全日本退職教職員連絡協議会事務局長 白瀬美弘さん
2023年「しんぶん赤旗」2023年12月19日
悲鳴聞き 退職教員立つ
全日本退職教職員連絡協議会(全退教)は、全教、新日本婦人の会、教組共闘連絡会とともに13日、「学校に希望を!長時間労働に歯止めを!ネットワーク」を結成しました。▽教育研究者有志が呼びかける全国署名を広げる▽X(旧ツイッター)などで長時間労働解消について拡散▽各地のイベントや経験の交流―を進めます。
現場で進む分断
なぜ、退職教職員がここに参加したのか。今の教員の働き方では学校がもたず、子どもの声を受け止めた豊かな教育ができなくなると考えたからです。
再任用や非常勤職員として働く退職教員がたくさんいます。65歳まで年金が支給されないという事情もありますが、最大の理由は深刻な教員不足です。
70歳を超える人にも「現場を助けてほしい」と声がかかります。産休や育休、病休の代替教員を探して、副校長が1日100本も電話をかけている、という話も聞きました。過酷な働き方で体を壊して休み、希望を失って教員を辞め、そこを補う教員を配置できずにますます現場は大変になり、志望者も減る…。まさに悪循環です。
加えて、現場に戻った退職教員が最近強く感じているのは、教員や保護者の分断です。過重な業務による長時間労働もつらいのですが、関係性を断ち切るような管理・統制もつらい。バラバラにされる苦しみも、教員不足を招いているのです。
教員の魅力は、子どもとかかわることで子どもが成長し、私たちも子どもから学んで成長できるという醍醐味(だいごみ)です。教育観の違いはあっても、子どものことを話していけばどこかで一致点が見えてきて、教員もつながることができます。
不登校が増えているように、子どもが悲鳴をあげています。こうした声をしっかり受け止めるためには、教職員の働かされ方を早急に改善しなければなりません。何よりも、こうした大変さを知りながらもなお、教員を目指す若者たちの希望を奪ってはなりません。
「戦場に送るな」
全退教は「岸田大軍拡反対、改憲ストップ 全国退職教職員ボイスアクション」に取り組んでいます。「教え子を再び戦場に送るな!」という不朽のスローガンから、72年がたちました。岸田政権になって最大の平和の危機に直面するいま、大軍拡ではなく教育・福祉を豊かにとの願いを、1枚のはがきに込める取り組みです。
すでに千枚以上が私たちの手元に届いています。「子どもたちがのびのびと学習し、生活できているのが最高の幸せですね。争いごとや戦争に子どもたちを巻き込みたくないです」「こんな低い教育予算である一方、アメリカの武器を爆買いし、軍事大国化する岸田政権は今すぐやめてもらいたい」「子どもたちに豊かな学びを保障するために『教員不足の解消』『業務量に見合った教員の配置』をしてください」―。平和への思い、教育・労働環境改善の願いが切々とつづられています。
宣伝行動で若者が飛び入りでスピーチするなど、共感が広がっています。こうした声を国民の中に広げます。
子どもが安心して過ごせる学校へ。私たちも力を尽くします。(堤由紀子)
やらねばならんことはたくさんあります。
軍事費を削って、また戦争が起きないように努力することこそ憲法に合致する態度です。
久しぶりに晴れました。
今月初めに散髪に行ったのですが、あまりにも待ち人多くてあきらめ、きょう再挑戦です。
こちらは雪が降っていました。