鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

イモムシ塾のご報告

2016-06-05 17:18:20 | 日記

 関東が梅雨に入るぎりぎりの昨日、北杜市オオムラサキセンター主催『鈴木海花・むし塾プロデュース「安田守のイモムシ塾」』、気持ちのいいお天気のもと、無事開催されました。

 10:30から、オオムラサキセンターの棚田のある緑地で安田守さんと幼虫探し開始。

見上げれば、たくさんのクスサンが。

 

丸々と太ったムーちゃん(オオムラサキ幼虫)。葉っぱが破れそうなほど重たげにみえる。

 

この顔は、文句なくイモムシ界かわいい部門のトップスターの風格

 

やはり野外で見るムーちゃんは格別、ということで、観察会では「ムーちゃん渋滞」がおこります。

 

いつも困った顔のオオチャバネセセリの終齢幼虫とか、

 

ヒトツメカギバの幼虫も、ほどなく蛹化しそう。

 

イモムシではないけれど、クワの木にハラグロオオテントウ(日本三大テントウのひとつ)の幼虫。

幼虫も大きくて1.5センチくらいありました。

 

お昼を挟んで、午後からは講演会。

名講演と定評がある安田さんの講演にみんな聴きいりました。

 

講演の最後に、「イモムシ写真コンテスト」の受賞作発表。

栄えある「安田守賞」に選ばれたのはこのナミアゲハの作品でした。

「もっともありふれているともいえるナミアゲハの幼虫を、丁寧にとてもいい雰囲気で撮っている」というのが受賞の理由です。

ほんとに私もこのごろはナミアゲハの幼虫がいても撮らないなあ・・・

初心を忘れてはダメですね。

 

「ムーちゃん賞」を受賞した地元北杜市の渡辺さん。

(一両日中に、応募作品、受賞作が北杜市オオムラサキセンター公式HPに掲載されます)

 

そして第3部。 

気持ちいい風の吹くテラスで、懇親会。

オオムラサキセンターはキャッチ&リリースがルール。

なので採集はできませんが、この日は参加者が共有できるよう一時的に集めて、写真を撮ったり楽しむことができました。

 

 そして最後は虫供養。

虫たちの好物―バナナとかゼリーとかお酒などが供えられている。

跡部館長のあいさつにつづき、供養がはじまりました。

今までにいくつか虫供養に参加してきましたが、

まさか・・・埋葬からはじまるとは!思ってもみなかった。(笑)

オオムラサキセンターで飼育展示している虫たちで寿命を迎えた虫々が花の棺に。

 

みんなで少しずつ土をかけます。

安田さんも、イモムシの食草を供えて。

 

一同、いつも楽しませてくれる虫たちの魂に想いを致し、しばし瞑目。

 

 

 さて、今回たくさんのみなさんに支えられ、無事(?)に「イモムシ塾」を終えることができ、

感謝でいっぱいです。

 終始、丁寧でわかりやすく、親しみやすいナビゲーションをしてくださった安田守さん、

主催してくださった北杜市オオムラサキセンターの跡部館長はじめ、私といっしょに奮闘してくれた渥美さん他、スタッフのみなさん、

 「イモムシ写真コンテスト」に、大阪、京都、三重、広島、兵庫、愛知、埼玉、栃木、高知、山梨、神奈川、東京と、日本各地から作品を応募してくださったイモムシ・ファンのみなさま(当日イベントに参加できなかった受賞者には後日センターより色紙と副賞が郵送されます)、

そして、各地から足を運んで、このすてきな1日をともにした、むし塾のみなさま、

ここに深くお礼申し上げます。

多くの方のおかげで、今年は忘れられない「64の日」となりました。

ほんとうに、ありがとうございました!