4月の中旬までは、ぽっと暖かい日があっても、人間が感じるほど虫はほいほいと出てくるわけではなく、がっかりがつづいたけれど、4月も後半となれば、もう大丈夫!
先週末は虫友とフィールドへ。
歩きはじめる前にまず里山施設で朝掘りのタケノコとか野菜とか、お弁当とかを確保。
行くぞー。
新葉が伸び始めている柳の枝にチョウセンカマキリの卵鞘。
キバネホソコメツキ。ほっそりと小さくて華奢なコメツキ。
ちょっと珍しいマルクビツチハンミョウ。
ミツボシツチカメムシの交尾ははじめてみた。
ワカバグモのオス。
ワカバグモって、8つの目がこちょこちょってまとまってあるのがおかしい。
ベニボタルの一種
去年もいまごろ、同じ場所でさがしたけれど、見つからなかったアリ(ノ)スアブの幼虫が見つかった!
そばの穴から、幼虫を運び出すアリ。
こんなのも。朽木の下にはいろんなものが生きている。
すぐそばにいたヒロズコガの幼虫。
オドリコソウで花粉を集めているミツバチ。集めすぎちゃって、体が重くて飛べないらしく、
それでもさらによろよろと花に向かっていた。飛べなかったらどうするんだろう?と心配に。
お弁当タイムにしようと、いつもの場所に向かうと、コブシが新葉をつけている。
昆虫写真家 森上信夫さんが、
「コブシには今頃、オオアヤシャクの幼虫が新芽に擬態しているんですよね」と。
オオアヤシャク……はじめてきいた名前。
しばらく新葉をみてまわった森上さんが
「いたいた、ほらこれですよ!」
みんなは、「どこどこぉ?ええ、これほんとに幼虫ですか?」
「ちがうんじゃない?」
「どう見てもこれただの葉っぱに見える」
みんながあまりにいうので、森上さんも自信がゆらいだみたいで
「あれ、確かだと思うんだけどな、違ったらどうしよう・・・・・」と弱気になってる。
写真が撮りにくいちょっと高い枝を、みんなが順番に写真を撮ってみると、
おお、やっぱり幼虫だ!
顔のさきっぽまで、ぴんと伸ばして、新芽になりきっている!
でも、写真を撮って拡大してみると、
ほらね!
胸脚を目立たないようにぎゅっと縮めているけなげな擬態。
「ああ、よかった~」と胸をなでおろす森上さんに、
「すごーい、こんなの教えてもらわなければ絶対わからないよ」とみんなのまなざしが「疑惑」から「尊敬」に、一気に変わる。
動き出したらばればれだね。(後はほっとした顔の森上さん)
お弁当のあとは、また虫目に。
セイボウに寄生されているらしいイラガの卵発見。
森上さんが、急な斜面を指さして、「先週、あの上にミイデラゴミムシがいたんですよ」という。
え、見たいなあ……でも斜面は見るからに急で、雨のあとだし登るのがたいへんそう。
みんながあきらめて、歩き出してしばらくすると、「あれ?昆虫記者、どこ行っちゃったの?」
見回すと……いた!あんなところに昆虫記者が。
ミイデラゴミムシをやっぱり探しに登ったらしい。
あの顔は、見つけた顔だね。
ベニシジミが産卵中。
すごく普通にいるので慣れてしまっているけれど、ベニシジミはきれいなチョウだとみんなで再認識した。
ジョウカイの仲間?
まだ羽化していないジャコウアゲハの蛹もいた。
真っ赤なダニブローチをつけているのはキンイロエビグモかな。
ミズキの葉にヒメヤママユの幼虫。3齢くらいかな?
きょうはいろいろ見られて、みんなの顔も満足げ。
こういうふうにいいスタートを切れると、「虫見たい欲」増進。
GWに期待がふくらむ。