この2年間、江部乙の「いちりんの花」で農作業をしてきました。ここは雪も少なく、春の訪れも早いのです。霜の心配もここほどではありません。さらに、今使用している畑はもう何年も連作をしている畑です。江部乙での栽培は、わたしの目を開かせたのです。それに、今住んでいるところは消費地から離れすぎています。今は、お客様のほとんどが道外であり、宅急便を使っての商いです。もちろん、この方々は私たちを支えてくれた大切なお客様です。これからも大事にしていきます。こうした遠くにいるお客様を泊まりがてらのおもてなしもしてみたいのです。また、昨年末、滝川市内にオープンした『儚桟敷』さんで、わたしの農産物を使いたいと申し出てくれました。さらにそこでの直売も考えているところです。これまでお世話になってきたパンとケーキの『サルタ2』さん、ともども、より直接的にお客様と関わりたいと思うようになりました。
食の安心安全、生産者と消費者の交流、都会の人に安らぎと憩いの場を。そんな気持ちで農業を始めました。そして『いちりんの花』結成。さまざまな人たちが農業を、自然を、必要としていることがわかりました。
20年間、独学で学んだ農業。そのすべてを『いちりんの花』に継承しようと取り組みました。初年度から赤字を出さない栽培品目、技術、加工、、販売、すべてを伝授してきたつもりですが、まだ2年です。
でも、それは私にとって大きな矛盾となって立ちはだかりました。
このたび、江部乙町に農場を開設することにしました。『里山農縁』と名づけます。できれば、『協同組合』か『企業組合』として設立したいと思います。一緒に参加してくれる人がいたらうれしいのですが。自分のしたいことを一緒にやるということです。農業に限定するものではありません。
ちょうど「ログハウスの住人」が、私にその施設と土地を貸していただけるということになりました。当分の間、ここにある別棟の、小さいけれど綺麗な手作りハウスを拠点に事業を展開してゆきたいと思います。これから数年の間は、現在の居住地と二股となってしまいますが、少しずつ生産拠点を移してゆきたいと思います。
森と沼と草原のあるログハウス。小鳥がさえずり、鯉が泳ぎ、エゾリスが戯れる。
「縁」のない人たちが「農」通じて「縁」を結ぶ。
そんな場所を創っていきたいと思います。
「いちりんの花」とは、また別なものになってしまいますが、私の理念は「いちりんの花」結成当事と変わりません。これからも協力関係を維持しながらも、私の夢に向かって全力で取り組み、私のライフワークとして、その集大成として取り組んでいく所存です。
どうぞご理解のうえ、更なるご支援をよろしくお願いいたします。
うつ、ひきこもり、など自然や農業を必要とする方は一緒にその「再生」へのステージを考えましょう。農業を覚えたい、、土いじりをしてみたい、、みんなと何かをしてみたい、そんな方はぜひ参加してください。お待ちしています。