うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

渡嘉敷島滞在記2

2007年09月04日 17時36分20秒 | うちなー日記(沖縄編)
翌朝、つまり今朝は7時に起床しました。
友人は朝に弱いようで(というよりも前日徹夜だったそうで)、まだ眠りの世界・・。
私は眠い目をこすりながらビーチまで歩き、フルーツジュース(ミニッツメイド)を飲みながらしばらく海を眺めて、目を覚ましました。(ああ幸せ)

私は島の朝の風景が好きなのですが、今日も一人原付で、渡嘉敷島内一周に出かけました。
阿波連集落から林道前岳線で島の南端まで行き、そこから少し引き返して島の東部を走る久比里原林道、林道渡嘉敷線を北上、渡嘉敷集落に出て、そこから島の北端部の山中にある「国立沖縄青少年交流の家」へ続く村道青年の家線を往復、阿波連への帰りは村道阿波連線を走り、ほぼ島内を一周しました。全長20kmほどのコースでしたが、なかなかアップダウンがあり、ツーリングを楽しめました。特に、2年ほど前にできた久比里原林道は、100m以上の断崖の上を走るため、かなり見晴らしがよくて面白い道でした。途中何箇所か展望台が設置されていて、ゆっくり景色も楽しめました。
本当は、国立沖縄青少年交流の家からは大谷辻林道に接続し、慶良間の内海沿いに走ろうと思っていたのですが、交流の家の敷地内を通過するのに、ちょうど朝の集会をやっていて、通りにくかったのでそこから引き返しました。
ちなみに、今回走ったコースとほぼ同じコースで、「鯨海峡とかしき島一周マラソン大会」というのが2月にあるそうです。ほぼハーフの道のりですが、結構アップダウンが激しいので、キツいコースだと思います。体力のある方はご参加をおススメしますよ。

さてさて、阿波連の民宿に帰った私は、しばらく朝寝?した後、ようやく起きた友人と渡嘉志久ビーチに向かいました。島の観光リーフレットによれば、「運が良ければウミガメに遭遇できるかも!?」と書いてあり、ならば行ってみようということになったのです。
途中、森林公園(長ーいローラー滑り台がある)や照岳展望台(やたらに段数の多い階段で死にかけました)に寄りつつ、渡嘉志久ビーチに着きました。

実に美しい海でした。「コーラルブルー」そのままの色で、サバニ(沖縄伝統の木造船)がそこに浮いている様は、もはや絵葉書そのものでした。
潜る用意をして、ビーチからエントリーすると、沖合いの方から、「ウミガメだ!」という遊泳客の声がしました。急いでその方向に泳ぐと、まもなく見えました、全長1.5mほどのアオウミガメが・・・!すぐ手の届くところを悠々と泳いでいました。さすがの私も初めて見る光景に、声を失ってしまいました。
無心で写真や動画を撮り続け、時折潜ってウミガメと並んで泳いだり、甲羅に触れたりして(すべすべでした)、気分は浦島太郎のようでした。
気がついたときには、結構岸から離れていて、通りかかったグラスボートの船頭さんに怒られてしまいました。(でも、写真も動画も十分に撮れたので後悔はありません)
その後は、しばらくのんびりと泳ぎました。身体の力を抜いて、うつぶせで浮きながら水中の様子を眺めていました。この渡嘉志久ビーチには、枝サンゴの死骸というか、骨が海底を覆っていて、恐らくは以前はたくさんのサンゴが存在していたことがうかがえるのですが、今は砂地が目立ち、阿波連ビーチとは異なり、ほとんど生きたサンゴは見受けられませんでした。しかし、その分海藻が繁殖し、ウミガメの好い餌場となっているように思われました。

約2時間の遊泳を終えたときには、時間は午後2時半になっていました。よく考えると、帰りの船は午後4時出港予定なので、潜水器具の洗浄や荷造りを考えると、ちょと時間が押し迫ってきました。
急いで阿波連の民宿に帰り、器具を洗って、ダイビングバッグに荷物を詰め込んでから、村道で渡嘉敷港へ直行しました。幸い、出港30分前には港に着くことができました。原付と荷物を荷役係の人に預け、友人と港の喫茶店にでも入ろうと思ったのですが、なんと午後3時半で閉店・・・。(出港ぎりぎりまで開けといてもいいのに・・)渡嘉敷集落には他に飲食店はなく、まだ昼ご飯を食べていなかった私たちは、腹を空かせながら、別れることになりました。(友人はまだあと二泊します)次に会うのは互いに帰省から戻った後の10月ですから、しばらくは会えません。男の友情を噛み締めつつ、さらばといきたかったのですが、彼はなかなかドライで、空腹に耐え切れずに阿波連集落へ早々に帰ってしまいました。(ま、それくらいの関係がちょうど良いのですけど・・)

定刻に出港した「フェリーけらま」は、台風の影響でややうねる海上を、全長60m程度の小さな船体(ジャンボ機:B747とほぼ同じ)で、軽快に駆け抜け、1時間10分の定刻で、那覇泊港に入港しました。原付で埠頭に降り立ち、那覇の超高層ビルが視界に入った(泊港旅客施設「とまりん」は高さ60mを超える超高層ビルです)とき、ついさきほどまでウミガメと泳いでいたのが夢か幻のように感じました。きっと浦島太郎が味わった感覚に近いものだと思います。

さーて、明日からは生物学実習だぁ・・・!Yhaooooo!

渡嘉敷島滞在記

2007年09月04日 15時44分42秒 | うちなー日記(沖縄編)
昨日から一泊二日で慶良間諸島の島、渡嘉敷島に友人と行ってきました。

昨日の朝10時発の渡嘉敷村営フェリー「フェリーけらま」で渡嘉敷に渡りました。愛車の原付も一緒です。天候は晴れ、波も低く、良いコンディションでした。
渡嘉敷島は、慶良間の有人島の中で最も本島に近く、通常のフェリーでも1時間程度で着きます。
11時過ぎには渡嘉敷島渡嘉敷港に入港、車両甲板から直接原付で島に上陸しました。

この時点では、私は日帰りの予定(金欠でしたので)でしたが、3泊する予定の友人と一緒に、友人が泊まる民宿がある、阿波連集落(渡嘉敷集落からは島の反対側にあたる)にとりあえず向かいました。
原付でおよそ15分ほどかかる峠道なのですが、標高100m程度の峠の頂上からは、慶良間諸島の内海がよく見えて、とても日本とは思えない、透き通った青空と、エメラルドグリーンの海が緑の島に囲まれる様子が素晴らしかったです。

阿波連集落のビーチ近くにある民宿「いそ」に着きました。早速友人が宿泊の書類を書いている横で、私の脳内では、超高速で緻密な計算を処理していました。
民宿は一泊2500円。明後日(5日)からは瀬底島での生物学実習が控えており、渡嘉敷島滞在で疲れるのは避けたいところ・・・。しかし、この離島の自然を満喫するには、日帰り(実質残り時間4時間)では惜しい・・・。えーい、ままよ!私も一泊することに決めました。友人の部屋にそのままチェックイン。部屋は6畳あり、まあ一人増えても余裕はありました。

ちょいと横になったところ、ビーチに近いというのに、外はとても静かで、時折カラスの声が聞こえるくらい・・。窓からは網戸越しに青空が見えていて、時折部屋を吹き抜ける風が心地よく、なんだか眠くなってきました。例にもれず、昨日も夜更かししていたので、ちょいと昼寝することにしました。この時間帯(正午くらい)は一日でももっとも暑く、直射日光に打たれて体力を消耗するよりは、屋根のある場所で昼寝してしのぐのは賢い方法といえます。

二時間弱の昼寝の後、午後二時くらいから阿波連ビーチにシュノーケリングに行きました。
阿波連ビーチは観光地化されていて、海岸沿いはなかなか賑わしかったのですが、ビーチからエントリーして50mほど泳ぐと、巨大な枝サンゴの群集に出会いました。これまで見たことのない、一面のサンゴ群集で、さすがは慶良間諸島・・・!スズメダイの大群とともに、異世界の様相を呈していました。
先日来、沖縄のサンゴの白化現象と、ホワイトシンドローム(感染症?)がテレビで話題になっていましたが、見た感じでは色の抜けは目立たず、恐らく一段落したのだろうと見受けられました。座間味島の古座間味ビーチよりも、危険生物は少なく、気楽に潜れる印象の海で、二時間たっぷりと泳ぎました。
今日の収穫(写真ね)は、ハマクマノミと種々のチョウチョウウオ、大きなハマフエフキダイなど魚中心でした。

海から上がった後、また民宿で一休みした後、夕暮れを海岸近くの林道から眺めました。

その後、集落内の居酒屋で夕食を食べましたが、私は海鮮チャーハンを食したのですが、なかなかグッドでした。
食後、ふと空を見上げると、星が出ていました。あまり綺麗だったので、集落外の灯火の少ない林道に直行しました。
そこは、渡嘉志久集落を見下ろす高台で、路側帯が広くなっている部分に寝転がって星を鑑賞しました。道沿いの草むらにはホタルが群がっていて(今年初めてホタルを見ました)、天の川がはっきりと見える星空と相まって、非常に幻想的な光景でした。星は、怖いほどよく見え、しばらく眺めていると、宇宙旅行をしているような錯覚に陥ってしまうほどでした。路面のアスファルトはまだ昼間の余熱が残っており、まるで岩盤浴のようで心地よく、遠くで聞こえる波音が余計に眠気を誘いました。
およそ30分ほどはそうしていたでしょうか、友人がふいに、「このままだとなんか冥界にでも誘われてしまいそうだねぇ」と呟きました。確かにそんな感覚が湧いてきていて、現実なのか夢なのかの区別が段々と薄くなっていたのでした。そのまま寝てはさすがにまずいので、そこで切り上げることにして、阿波連の民宿に戻り、床に入りました。

翌朝、つまり今朝は7時に起床しました。・・・後編に続く