五叉路のグラフィティ

田舎者からの便り...。

今夜は快調!

2023-02-20 20:20:20 | 音楽

A Date With Elvis / Elvis Presley  ”デイト・ウィズ・エルヴィス”を聴けば今夜も快調!
米国の女性ELVISファンにとって夢のようなアルバムタイトルですね。 

エルヴィスは当時、徴兵で軍隊(1958.3~1960.3)に入り2年近く過ぎ全てのヒットチャート
からも姿を消していた。曲のストックもなくなり守銭奴マネージャー、トム・パーカー大佐の
苦肉の策によりこのベスト盤がリリースされた。(1959年9月発売)
この半年前にも ”For LP Fans Only" なるベスト盤が出ており、なんとも商魂たくましい。

オリジナル・ジャケットは軍服姿の写真満載に、裏ジャケットは1960年ELVISカレンダーに
なっており(除隊予定日の3月24日に赤丸が付いている!)当時のファン心理をくすぐる。
収録曲はRCAへ移籍する前に安く仕入れていたサンレコード時代のシングル盤および入手
しにくいEP盤で発表された曲より編集されている。

去年公開されたオースティン・バトラーがエルヴィス・プレスリーに扮し熱演した映画
『エルヴィス』ELVIS(2022・米)の興奮も甦るエルヴィス本人の若き歌声を楽しもう。

”今夜は快調!” Good Rockn' Tonight
"ミルクカウ・ブルース・ブギー" Milkcow bliues Boogie
”ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス” Baby,Let's Play House

オリジナル盤は23分ほどの10曲入り。写真はLPレコード(再発 西独盤で若干収録曲の違う
14曲入り)とCDです。僕は持ってないけど別CDにはボーナス+2曲の12曲入りもあるようだ。

そして、これは珍しい金髪エルヴィスのジャケット仕様で日本独自発売されたもの。
  邦題『ロックの真髄1970年4月発売
この頃の洋楽LPにはこんなジャケ違いがあって、後にコレクターズアイテムになっていく。
以前発売LPと収録曲は同じでファンを釣る商法は、何ともはやトム・パーカー大佐を笑えない。

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私を月に連れてって

2023-02-11 00:02:11 | 映画

20世紀は牛追いCowboyが活躍する西部劇が多く製作された。第二次世界大戦をはさんだ以降は
一つのジャンルになるほど隆盛でした。1969年『真夜中のカーボーイ』Midnight Cowboyでは
モータリゼーションが一般庶民まで拡がり馬から車・女性に乗り換える時代まで来た。(笑)

我らがクリント・イーストウッドは『ローハイド』以来多くの西部劇に出演し監督してきた。
もう米国西部でも伊製作でも撮るべき題材はなくなり、これは宇宙を舞台に撮った西部劇。

タイトルは、原田知世 主演のヒット作『私をスキーに連れてって』(1987)にあやかって
『私を月に連れてって』が邦題だったらよかったのに、配給会社は何のひねりもなく...
『スペース カウボーイ』Space Cowboys (2000・米)マルパソ・プロ作品

ものがたり/NASA立ち上げ前の米国 空軍の宇宙プロジェクト・パイロットたちが、旧ソ連の
人工衛星の修復という任務を受け40年ぶり集結、彼らチーム4人の夢だった宇宙飛行へと挑む。
監督クリント・イーストウッド 出演クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ
ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー

1998年 流星群や隕石が地球にやたら飛んでくる『ディープ・インパクト』や『アルマゲドン』
が何故か流行った。こんなお子ちゃま宇宙映画はベビーフードでも食って観てろ、とばかりに
その2年後にC・イーストウッドが大人の鑑賞にたえる映画を製作しました。

『荒野の七人』のように"宇宙の四人"が一人づつエピソードを交えて集結する序盤。
ユーモアを散りばめられながらテンポよく宇宙飛行訓練を老獪な技で切り抜ける中盤。
そして彼らチーム四人の夢だった宇宙飛行の後半、プロとしてのプライドとスキル&
経験で苦境を乗り越える。ちょっぴり物悲しいロマンあふれるエピローグを添えて。

きっちりとした娯楽映画の王道、これぞ映画というC・イーストウッドの傑作。
キャトル ドライブを描くCowboyのように見事にスペース・シャトルを乗りこなしてます。
Rawhide!  Yeeee-haaaaw!!  必見!!!

フランク・シナトラ『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』が小粋で余韻の残る映画でした。
Frank Sinatra "Fly Me to The Moon

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LET IT BLEED

2023-02-01 00:01:55 | 音楽

Z世代とかいう10~20代と俺ら(昭和/ゼットン)世代の価値観の違いについていけない。

渋谷にストーンズのCDを買いに来たというZ世代の女の子の購入品は”SixTONES”だった。
彼女が普段聴くのは音楽配信サービスで、そこから”AIのお勧めする曲”を摘んで聴いたり
youtubeで映像なんかをチェックして滅多にCDは買わないのだとか。

ゼットン世代の俺らは、ストーンズといえば "THE ROLLING STONES"のことなのだ。
(結成60周年の英ロックバンド)と注釈を入れないと彼女に通じないのが哀しい。
なおゼットンとは、ウルトラマンにでてくるゼットン星人が操る怪獣のことです。

ターンテーブルに針を下ろし、耳栓(イヤホン、ヘッドホン)なんかでなく
スピーカー・コーンを爆音で振るわせストーンズのレコードを聴いてみよう。

レット・イット・ブリード / ローリング・ストーンズ
Let It Bleed / The Rolling Stones (1969)
1969年末に発表されたストーンズのアルバムで、僕のストーンズTOP3は外れない。
グループは当時混沌とした時期で、ブライアン・ジョーンズが解雇され後釜の
ミック・テイラーも参加している。幾人ものサポートメンバーの助けも功を奏し
最高傑作の呼び声も高い。とにかく"This Record Should Be Played Loud"なのだ!

ギミー・シェルター』,『レット・イット・ブリード』,『ミッド・ナイトランブラー
そして『無情の世界』と、これらは21世紀になってもライブで演奏される名曲揃い。
僕が観た日本公演(Voodoo Lounge in Japan 1995)では、このアルバムから珍しく
モンキー・マン』もやってくれて嬉しかったな。

(Z世代)じっちゃん、これは何?
(ゼットン世代)ああ、これはレコードプレーヤー、昔は蓄音機と云ったものさ
      これに黒い円盤を乗せて、回転させ溝から音を拾って音楽が流れる装置さね
(Z世代)へぇー。こんな大層な機械が無いと、じっちゃんの好きな音楽を聴けないのだね
      私なんかこれ(スマホ)だけでどこでも好きな音楽を聴けて楽チンだよ!
(ゼットン世代)そんな耳栓で音楽を聴いて何がおもしろいんじゃ

(Z世代)これ(スマホ)でさぁサブスク聴けば何千曲?いや100万?もーぉ、わかんないくらい
         無限大に音楽が聴けるんだよ。じっちゃんサブスクリプションってわかる?
(ゼットン世代)ほう、そんなこまいスマホのサブボロ・ハクションとやらの何処にたくさん曲が
       入っとるかのー不思議やな~。わしのLPレコードは両面で9曲収録じゃわい。

(Z世代)両面ってめちゃウケるー。この蓄音機に円盤状のものを乗せれば音楽が聴けるんだね。
  じっちゃんの9曲だけじゃ寂しいからさ私、沢山聴けるように色々持ってくる、まっててね。
(ゼットン世代)おーい、レコードならわしゃまだ押入れに持っとーぞ、何をしに行ったんじゃ~

(Z世代)ヨーシこれでいいんじゃない、ばちかわじっちゃんこのボタン押せばいいの?
                               ◎ △ ☆ ✖ ◇ ▼ ▢ 〇
(ゼットン世代 / Z世代)わ、わ、わ? / きゃー!



(ゼットン世代)オートチャンジャー式プレーヤーにケーキやピザ、時計文字盤、フィルム缶や
      自転車の車輪なんかを乗せて演奏したら壊れるって。あゝ無情の世界や!

(Z世代)You Can't Always Get What You Want

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