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日本の税収は6年連続「過去最高更新」見通しも…《国民生活は最低》とSNSには怨嗟の声

2024年12月25日 | 社会・経済

日刊ゲンダイデジタル 2024/12/25

 毎年のように税収が上振れしていながら、なぜ、国民生活は少しも良くなる気配が見られないのか。

 政府が27日に閣議決定する2025年度予算案で、一般会計の税収見積もりを70兆円台の後半とする方針を固めた、と報じられた。24年度の税収(73.4兆円)を上回り、6年連続で過去最高を更新する見通しという。

 4年連続で税収が70兆円を上回る日本経済。絶好調かと思いきや、内閣府が23日発表した国民経済計算の年次推計によると、日本のGDPは前年比0.8%減の3万3849ドルで、1980年以降で最も低く、先進7カ国(G7)では2年連続の最下位だ。

 税収が右肩上がりで増えていれば、少しぐらいは国民に還元してほしいものだが、「最強官庁」と呼ばれる財務省からみればそうは問屋が卸さないのだろう。同省の資料などによると、国民全体の所得に占める税金(租税負担)と社会保障の負担割合(国民負担率)は2010年代ごろまでは30%台で推移していたが、11年以降は40%台に跳ね上がり、現在は48.4%(22年度)、46.1%(23年度)。

大雑把に言えば、どれほど頑張って働いても収入の5割近くを国に「持っていかれる」のだから、手取りが増えないのも当然。そこに燃料高、物価高がさらなる追い打ちをかけているのだろう。厚生労働省が24日に公表した10月の毎月勤労統計調査(従業員5人以上)の確報値では、1人当たりの実質賃金は前年同月比0.4%減で、3カ月連続のマイナスだ。

 国民民主党が求める「年収103万円の壁」の引き上げを巡る議論でも、財務省や自民党は「財源がない」と繰り返すのだが、6年連続で過去最高を更新する税収がありながら「カネがない」というのは、歳出の在り方がどこか間違っているのではないのか。

 不思議なのは「5年で43兆円の防衛費増」という方針が突然、決まった際には、政府・与党内でも財源論はそれほど問題視されなかったにもかかわらず、教育費や社会保障などの話になると、途端に「財源を示せ」という展開になること。

「政治にはカネがかかる」「民主主義を維持するためにはコストがかかる」。24日閉幕した臨時国会で、政治資金について自民党議員はこう口をそろえていた。だが、それならなぜ、カネがかからないような仕組みに変えようとしないのか。これでは、どれほど税収が増えたところで、いつまで経っても「財源がない」となりかねない。

《最高税収なのに国民生活は最低》《いい加減、ムダな歳出をなくせよ》《人のカネだと思って、むちゃくちゃな使い方をしているのだろう》……SNS上は怨嗟の声で溢れている。


まったくだ!



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