しい」-と。
David Watts, Two Sisters, Death of a Clown, Situation Vacant, Afternoon Tea
そして大好きなWaterloo Sunset 、これら優れた曲を含むアルバムは、永遠に通じるもの。
2012年ロンドン五輪閉会式”A Day in the Life” の後を受けての大合唱が物語っている。
♪ But Chilly, Chilly is The Evening Time
冷え冷えとした寒い夕暮れ時にだって
ウォータールーの夕陽を眺めていれば
いつだって気分上々になれるのさ!
“ハロー・イッツ・ミー(俺だ 俺だ 俺だ )” ・・・(新年早々行儀が悪いねェ~ 仕切り直し!)
“赤目して おめふぇれとう” ・・・(酔ってるのか?眠いのか?チャンとして!!)
笑門来福 新年明けましておめでとうございます
本年も『五叉路のグラフィティ』を何卒よろしくお願い申し上げます
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
では、新年最初のエントリー“Hello It’s Me”/ Todd Rundgren をいってみよう。
2014年オレオレ詐欺(振り込め詐欺)撲滅キャンペーン・ソングだ。ついついATMでお金を
下してしまう衝動を抑える曲←そんなワケありまへんがな。この名曲(全米5位)を収録した
『 Something / Anything? 』Tod Rudgren(1972)は、ポップ・ミュージックの魔法使い
トッド・ラングレンの傑作アルバムです。←コレは本当。くだらないお正月TV番組に飽きた
音楽好きの紳士淑女には、持って来い。切ない程のメロディーが一杯つまっている2枚組。
1曲目シングルになった”瞳の中の愛 I Saw The Light ”から魅惑のメロディが炸裂。
心の琴線に触れる2曲目“ It Wouldn’t Have Made Any Difference ”へと続く。
そして“ Cold Morning Light ”など。メロウな甘さに酔った貴方には、ちょっとヘヴィーな
Black Maria やモータウンっぽいWolfman Jack もあり。魔法使いの技をご堪能あれ。
“やりきったぜ~
/ えっ なにか問題でも?” (Something / Anything?)
今年もよろしく!