ひと口に紅葉といっても、イチョウのように黄色くなる「黄葉=おうよう」と、
カエデのように赤く染まる「紅葉」の、2種類がある。
変色の仕組みは、それぞれかなり分かっている。
落葉樹では、秋になって気温が下がると、葉の付け根のあたりに
「離層=りそう」という組織ができ、葉を落とす準備が始まる。
離層ができると、栄養分が葉に届きにくくなり、緑の色素クロロフィルの
分解が進む。ここまでは、「黄」も、「紅」も同じだ。
「黄」の植物の場合、クロロフィルが少なくなって、緑色が薄くなり、もともと
葉にあったカロテノイド、という黄の色素が前面に出てくる。
「紅」の植物は、葉の中でアントシアニン、という赤い色素を新たにつくる。
光合成でできた糖が、離層にせき止められて、葉の中にたまると、
アントシアニンの合成が始まる。
というのが定説となっている。
木々の葉が、あれほど鮮やかな「黄」や「紅」に、染まるのはなぜなのだろう?。
「実は、植物が何のために、葉の色を変えるのか、よく分かっていないのです」
と東京農工大学で、紅葉のメカニズムを研究している、百瀬 忠征さん。
( 元都立国立高校教諭 )
紫外線から身を守るためとか、落ちた葉が木の根元の雑菌を殺すため、
といった諸説があるが、実験が難しいこともあって、謎はとけていない。
また、「天気がよくて、昼夜の温度差が大きいほど、紅葉の色づきが
よくなる」、という経験則についても、はっきりとした理由は、わかっていない。
紅葉は、葉にとっては、死へのスイッチである。
*** 「今さら聞けない」新書化より・抜粋にて ***
庭のカエデの、落ち葉のお掃除をして、私の頭の上に・・・
部屋に入って、気づいて、写したものです。
散ってしまう最後の最後に桜が咲き誇るようにまた紅葉する葉々も美しさを誇示しているのかもしれません。
↑のmotokoさんのお庭も紅や黄色に色づいて賑やかなことでしょう。
紅葉の色づきなど「昼夜の温度差」、と思っていましたが、正確なメカニズムは、まだわかっていないのですね。
綺麗な色になって、命を落としても、植物には、
また来年ということがあり、シアワセ?ですね。
庭の紅葉も、楽しみですが、主婦としては、
後始末の文句は、言ってはいけないようです。