うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

部分月食

2010年06月27日 12時56分06秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
昨晩の月食、ご覧になりましたか?
あんまりニュースでも報じられていなかったので、気付かなかった人も多かったことと思います。
私は、これまで何度か月食を見たことはありましたが、その推移をきちんと見たのは今回が初めてでした。

夜7時過ぎから10時頃にかけて起こったので、月の出と重なり、欠けた状態で月が出てきて、高度を上げるに従って徐々に満ちてゆく様子を楽しめました。私のアパートの部屋は西向きで、月の出方向は見えないので、少し自転車で走り、視界の開ける篠路の跨線橋で観察してきました。

上の写真は、ほぼ食の最大時である午後8時半頃の様子です。半分以上欠けているように見えます。月食というより、どう見ても半月に見えますよね。でも、昨日の月齢は13.7で満月でした。


少し時間が経ち、徐々に月が満ちてきました。


月食の終盤。これらの写真を見て、何か違和感を感じませんか?明らかに、通常の月の満ち欠けと異なる満ち欠けをしているのです。


(Wikipedia「月齢」の写真資料より転載)
通常の月の満ち欠けは、月自体の陰が増えたり減ったりする様子が見えているわけですが、月食の場合は、地球の影が月に投影される様子が見えるので、特に半月から満月にかけての欠け方が異なってくるわけです。

半月の状態から、1時間半程度で満月に戻っていく様子を眺めていると、タイムマシンに乗って時間を早送りしているかのような、不思議な感覚を味わえました。日食とはまた違った魅力が月食にはありますね。
私が跨線橋上から写真を撮影している間も、周囲を自転車や歩行者が行き交っていましたが、月の方を見る人は誰もいませんでした。ちょっと勿体無い話ですよね・・。


昨日の夜は、薄雲が空を覆っており、月食の間は時折雲間から綺麗な月が見えていましたが、満月に戻って以降は雲間が無くなってしまい、朧月状態でした。家に帰ってからも、日の出直前まで待ちましたが、結局雲から出てくることは無く、残念ながらクリアーな満月は撮影できませんでした。まあこの写真でも、一応まん丸な月が写っていることは分かると思います。

次回の月食は今年12月の予定です。今度は皆既月食で、完全に月が地球の影に入る様子が観察できます。日食に比べるとマイナーなイメージの月食ですが、夜に起こることもあって、神秘さでは日食に劣らないものがあると思います。機会があれば、皆さんもご覧になることをオススメしますよ。