本当に読書も少なくなってしまって、病院の待ち時間に読む状態ですので、
なかなか読破することができずに、日数もかかってしまいます。
5日(土)の内科診察日に、第150回芥川賞受賞作、小山田弘子さんの
「穴」は、読み終わることが出来ました。
会話の改行も全然なく、1ページいっぱいの文字が書かれています。
読みずらいかと思いましたが、読みずらくなかったのが不思議でした。
夫の実家のある田舎に引っ越した主人公。
「犬でも猫でもいたちでもたぬきでもいのししでもないようにみえる」獣を追って、
穴に落ちてしまう。・・・大きな深い穴で、スポット落ちてしまったのです。
女の人の手を借りて、出ることは出来ましたが、偶然にも近所の人で初対面でした。
義兄が(夫は長男ということでしたが)出てきて、いったい何者だったのか。
どこにでもいる主婦、姑のことなど、結論が出ていない小説?、現実の世界と
非現実の世界が入り混じった不思議さを感じる内容でした。
「いたちなく」「ゆきの宿」、続き物の短編小説も収録されていました。
子どものいない40代夫婦の話。夫と妻の表現で名前は出ていないのです。
友人夫婦の斉木君と洋子さん、こちらの名前は出ています。
友人夫婦との日常的な生活が描かれています。
私には奇妙な物語、小説という印象でした。