里の家ファーム

無農薬・無化学肥料・不耕起の甘いミニトマトがメインです。
園地を開放しております。
自然の中に身を置いてみませんか?

北原みのり 元検事正「これでお前も俺の女だ」「表沙汰にすれば自死」 女性をレイプする上司を守る「組織」の闇

2024年11月09日 | 生活

おんなの話はありがたい

AERAdot 2024/11/08

 衝撃的な記者会見だった。

 大阪地検検事正だった北川健太郎被告が2018年に起こしたとされる性暴力事件で、被害者の女性検事が初公判後に記者会見を開いた。元検事正は今年6月に逮捕されていたが、容疑の詳細は明らかになってはいなかった。記者会見では、「関西検察のエース」と呼ばれていた被告の卑劣な言動、さらに犯行後に被害者に沈黙を強いる様子、そして検察組織内の“ゆるさ”が子細に語られた。

 なかでも、元検事正を擁護していたという副検事(女性)の存在は衝撃だった。この副検事は、事件の発端となった懇親会にも参加していたが、被害を訴える女性に寄り添うどころか、「PTSDは詐病だ」「お金目当ての訴えだ」「同意はあった」などといった被害者に対する誹謗中傷を流布し、さらに被告側に捜査情報を漏らしたとされる。被害女性はこの副検事を告訴したことも、記者会見で話した。

 飲み会で泥酔した部下の女性に性暴力を振るう男性、そういう上司が順調に出世できる組織、そういう上司を庇う同僚、そして沈黙する大多数の組織人。どのような組織であっても、性暴力は起き、そしてそれが隠蔽される構造は驚くほど似ている。とはいえこの事件が、検察という、本来ならば不正義をただすべき側にいる組織内で起きた事実はあまりにも重たい。

 何より衝撃だったのは、女性検事が語る「検察内のゆるい現実」である。自らが過去に性被害を受けたこともあり、性被害者に寄り添いたいという意思で検事を目指した女性が見た検察の実態は、次のようなものだったという。

「客観証拠が乏しい事件なんかは客観証拠がないからもう不起訴にしようとか、自分で積極的に捜査もしない、警察が集めてきた証拠をただパーッと見て、『あぁ難しいから不起訴にする』という検事も少なくない。被害者が声をあげているのに、それに寄り添わない人も少なくない」

 事件化される性被害は氷山の一角だ。さらに事件化されたとしても、よくわからない理由で不起訴になるケースを、私たちは数多く見てきた。その背景に、こんな「ゆるさ」があるのだとしたら、真実を明らかにするための権力を、いったい何のためにこの人たちは握っているのだろう。

 被害者の女性検事によれば、元検事正は性交時に「これでお前も俺の女だ」と言ったという。「お前“も”」と言うのなら、「他に“も”」被害者がいるだろう。そう考えた女性が後に元検事正に問い詰めると、「複数の女性と性的関係はあったが信頼関係に基づき相互に確認した上でのこと」「相当の期間、交際が継続していたので、あなたのような被害者は他におらず、失敗したのはあなただけ」と答えたという。ただ元検事正は、被害女性との間にも「同意があった」と勘違いしたと話していたので、彼のいう「信頼関係に基づき相互に確認した」という発言をそのまま受け取るのは難しい。沈黙を強いられている被害者が他にもいる可能性はゼロではないのかもしれない。

 そもそも元検事正は、お酒を飲むと若い女性検事のお尻を触っているという噂があったという。実際に被害女性も、事件前にお尻を触られたことがあった。お尻に触れられた感触があり、振り返ると元検事正がいた。でもその時は、「まさか」という正常性バイアスが働き、問題化することはなかった。なぜなら元検事正は人望が厚く、部下からも慕われ、何より「関西検察のエース」として仕事ができる尊敬できる上司であったから。……ここで、私の頭はパンクしかける。……なぜ飲み会で若い女性のお尻を触るような男性が部下から慕われるのか……なぜそんな男性が検察という組織で出世できるのか……なぜ人望が厚いのか……。だって、「若い女性検事のお尻を触る」噂があったのだとしたら、それだけでもう、人望ゼロになるところじゃないのか。いったい大阪地検とはどういう組織なのか。

「この被害を表沙汰にすれば、私は絶対に生きていくことはできず、自死する他ないと決意している。大阪地検の検事正による大スキャンダルとして組織は強烈な批判を受け、検事総長以下が辞職に追い込まれ、大阪地検は仕事にならないくらいの騒ぎに巻き込まれ、組織として立ち行かなくなるので、私の命に代えてやめていただきたい。あなたも属する大阪地検のためということで、お願いする。この被害を胸にしまってもらえるなら喜んで死ぬ。ご主人にも言わないように」

 事実を認め真摯な謝罪を要求する女性に対し、元検事正が渡したとされる書面の内容である。事件を公表したら死ぬと脅し、事件を公表しなかったら喜んで死にますと言う。こんな書面を受け取った被害女性の気持ちを思うといたたまれない。さらにこういうやりとりをしている最中でも、女性は性犯罪事件を検事として担当し、その決裁を受けるために当時上司であった元検事正と接点を持たなければいけない場面もあったという。

 事件から6年である。この6年の重さを思うとあまりに胸が痛いが、被害女性が、大変な犠牲を払って声をあげた勇気を讃えたいと思う。

 一方で解せないのは、元検事正の行動だ。事件が明るみに出て、元検事正が逮捕されるまでにいたったのは、元検事正が被害女性とやりとりした内容が客観的証拠になったからに他ならない。「客観的証拠がないから不起訴にしよう」という検事も少なくない組織で、客観的証拠を自ら積みかさねた被告。事件の発覚を恐れ死をちらつかせる一方で、こんな書面を残す元検事正は、いったいどのようなつもりで記したのだろう。

 それはきっと、たとえ自分が客観的証拠になる書面を残したとしても、組織の重さをちらつかせれば女性が黙ると信じていられる立場に被告がいたということなのだろう。それこそが、男性がそれまで守られ生きてきた「組織」というものだった。女性のお尻を触ろうが、泥酔した部下をレイプしようが、客観的証拠をいくら残そうが、きっと沈黙は守られると信じられるくらいに、そこは、男性の特権が守られる男性のための組織なのだ。社会から巧妙に隠されてきたその事実こそ、検察が直視し変えていくべきものなのだろう。


ここにも「権力」の闇が・・・
「憲法の番人」「法の番人」と言われる職種の方々である。
きっと「冤罪」など数えきれないであろう。
「裏金」議員のおびただしい「不起訴」。

園のようす。
重い雪で数か所で枝折れ、樹木の傾きが起きていた。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。