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一切は只今の様子、因果一如の法の上。
彼在る処に此在り、此滅す処に彼滅す。
彼と此は縁起生、生死一如の同時成道。
主体と客体の生じ滅する処は、等しい。
生来より死に至るまで、常に一得一失。
一つが生じる処は、一つが滅している。
左右の景色を、同時に見る事は不可得。
右を得て左を失い、左を得て右を失う。
念の起る処は、一念が滅し一念を生ず。
生死一如の只今を、認める者は居ない。
生まれた時を知らず、死の時を知らず。
悟る処に悟りなく、本来面目に己なし。
因果一如に、比較の隔てや時間は無い。
比較なき処に、悟りの数や大小も無い。
事実に比較は立たず、念処にのみ立つ。
悟りに実体なく、対象化する己も無い。
特別な経験や意識状態は、悟りと無縁。
昨日の悟りも明日の悟りも、己が妄想。
悟りは、昨日の幻や明日の夢ではない。
悟りは過去や未来の、己が想念に非ず。
事実を離れ法なく、法を離れ事実なし。
我を建前の法は無く、法は得心に非ず。
認識以前ゆえ、理屈を抱えた我は未在。
我は念に座す過去、法は無処住の只今。
切りが無い処は、屍の念処に座す戯論。
今日只今は、常に一期一会の一度切り。
一度切り + 一度切り = 一度切り
『一大事と申すは、今日只今の心なり』
道わじ、道わじ、 慧端
今日の縁:「因果一如の同時成道」
グーヤリパー、何度やっても一度切り。
一切は生じて滅す、見たまま聞くまま。
事実は事実が伝え、法は法が法に伝う。
見る聞く主体は、見られ聞かれる客体。
彼の生滅は、此の生滅する処に等しい。
彼を認める此なき処、数や大小は無い。
自他不二に自他不二なく、認識は無い。
月を得れば月をさす指は、無用の長物。
無言の言を言として、道わじ、道わじ。
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