中曽根康弘が死んだ。101歳だった。新自由主義の嚆矢として私の評価は低い。三橋貴明の分析では新自由主義の嚆矢は中曽根康弘ではなく、大平正芳だが。
中曽根康弘の実績として言われるのは国鉄民営化をはじめとする日本専売公社、日本電信電話公社の民営化が挙げられる。しかし本当に実績といえるのか。
国鉄分割民営化でJR東日本、JR東海、JR西日本は莫大な利益を上げているが、JR北海道は悲惨である。JR四国も苦しい。JR九州は悪くはないようだ。
国鉄は毎年大規模な赤字を計上し、働かない労組が実際以上に大きく見られ、日本のお荷物扱いであったが、反面莫大な資産を有してもいた。その資産を市場価値が下がらぬよう慎重に売却すれば累積赤字は解消できたと言われる。しかし中曽根康弘はよくわからぬ理由からそれを却下している。
結局国鉄分割民営化は地方切り捨てだったのだ。地方の不採算路線を廃止すれば黒字を計上することは容易い。しかしその地方は電車が来なくなり衰退する。限界集落だ。それに中曽根自身が後に暴露している。「国鉄分割民営化は総評(国労)潰しであった」と。
英国の労働党コービン党首が鉄道、郵便、水道、エネルギー産業の国有化を公約に掲げている。私は自身を保守派と評価しているが、この国有化には賛成なのだ。
いわゆる大きな政府だが、鉄道、郵便、水道、エネルギー産業(電気、ガス、原子力他だろう)は「競争」がない。たとえば水道業者Aと水道業者Bが水質や料金でどちらの業者を選ぶかなどという「競争」はしない。民営化しても選択肢はない。公共料金というものは税金に近いから国営、公営で政府、自治体が責任を持って公共サービスを提供すべきなのだ。
細かいことをいえば鉄道は航空会社やバスなどと「競争」があるかもしれない。東京から大阪に行くには新幹線が最良だと思うが、夜行バスなどという選択肢もあるかもしれない。東京から北海道に行くには新幹線より航空会社を利用する方が早いかもしれない。そういう意味で全く「競争」がないということもない。
EUからの離脱が最優先だと考えているので、私が英国国民であれば保守党に投票するだろう。ブリュッセルのEU官僚に指図されることは我慢ならない。
中曽根康弘の業績に話を戻そう。
外交では米国のレーガン大統領と「ロン・ヤス」と言われる親しい関係を築いた。しかし実態は米国の使いパシりだろう。「不沈空母」発言からもそれは受け取れる。対米従属外交を評価することはできない。
靖国神社参拝を支那への配慮から止めたことも中曽根康弘の失政だ。日本の内政なのだから支那には関係ない。しかし中曽根は「親日派の立場が悪くなるから参拝を止めた」そうだ。意味不明である。
また首相を退いた後も支那が天安門大虐殺で欧米諸国から経済制裁を受けているのを自民党の親支那派と結託して経済制裁を解く方向に働き掛けをしている。本当に愚かだ。
海外へのバラマキも多い。なかでもフィリピンのマルコス独裁政権への肩入れは悪名高い。
経済はバブル経済を生んだことは一概に悪いことではないが、富裕層への所得税の累進課税を大幅に引き下げたことは悪だろう。中曽根康弘の政策により「一億総中流」は終わった。
こうしてみると安倍晋三に重なる部分が多い。安倍晋三が長期政権を意識して米国、支那には土下座外交。国内では財界に利益誘導する新自由主義。靖国神社参拝のような保守色は抑えるというわけだ。
また中曽根は御用学者を集めた「有識者会議」を多用して民意の体現している国会議員を無視する政治を行った。小泉純一郎や安倍晋三もそれに倣っている。三橋貴明の著書では大平正芳からとのことだが。
憲法改正にも執念を燃やしたが、結局実現していない。安倍晋三も無理だろう。
こうしてみると歴代内閣総理大臣にろくなのがいない。それとも私の採点が辛いのだろうか。
日本では死者を悪くいうことは好まれないが、日本政治も早く老害から解放されて欲しいものだ。
中曽根康弘の実績として言われるのは国鉄民営化をはじめとする日本専売公社、日本電信電話公社の民営化が挙げられる。しかし本当に実績といえるのか。
国鉄分割民営化でJR東日本、JR東海、JR西日本は莫大な利益を上げているが、JR北海道は悲惨である。JR四国も苦しい。JR九州は悪くはないようだ。
国鉄は毎年大規模な赤字を計上し、働かない労組が実際以上に大きく見られ、日本のお荷物扱いであったが、反面莫大な資産を有してもいた。その資産を市場価値が下がらぬよう慎重に売却すれば累積赤字は解消できたと言われる。しかし中曽根康弘はよくわからぬ理由からそれを却下している。
結局国鉄分割民営化は地方切り捨てだったのだ。地方の不採算路線を廃止すれば黒字を計上することは容易い。しかしその地方は電車が来なくなり衰退する。限界集落だ。それに中曽根自身が後に暴露している。「国鉄分割民営化は総評(国労)潰しであった」と。
英国の労働党コービン党首が鉄道、郵便、水道、エネルギー産業の国有化を公約に掲げている。私は自身を保守派と評価しているが、この国有化には賛成なのだ。
いわゆる大きな政府だが、鉄道、郵便、水道、エネルギー産業(電気、ガス、原子力他だろう)は「競争」がない。たとえば水道業者Aと水道業者Bが水質や料金でどちらの業者を選ぶかなどという「競争」はしない。民営化しても選択肢はない。公共料金というものは税金に近いから国営、公営で政府、自治体が責任を持って公共サービスを提供すべきなのだ。
細かいことをいえば鉄道は航空会社やバスなどと「競争」があるかもしれない。東京から大阪に行くには新幹線が最良だと思うが、夜行バスなどという選択肢もあるかもしれない。東京から北海道に行くには新幹線より航空会社を利用する方が早いかもしれない。そういう意味で全く「競争」がないということもない。
EUからの離脱が最優先だと考えているので、私が英国国民であれば保守党に投票するだろう。ブリュッセルのEU官僚に指図されることは我慢ならない。
中曽根康弘の業績に話を戻そう。
外交では米国のレーガン大統領と「ロン・ヤス」と言われる親しい関係を築いた。しかし実態は米国の使いパシりだろう。「不沈空母」発言からもそれは受け取れる。対米従属外交を評価することはできない。
靖国神社参拝を支那への配慮から止めたことも中曽根康弘の失政だ。日本の内政なのだから支那には関係ない。しかし中曽根は「親日派の立場が悪くなるから参拝を止めた」そうだ。意味不明である。
また首相を退いた後も支那が天安門大虐殺で欧米諸国から経済制裁を受けているのを自民党の親支那派と結託して経済制裁を解く方向に働き掛けをしている。本当に愚かだ。
海外へのバラマキも多い。なかでもフィリピンのマルコス独裁政権への肩入れは悪名高い。
経済はバブル経済を生んだことは一概に悪いことではないが、富裕層への所得税の累進課税を大幅に引き下げたことは悪だろう。中曽根康弘の政策により「一億総中流」は終わった。
こうしてみると安倍晋三に重なる部分が多い。安倍晋三が長期政権を意識して米国、支那には土下座外交。国内では財界に利益誘導する新自由主義。靖国神社参拝のような保守色は抑えるというわけだ。
また中曽根は御用学者を集めた「有識者会議」を多用して民意の体現している国会議員を無視する政治を行った。小泉純一郎や安倍晋三もそれに倣っている。三橋貴明の著書では大平正芳からとのことだが。
憲法改正にも執念を燃やしたが、結局実現していない。安倍晋三も無理だろう。
こうしてみると歴代内閣総理大臣にろくなのがいない。それとも私の採点が辛いのだろうか。
日本では死者を悪くいうことは好まれないが、日本政治も早く老害から解放されて欲しいものだ。
私も中曽根元総理の事はどうも評価できません。彼が若い時は期待されてたそうですが。
中曽根康弘は安倍晋三に重なりますね。就任前に期待されたことといい、就任後は期待を裏切り、財界、富裕層ベッタリの政治に、周辺に土下座外交をしたことといい。
象が転んださんはlemonwater2017さんと同一人物ですよね。私はツイッターで使っていたぬくぬくという名前を名乗っていますが、ブログタイトルから取った方が良いのか、それともmubenrokkaと名乗るべきか悩みます。