「東京新聞」社説 2024年9月6日
立憲民主党の代表選が7日に告示される。自民党派閥の裏金事件を受け、自民政権の継続を望まない世論が以前よりも高まる中での代表選びだ。政権交代でしか実現できない社会の変革と、政権獲得までの道筋を示し、自民に不満を持つ同党支持層も引きつける論戦となるよう望みたい。
代表選にはすでに枝野幸男前代表(60)、野田佳彦元首相(67)が立候補を表明。泉健太代表(50)も出馬への最終調整を行っており、ほかにも立候補の動きがある。
自民は総裁選で次期衆院選や来夏の参院選を念頭に「選挙の顔」を選ぼうとしているが、立民代表選に求められるのは、各候補者が目指す理念や社会像、それを実現するための政策について堂々と訴え、議論を深めることだ。
立民内で、枝野氏はリベラル寄り、野田氏は保守寄りとされる。立ち位置の違いはあるが、出馬会見ではいずれも「自民を支持しながら怒っている人を含め、幅広い民意を包み込む」(枝野氏)「自民に失望した保守層を巻き込む」(野田氏)などと強調した。
立民は今、政党支持なし層に加え、自民に不満を持つ層にも幅広く訴えかける好機にある。
立民が政権の座に就いたら自民政権とは政策がどう違うのかだけでなく、裏金事件への誠実な反省が見られない自民とは違うクリーンさ、派閥の論理に染まらない党運営、大企業ではなく生活者の立場を重視する政策など、訴えるべきことはいくつもある。
政策とともに避けて通れないのが他党との連携を巡る議論だ。
連合を支持母体とする国民民主党との合流を目指すのか。野党第1党の座を争うであろう日本維新の会との協力を深めるのか。共産党との距離感をどうするのか。
立民単独で衆院の過半数の議席を得る見通しが現段階では立っていない以上、他党との連携の方向性を示さねば、政権交代は現実味を帯びて伝わってこない。
自民政権の継続を望まない一方で野党中心の政権にも不安を感じる層に訴えかけるには、政権の枠組みを具体的に示すことは欠かせない。
立民代表選は、40代や女性を含めて過去最多の5人を超える争いとなる見通しの自民総裁選に比べて新味に乏しいとしても、活発な議論を通じて、自民とは違う政党の姿や存在意義を示してほしい。
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立民代表選、4氏論戦スタート 次期衆院選の野党連携で差
2024年9月7日 (共同通信)
立憲民主党代表選が7日告示され、17日間の論戦がスタートした。立候補したのは野田佳彦元首相(67)、枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の4氏。日本記者クラブの討論会では、次期衆院選での政権交代を目指す方向性で一致した。日本維新の会や共産党など他の野党との連携を巡っては見解の違いも浮き彫りとなった。衆院選で自民党と対峙する「党の顔」は、23日の臨時党大会で選出される。
野田氏は「穏健な保守層に支持を拡大した時に初めて政権交代のチャンスがある」と主張。野党勢力の議席最大化に向け「どの野党とも会話できる環境をつくる」と説明した。
枝野氏は維新や共産とは政策面で乖離があるとして「包括的な連携は難しい」と述べ、地域ごとの実情に応じて対応すると訴えた。
泉氏は維新について「立民と自民の両にらみだ」と指摘し、次期衆院選前の連携は困難との見方を示した。共産との連立政権も否定した。
吉田氏は他の野党と連立政権を組む場合には「事前にどの政党と組むか国民に示すべきだ」と語った。
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原発問題でも他の候補者があいまいな表現をしている中、際立った。
吉田晴美氏は脱原発への決意を前面に打ち出した。「私は一日も早く原発ゼロの日本を目指したい」とし、「地震大国であり、攻撃の標的にもなり得る原発は私たちの不安になる」と主張。「一日も早い原発ゼロに向けて、再生可能エネルギー。ここが私は次の成長産業でありイノベーションだと考えている。そこにしっかり投資していく」と語った。
というわけで、わたしには投票権は無いが吉田晴美氏を応援したい。
園のようす。
頑張っている。
食べられるらしい。