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<虐待なくすために>(4)心にできたトゲを抜く

2019年04月14日 | 社会・経済

  東京新聞社説 2019412

 

   「息は吐かないと、吸えないよ」。高知県いの町地域子育て支援センター「ぐりぐらひろば」を三月に定年退職した保育士畠山あゆみさんは、子どものころ、父親から水泳を教えられたときに言われた言葉を仕事中に思い出していたという。「お母さんたちも、まずは気持ちを吐き出す場所が必要なんです」

 センターは妊婦や保育園に行く前の親子らが、遊んだりくつろいだりすることができる場所だ。保育士や保健師などに子育て相談に乗ってもらうこともできる。

 児童相談所での虐待対応件数は全国で年間十三万件を超え、十年で三倍以上に増えた。社会問題となる中で通報件数が増えているなどの事情もあるが、核家族化や地域のつながりの希薄化で、親子が孤立しがちになっていることも一つの構造的な背景と考えられる。国はセンターのような支援拠点を孤立を防ぐための事業と位置付けて後押ししており、全国で七千二百カ所以上に広がる。

 子どもたちが遊具で遊んだり、走り回ったりしているのはほほ笑ましい光景に見えるが、職員は心配なサインもさりげなく見守っている。親子で交わされる視線にトゲを感じるなど気になった時には、個別に話をする。お母さんたちの得意分野を生かしたイベントなどを開くこともある。自分自身が持っている力や良さに気が付いてもらいたいからだ。

 虐待をしていると打ち明けられるときもあれば、生きづらさを伝えられることもある。畠山さんはお母さんが人に弱みを見せられるようになることは、子どもにとっても意味があると考えている。「困ったら誰かに相談してもいいんだと、お母さんが背中で子どもに教えている」

 育児休暇が終わり、センターを「卒業」するお母さんから「これからは後輩に優しくする」「会社で『何でそんなことできないの』とイライラすることがあったけど、これからは違う」と言われたという畠山さんの言葉に考えさせられた。

社会の中で人はさまざまな重圧を受けながら生きている。それは時に心のトゲに変わって誰かを傷つけることにつながることもある。親子関係に限らず、人の痛みや弱さを受容できる雰囲気を育んでいくことも、巡り巡って弱い立場にある子どもに気持ちの刃が向かない社会をつくる一つの道筋なのかもしれない。


 10℃を超える陽気になった。白樺樹液の採取も今日でやめにした。
春のいちばん花。

にばん花

 家の前の畑は、まだ50㎝。