9月5日から10日まで、沖縄本島北部の離島、瀬底島の琉球大学熱帯圏生物研究センター(以下、瀬底実験所)にて、合宿実習に参加してきました。
今回の実習は、前期の集中講義、海洋生物生産学実習Ⅶ・Ⅷにあたるもので、二つの実習を同時に開講するため、通常の実習が1単位のところ、この実習では2単位が一気に取得できます。
ちなみに、瀬底実験所は、日本最大の規模を誇る臨海実験所だそうで、最先端の設備とサンゴ礁の海を有する、稀有な実験所です。海洋動物については、近所に美ら海水族館もあり、共同実験も行われていますし、この実験所だけでも、魚類行動学から組織学、分子生物学までさまざまな研究が行えます。また、他の大学の研究者も利用できる、共同利用施設としても開放されています。
瀬底島は、離島と言っても本島と瀬底大橋という橋で繋がっているので、車で行けますが、私は原付でとことこと2時間半かけて100km近い道のりを走って向かいました。
今回の実習は、以下のようなスケジュールで行われました。
1日目
12:00 実験所集合
今帰仁村の川で、ティラピア(淡水魚)を投網漁で採取
15:00 実習のガイダンス
実験所の見学会
2日目
午前中 採取したティラピアの血液採取、解剖、内臓配置図の作成、
内臓組織片の採取。あまった個体には後の実験のため、
3匹の雄に雌性ホルモンである、エスタジオール-17β(E2)を
投与、さらに対照検体として、別の3匹の雄にエタノール(E2の
溶媒に使われている)のみを投与。
昼過ぎ 追い込み漁(仕掛けのついた長い棒で海底をつつきながら泳ぎ、魚を
網に追い込む)の体験
夕方 漁で採取した魚を解剖、内臓配置図の作成後、内臓組織片の採取
(私の担当はハコフグでした)
3日目
朝 実験所近くでボートダイビング(シュノーケリング)体験
午前 前日に採取した内臓組織片を蝋で包み固定(包埋処理)
午後 包埋処理した内臓組織片をスライスし、スライドガラス上に載せる
夕方 前日に採取したティラピアの血液から分離した血清を用い、
オクタロニー法とマンシーニ法で卵黄蛋白の存在確認実験
4日目
朝 実習Ⅶ担当のN教授より、研究(組織学)紹介の講義
午前 前日スライスした内臓組織片を染色し、プレパラートを作成
午後 3つのグループ(組織・遺伝子・蛋白)に分かれ、各々実験を開始
私は遺伝子実験グループで、二日目にホルモン処理していたティラピア
と、処理しなかった個体とで比較し、ホルモン処理した個体で卵黄蛋
白前駆物質である、「ビテロジェニン」が発現しているか否かを確認
する実験を行いました。
この日はティラピアから肝臓の組織片を採取し、TotalRNAを抽出し、
それを元にcDNAを作成する作業を行いました。
5日目
朝 実習Ⅷ担当のT准教授から、研究(魚類行動学)紹介の講義
午前 グループ実験の続き
cDNAをPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)にかけて、数億倍に
増幅させて、電気泳動を行いました。
午後 電気泳動の結果は、失敗で、ビテロジェニンの発現は判別不能でした。
しかたがないので、再度最初から同じ行程を繰り返すことに・・。
夜 二回目の電気泳動の結果は、なんとか判別できるものが出ました。
しかし、出るはずのない、雌性ホルモン処理をしていない雄の個体でも
ビテロジェニン発現反応が出るという、不思議な結果に・・・。
深夜 グループ実験の概要を私のパソコンでパワーポイントに纏めました。
6日目
引き続き 深夜三時までパワーポイント製作
深夜三時~ 四日目に染色し、製作した内臓組織片のプレパラートを顕微鏡観察し、
ティラピアとクロハコフグの両方の生殖腺・肝臓・腎臓・脾臓・腸+αの
スケッチを描きました。
8時50分 ようやくスケッチが完了
9時~ グループ実験の発表会
各グループの実験の概要をプレゼン
終了後 合宿で使用した部屋の掃除、レポート提出、解散式
という感じの流れでした。
長いようで短い6日間でした。途中、忘れ物をとりに夜中に原付で、大学まで往復したり、徹夜したりとハードなこともありましたが、久々の学科生同士の合宿だったので、結構楽しめました。
実験所からの帰りは、徹夜明けだったため、途中で眠くなり、もうちょっとでDeath Driveになるところでしたが、なんとか無事に大学まで帰り着け、ほっとした今日この頃です。(「家に帰るまでが実習」ですよ・・)
「優」、貰えるかなぁ・・・・。
今回の実習は、前期の集中講義、海洋生物生産学実習Ⅶ・Ⅷにあたるもので、二つの実習を同時に開講するため、通常の実習が1単位のところ、この実習では2単位が一気に取得できます。
ちなみに、瀬底実験所は、日本最大の規模を誇る臨海実験所だそうで、最先端の設備とサンゴ礁の海を有する、稀有な実験所です。海洋動物については、近所に美ら海水族館もあり、共同実験も行われていますし、この実験所だけでも、魚類行動学から組織学、分子生物学までさまざまな研究が行えます。また、他の大学の研究者も利用できる、共同利用施設としても開放されています。
瀬底島は、離島と言っても本島と瀬底大橋という橋で繋がっているので、車で行けますが、私は原付でとことこと2時間半かけて100km近い道のりを走って向かいました。
今回の実習は、以下のようなスケジュールで行われました。
1日目
12:00 実験所集合
今帰仁村の川で、ティラピア(淡水魚)を投網漁で採取
15:00 実習のガイダンス
実験所の見学会
2日目
午前中 採取したティラピアの血液採取、解剖、内臓配置図の作成、
内臓組織片の採取。あまった個体には後の実験のため、
3匹の雄に雌性ホルモンである、エスタジオール-17β(E2)を
投与、さらに対照検体として、別の3匹の雄にエタノール(E2の
溶媒に使われている)のみを投与。
昼過ぎ 追い込み漁(仕掛けのついた長い棒で海底をつつきながら泳ぎ、魚を
網に追い込む)の体験
夕方 漁で採取した魚を解剖、内臓配置図の作成後、内臓組織片の採取
(私の担当はハコフグでした)
3日目
朝 実験所近くでボートダイビング(シュノーケリング)体験
午前 前日に採取した内臓組織片を蝋で包み固定(包埋処理)
午後 包埋処理した内臓組織片をスライスし、スライドガラス上に載せる
夕方 前日に採取したティラピアの血液から分離した血清を用い、
オクタロニー法とマンシーニ法で卵黄蛋白の存在確認実験
4日目
朝 実習Ⅶ担当のN教授より、研究(組織学)紹介の講義
午前 前日スライスした内臓組織片を染色し、プレパラートを作成
午後 3つのグループ(組織・遺伝子・蛋白)に分かれ、各々実験を開始
私は遺伝子実験グループで、二日目にホルモン処理していたティラピア
と、処理しなかった個体とで比較し、ホルモン処理した個体で卵黄蛋
白前駆物質である、「ビテロジェニン」が発現しているか否かを確認
する実験を行いました。
この日はティラピアから肝臓の組織片を採取し、TotalRNAを抽出し、
それを元にcDNAを作成する作業を行いました。
5日目
朝 実習Ⅷ担当のT准教授から、研究(魚類行動学)紹介の講義
午前 グループ実験の続き
cDNAをPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)にかけて、数億倍に
増幅させて、電気泳動を行いました。
午後 電気泳動の結果は、失敗で、ビテロジェニンの発現は判別不能でした。
しかたがないので、再度最初から同じ行程を繰り返すことに・・。
夜 二回目の電気泳動の結果は、なんとか判別できるものが出ました。
しかし、出るはずのない、雌性ホルモン処理をしていない雄の個体でも
ビテロジェニン発現反応が出るという、不思議な結果に・・・。
深夜 グループ実験の概要を私のパソコンでパワーポイントに纏めました。
6日目
引き続き 深夜三時までパワーポイント製作
深夜三時~ 四日目に染色し、製作した内臓組織片のプレパラートを顕微鏡観察し、
ティラピアとクロハコフグの両方の生殖腺・肝臓・腎臓・脾臓・腸+αの
スケッチを描きました。
8時50分 ようやくスケッチが完了
9時~ グループ実験の発表会
各グループの実験の概要をプレゼン
終了後 合宿で使用した部屋の掃除、レポート提出、解散式
という感じの流れでした。
長いようで短い6日間でした。途中、忘れ物をとりに夜中に原付で、大学まで往復したり、徹夜したりとハードなこともありましたが、久々の学科生同士の合宿だったので、結構楽しめました。
実験所からの帰りは、徹夜明けだったため、途中で眠くなり、もうちょっとでDeath Driveになるところでしたが、なんとか無事に大学まで帰り着け、ほっとした今日この頃です。(「家に帰るまでが実習」ですよ・・)
「優」、貰えるかなぁ・・・・。