ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

高空に

2019-12-02 04:57:29 | 短歌





高空に 焦がれる人の 夢欠けて 低きに落ちる うつけのこころ





*この時代は、人間が人間であれるかどうかの、限界を見た時代です。

本当の自分を嫌がり、人から盗んだ自分を生きてばかり来た人が、とうとう自分の限界を超え、自分を壊してしまい、人間ではなくなってしまった。そういう現象を人間は見たのです。

その自分を壊してしまったということが、どういうことなのかを、考察してみたのが、表題の作です。

彼らは、夢を見ることが億劫になるのです。本当の人間は、高い夢を見て、それに焦がれて自分の未来を志向し、自分をやっていくことができる。ですが人間を落ちた者は、その高い夢を見るという心が伸びない。抽象的なことを考えるのが苦手になり、現実的でレベルの低い価値観や情感を重視するようになる。

ゆえにそういう人たちは、人間として進化していくことができなくなり、人間以外のものとならざるを得ないのです。

永遠を失うというのはこういうことなのだ。馬鹿どもは本当の自分を馬鹿にし、ほかのものになろうとしてばかり来た結果、本当の自分を壊してしまい、人間として伸びていく力を失ったのです。

人間として進化していく力を、大いに傷つけてしまったのです。

ですから彼らは、自分が一体何になるのかを、自分で創造していかなくてはなりません。それはあまりに苦しい道です。自分が、自分を馬鹿にして人間を失ってしまった馬鹿になってしまった。それをなんとかしてよきことにしていくためには、あまりにも大きな努力を、永遠に近い年月、重ねていかねばならない。

運命を呪っても仕方がない。それは自分で選んだ道なのですから。





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