坐禅をするということは、どういうことをするのかといいますと、
一切のものを無条件で、そのまま受け入れて、なんともない人になるんです。
それが坐禅の本質です。
考え方で、ああの、こうのと言っていれば切りがない。
それじゃからそんなものを一切問題にせず、問題にしようとする主体を
離してしまうのです。
問題にする主人公、それを離してしまうんです。
そうすると、縁のいかんを問わず問題にしなくなる。
相手の世界を問題にしなくなる。
相手の世界が問題にならなくなるだけ自分自身の真相が明らかになってくる。
そうすると、ただ、そのことがそのこととしてあるのみであって、
それが人と言われておる私達の実体である。