清税孤貧
2012-01-27 | 日記

無力な若輩者ですので御力添えを、と清税が乞う。
名酒を三杯も飲んでいて、まだ足りないのか?と、
先生と呼ばれて気を良くした清税に、曹山は問う。
先生とおだてられ、清税は酔った我心を露呈する。
名称や呼称に、自我は己の矜持を隠し持っている。
謙虚さを装ってみても、自我の衣はすぐに綻びる。
装われるものが何であれ、却って我を養うだろう。
外ずらを装う程に、自己の本心は空洞化してゆく。
事実と装うべきイメージの狭間に、我が繁茂する。
為すも為さぬも、念を抱えた二人道中に謙虚なし。
法に己の境涯を知る己なく我の懐に宿る法も無し。
「水鳥の行くも帰るも跡絶えて、
されども路は忘れざりけり」 ..道元
今日の縁:雪担語録 「清税孤貧」
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