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遺伝子組み換え生物の規制緩和を進める日本、米国では訴訟に

2024年04月26日 | 自然・農業・環境問題

2024/04/24印鑰智哉のblogより

 明日が締切の内閣府食品安全委員会の遺伝子組み換え食品に関するパブコメを前に、意見表明します。

 遺伝子組み換え企業の行き詰まりが2015年以降、深刻になっています。世界の市民が遺伝子組み換え食品を拒否したこと、遺伝子組み換え作物の栽培が農家にとってもメリットがないことが明らかになったこと、そして環境に多大な影響を与えていることを考えれば、その事態は当然のことと言えます。あらゆる面でデメリットの明らかになった遺伝子組み換え農業を終わらせる時です。

 でも、この遺伝子組み換え企業の危機に対して、米国や日本政府は救済策を講じ、遺伝子組み換え食品の規制緩和を進めています。米国ではバーモント州などが作った遺伝子組み換え食品表示を無効にして、実質的に消費者の知る権利を奪い、遺伝子組み換え(Genetically Modified)をバイオエンジニア(Bio Engineered)と言い換えるデタラメな表示法が作られました。そして、トランプ前政権の下で、遺伝子組み換え食品・生物の規制は大幅に緩和されました。

 そして、米国政権の指示の下、日本でも遺伝子組み換え食品の規制緩和は急速に進んでいます。かつては米国からの遺伝子組み換え作物は日本での栽培実験が課せられていましたが、一部の作物は米国での実験結果の検証だけで日本での栽培実験が省略され、また親品種が承認されているものの掛け合わせ(交配品種)は承認すら不要とされ、さらに2023年4月からNon-GMOという表示も実質的に例外的にしかできない状態にされています。

 これだけ規制が緩和されるというのは、「遺伝子組み換え食品の安全性が確認されたからだ」と勘違いする人も出てしまうかもしれませんが、事実は逆なのです。オミックス分析でモンサントの開発した遺伝子組み換え大豆Intacta™ Roundup Ready™ 2 Proと従来の大豆を比較したところ、70種のタンパク質と代謝物において、予期せぬ変異が観察され、その摂取はアレルゲンレベルの上昇を生む可能性が指摘されています¹。このオミックス分析は現在の政府のリスク評価では使われておらず、このリスクはチェックされていません。

 栽培される遺伝子組み換え作物のほとんどは農薬耐性害虫を殺す毒素を持つものとなっていますが、雑草や害虫もそれらに耐性を獲得するようになったため、近年開発された品種は5つもの混合農薬に耐え、生成される毒素の種類も5つほど追加されるものが出てきており、かつてよりも遺伝子組み換え作物の毒性は格段に上がっていると言わざるをえないのが現状です。規制を強化すべき時です。

 それにも関わらず、日本政府は次から次へと規制緩和を進めています。今年4月1日から食品衛生基準行政は、厚生労働省から消費者庁に移管され、遺伝子組み換えや「ゲノム編集」食品の食品としての担当は今後、消費者庁の担当となったこと、つまり省から庁への格下げとなりました。

 今回、内閣府食品安全委員会は安全性評価基準を食品健康影響評価指針に変更しました。前者は基準違反をしないよう義務が発生しますが、後者の指針は単なるガイドラインですから、格下げとなります²。

 遺伝子組み換え作物の毒性がむしろ増している現実を無視して、規制を緩めるということは許されないことです。米国ではすでに多くの規制緩和が行われましたが、それに対して、政府が、農民や消費者、環境を守るという果たすべき役割を放棄したとして、広範な市民の連合体によって訴訟が複数起こされています³。市民の手で誤った政府の政策が正される可能性があります。

 今後、内閣府食品安全委員会をはじめとする日本の規制機関がこのような規制緩和を進めるとしたら、それは重大な過誤を犯すことになりえます。そうなる前に、規制の見直しを求めます。


この「自公」政権では難しいと思います。
と言ってあきらめるわけにもいきません。

さて、とうとうこちらも桜が咲き始めました。
何ということでしょう。
例年だとGW明け10日ぐらいなのですが昨年も早く、4月中に咲くかと思いましたが5月GW真っ最中。
そして今年はGW前の開花となりました。
恐ろしい現象です。
地球を守るために人類を滅亡させるかもしれません。

園の桜。

夕方、帰り際には・・・



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